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登場人物一覧

滅茶苦茶長くなってしまいました。

物語に登場した順番で紹介しています。

 登場人物。


 エリー。

主人公。

物語開始時点で年齢は17歳。

スパイン領の寒村出身。

第255部 IFEND マーシャの愛にて、ヘレーネのセリフで登場したハーフヴァンパイアの夫婦が両親。

両親は一家がハーフヴァンパイアであることがバレ、幼いエリーを抱えて逃亡し、寒村に住む老人宅にエリーを託し、姿を消す。

このためエリーは自分がハーフヴァンパイアであることを知らずに育った。

元冒険者の老人に育てられたエリーは、冒険者にあこがれを持ち、成人と共にピュラの町へやってきて冒険者になる。

髪型は茶髪のウルフカットで、毛先があらゆる方向へ暴れまわっていて、実際よりも頭が大きく見える。

低身長で貧しい胸をしていることがコンプレックス。

明るい性格を装いつつも、実際は後ろ向きな思考をすることが多く、精神的にも肉体的にも強いわけではない(ハーフヴァンパイアやヴァンパイアなので人間よりいくらが強い)。

依存体質。

最終的にマゾヒズムに目覚める。

目がどんな感じとか鼻がどうとか、詳しい外見設定は無し。

作中2回ほど男装し、アラン・バートリーとして暗躍した。

作者の持つ優しい普通の女の子、というイメージで描きました。

強い言葉はなるべく使わず、語尾も”ね”や”だよ”というような、気弱な子供でも緊張せず聞けるような優しい物ばかりを使います。

諦めない心とか、エリーにしかない強さとか、特別な力とか、そう言うものは何1つ持っておらず、ハーフヴァンパイアに生まれ付いたことがエリーにとっての強みであり、ある種の呪いです。

魔物が人間になるというエリーの器を大きく超えた望みを抱え、普通を装いながら、シビアで理不尽な現実と向き合った結果、何度も心が折れ、歪み、時に壊れ、色んな人物の手を借りて、少々いびつながらも、強かで正常な心に落ち着くことが出来ました。


 

 

 マーシャ。

主人公。

ピュラの町で一人働く女性。

出身はピュラの町。

一人家を飛び出してお針子の仕事を手に付けたが、寂しさに苛まれていた頃、同じく1人になってしまったエリーを子犬感覚で拾い、溺愛する。

鼻血体質。

エリーに海より深い愛と愛より深い執着、そして性欲を向けているレズビアン。

エリーと対蹠的に身長が高く胸や尻も女性的で、エリーのコンプレックスを無自覚に刺激する。

敬語とタメ口の混ざった話し方をして、一見落ち着いた性格に見えてしまう。

エリーへの執着からたびたび暴走し、常識とモラルを思考からポイしてしまう。

エリーを性的な目で見ている反面、興奮するとすぐ鼻血を出してしまうため、なかなか行為に及ぶことが出来なかったが、最後の最後で成し遂げることになる。

エリーが世界で一番愛している相手がギドであれば、世界で一番エリーを愛しているのはマーシャと言える。

しかしエリーもマーシャからの深すぎる愛と劣情を受け入れることはやぶさかではないようです。

 

 

 

 マスター。

小人の木槌亭の店主。

個人名は作中一度も登場することが無かったたが、レン、という名前の設定がある。

ものすごく渋い声をしている。

物語開始時点で年齢は40歳。

ピュラの町出身。

ピュラの町で冒険者をしていたが、体力の衰えを感じて引退。

冒険者時分の人脈を使って冒険者の店を開き、知り合いからの依頼で店を成り立たせている。

雑用依頼の依頼主は皆引退した後のレンの冒険者仲間だったりする。

 

 

 

 モンド。

サジ村の青年。

年齢はエリーと同じ17歳。

ザ・農夫というファッションを貫いている。

プロローグにて登場し、その後ちらほらと登場してエリーと共に行動する。

現代社会的な思考とモラルを持つ人物が欲しいと思い、プロローグでお役御免のはずのモンドを抜擢して再登場させました。

期待が重いとか責任とか取りたくないという後ろ向きな思考と、必要なことならとりあえずやってみるという後ろ向きな行動力を持つ。

一応ガールズラブタグの付いた作品で主人公であるエリーと若干いい感じになってしまったので、ステラという別人物と仲良くなってもらいました。

一応彼の成長の物語が第三章ということになっている。

 

 

 

 ポルコ。

サジ村の農夫。

畜産を行っており、プロローグのウルフ狩りの依頼を出した人物。

特に設定は練っていない。

 

 

 

 

 サマラ。

グイド出身。

行商と称して国中を回り、商談をまとめている。

最初の設定では彼女はストリゴイの一員だった。

国中を回ってヴァンパイアの情報を集め、時折サイバらと合流して物資の調達と情報の伝達を行っており、ストリゴイと協力関係にあったヘレーネに物資を届けるために、ルイアへと向かう。

ルイアの町のドーグ商会に置きっぱなしになっている馬車の荷物の中に、ヘレーネ宛の物資が詰め込まれている……ということになるはずだったが、ただの行商人となった。

自分の美貌を冗談に使って相手との距離を縮め、うまく取り入ることが彼女の処世術。

 

 

 

 コルワ。

サマラの姪。

父リリアンと共に、魔女の入れ墨亭という冒険者の店を経営している。

魔女の入れ墨亭に因んでリリアンとコルワは足首に入れ墨を入れており、脛に傷のある冒険者にも仕事を斡旋しますよ、というスタイルを言外に示している。

そのためセバスターやアーノックのような犯罪者まがいの冒険者がよく溜まる。

黒髪ボブカットの真面目そうな出で立ちに間違いはなく、真面目な性格をしている。

 

 

 

 ドーグ。

会計士。

ゾーイ商会というルイアの町の商店の店員。

ゾーイ商会の会長ゾーイや他の従業員たちは、ヘレーネによって連れ去られた。

ドーグ自身もそれなりに稼いでおり、店の印象に関わるからと派手な服装で仕事を行っていた。

グイドに到着後、グイドの領主ジョージ・グエンの元で働いている。


 

 

 ヘレーネ・オストワルト。

蠱毒姫、ヴァンパイア。

年齢は200歳以上。

200年前に生きていたヘレーネの父が、ヴァンパイアでありながら薬師をしており、人間相手に吸血を行うことで健康状態を診断し、薬を処方するという形で店を成り立たせていた。

人間と仲良くする姿勢に真祖は感心し、オストワルトという家名と上位ヴァンパイアの資格を授け、ヘレーネとヘレーネの父はヴァンパイア内に置いて貴族的扱いを受けることになる。

ヘレーネは薬の知識と人体の知識を父から受け継ぎ、薬師になる。

そしてヘレーネの中に在る、倫理観を崩壊させるほどの好奇心と邪悪さが、大人になると同時に表に出ることになった。

ダンピールの血液はヴァンパイアにとって強力な毒となるということを知ったヘレーネは、ダンピールの血液を元にヴァンパイアを殺す薬を作り、ヴァンパイアに服用させて実験を行い、ヴァンパイア達から追われる身となる。

その後不老の薬も完成させ、自分の体を不老にすると、溢れ出す悪意と好奇心のために、国中を闊歩するようになる。

ヘレーネは”魔力視”というスキルを持っており、自分や他人の魔力を見ることが出来た。

そのため魔法適正のスキルや魔術の知識を持たないにもかかわらず、魔力をどうやれば動かせるか知り、纏うことが出来るようになった。

髪と目の色を薬によって変え、薬師レーネとして王城内で暗躍したこともある。

マーシャをヴァンパイア化させて性格を破綻させるとこんな感じだろうと思って描きました。

エリーへの執着とマキャベリズム的な思考が、ヘレーネとマーシャの共通点だったりします。




ジェイド。

ルイアの町の兵士をまとめる豪傑。

平民出身ながら剣の腕と判断力、そして教育センスが高く、ルイアの町で兵士長になる。

ヘレーネに破れ、部下生首を突き付けられて絶望し、殺してくれと頼んだところ、苦痛にまみれた凄惨な死を遂げた。

部下のマルコス、ゴドフリー、エジンと共にギドの降霊の術で再登場し、ヘレーネを追い詰めた。

作者はモブキャラや演出としてバッサバッサと人の死を描くことがありますが、名前を付けたキャラクターはあまり死なせないようにしたいと思っていました。

それでもまぁまぁ死んでいます。

ジェイドは名前有りのキャラクターの中で最初の死者だったので、よく覚えています。

 

 

 

 ジョージ・グエン。

公爵。

グイドを治める領主であり、愛妻家。

グイドは国境からそれなりに距離があるが、しっかりとした城壁と、土地に大きな余裕のある町であり、兵士の数が王都の次に多い軍事特化の町。

理由は、戦争の際王都が陥落した後、国の主要人物たちが逃げ込むのに適した街であるためだ。

そんなグイドを治めるグエンは、清濁併せ持つ器用さと実直さを併せ持っており、国王や王弟からも信頼が厚い。

妻に頭が上がらないという情けない一面は限られた者しか知らない。

エリーが初めて接触した貴族。

 

 

 

 

 ホグダ・バートリー。

ゾンビ。

200年前に死んだ死霊術士の女性。

死後自身をゾンビ化させ、防腐処理を全身に施すことで200年という長い年月を死にながら生き続けた。

ギルバートという恋人をかつてのクレイド王国に奪われ、奪い返すためにアンデッドによる襲撃を繰り返したが、いずれも失敗に終わる。

自分1人の力では無理と悟り、下僕であるギドを復活させ、クレイド王国に大規模な襲撃を2度かけ、2度目にてめでたくギルバートを奪還し、共に土へと還った。

自分が生まれた時からハーフヴァンパイアであるという事実をエリーに突き付け、激痛を伴なう尋問によって一時的な自我の崩壊と記憶の欠如に至らしめている。

その上でエリーを可愛いと愛でているので、だいぶキている方のゾンビ。

死霊術においてホグダを超える人物は存在していない。

 

 

 

 

 ギド。

ロードスケルトン。

200年前にギルバート、ホグダと2人の傭兵に討ちとられた海賊の長。

生前のギドはボサボサの髪の上にハット、伸び放題の髭、ふくよかな肉体をシャツとベストでギチギチに締め付ける偉丈夫だった。

敗北後ホグダによって、部下40名と共にスケルトンへと変えられ、下僕となる。

死霊術もホグダによって習得し、無限に復活する40体のスケルトンと骨製の海賊船ボーンパーティ、スケルトンホース、ボーンラット、骨製の戦車など、あらゆることが出来る最強のスケルトンになる。

ヴァンパイアの掃討という役目を負えたホグダによって封印され、200年後復活し王都にてエリーを攫うことになる。

ギドの本体はギドの死体の頭蓋骨であり、活動に使っていた体はオリンタス山で見つけた魔法使いの死体の白骨だった。

 

 

 

 

 

 ギルバート。

史上最強の傭兵。

退行治癒という致命傷を何度受けても致命傷を受ける直前まで体の時間だけを巻き戻す、稀有なスキルの保持者。

鎧も盾も装備せず、大きな剣1本で戦場を駆け、幾度となく死線を潜り、体を鍛え、最強の傭兵と謳われるようになる。

そんな中、ギルバートの戦力に目を付けた当時のクレイド王によって不老の薬を飲まされ不老を得る。

実質的に不老不死に最も近い彼は、王家の秘宝の名と共に薬によって自我を奪われ、眠らされ、王家の人間によって目覚めて暴れる狂戦士となってしまう。

熱いバトル漫画であれば、なんやかんやあって死力を尽くしたエリーが倒すことになっていただろう彼は、まともな思考が出来ないことと作者の展開によって、その強力な力の片りんだけを見せて土に還ることになった。

 

 

 

 

 

 

 ジャンドイル・クレイド。

国王。

クレイド王家において、先王の正妻より生まれた第一子。

統治者としては無難を往く、いわゆる平凡な王様。

自分より賢い弟ジークルードと、彼の右腕たるリオード伯爵に統治のほとんどを任せていた。

ストリゴイが見つけ出した真祖の心臓を入れられ、それから数日と持たずに、脳を含む全肉体機能を真祖に奪われ、実質的な死を遂げた。

 

 


 

 ジークルード・クレイド。

王弟

先王によって、兄の手助けをするように育てられた彼は、兄を排除して王座を狙うことは無かった。

ジャンドイルが出来ないことを率先して身に付けるようにして育った彼は、実質的にクレイド王国を統治していたと言える。

兄と共にギルバートという王家の秘宝の秘密を受け継いだ彼は、ホグダとギドによる王都襲撃に際してギルバートを出した。

2度目の襲撃に際し、眠ったまま連れ去られそうなギルバートに、目覚めさせる薬を投げるも、エリーによって投げ返され、体を大きく病むことになる。

アラン(エリー)を強く恨むが、恨みを晴らす前に呪術師と死霊術士らによって凄惨な死を遂げた。

 

 

 

 リオード・スパイン。

クレイド王国の伯爵位貴族。

内政において辣腕をふるい続ける猛者。

仕事の疲れが酷い人物。

脅迫や洗脳を受けた人物を見破ることが出来るとされているが、これは嘘で、本人はスキルを持っていない。王弟や国王の前で嘘を言わせないために流布された嘘です。

アラン・バートリーを強く恨み執着した王弟ジークルードの代わりに、しばらくの間実質的なクレイド王国の統治をおこなって来た。

物語での登場から完結まで伯爵位から昇格することの無かった可哀そうな貴族。


 


  

 サイバ。

ストリゴイの工作員。

細長い体に特徴のない平凡な顔の男。

衝撃波を放つ魔法を使う魔法使いで、変装が得意であり、声も男性女性のあらゆるものを発する器用な男。

他2人のストリゴイメンバーをまとめている。

真祖の復活と真祖によるクレイド王国の統治を目的とし、変装によって暗躍し続けていた。

200年前は行商人をしつつ、人鬼調停の間者という人とヴァンパイアの関係を良好に保つ組織に属していた。

レイウッドに殺されかけ、うっかりエリーに助けられてしまった後、ストリゴイという組織の目的を見失い、タザ、スージーと3人で仲良く路頭に迷ったりしているようだ。

 

 

 

 タザ。

ストリゴイの戦闘員。

筋骨隆々とした大男で、厳つい顔をしている。

ギルバートと同様に退行治癒というスキルを保持しており、同様に不老の薬も服用している。

200年前は剣闘士を生業にしつつ、サイバと同様に人鬼調停の間者にも属していた。

不老の薬を服用した後、ひたすらに肉体の研鑽と戦闘を繰り返し、人間史上最強の存在になっている。

話すことがものすごく苦手の人見知りで、見知った相手にも長く考えて言葉を選ぶ。


 

 

 スージー。

ドワーフ。

ストリゴイの研究員。

人間の国から遠くにあるドワーフの国で生まれた女性。

既婚者

錬金術と科学などを修めており、機械人形を作る研究をしていたが、ある日夫が殺害され、スージーは殺害犯に仕立て上げられる。

死に物狂いで逃亡生活を続け、ドワーフの技術と知識の結晶である飛行船を盗み、国外逃亡をする。

その後遠くにあるクレイド王国まで逃げた頃、サイバとタザに偶然見つけられ、飛行船と共にストリゴイへと参加した。

1から機械人形を作る研究を再開し、無事機械人形と、同じ大量の機械人形を生み出し続ける装置を作ることに成功する。

ドリーと名付けた機械人形にいくつかのバリエーションと、彼らをまとめて操る指揮棒を作り、王都で大暴れすることになった。

 

 

 

 

 

 スコット。

ワービーストの獣戦士。

上半身に何も身に付けないのが男の獣戦士の習わしであり、スコットもそれに準じて上半身は常に裸。しかしその習わしを知らないモンドのような他国の者からすると、変質者にしか見えない。スコット自身はそのことを知らないままだったため、モンドに”露出狂の変態”と思われていることを知って酷くショックを受けた。

槍の達人であり、他のワービーストからも一目置かれている。

 

 

 

 ステラ・ゼラドイル。

ワービーストの少女。

祖父ユルク・ゼラドイルに溺愛され、幼いころから交流特区で育った。

初登場時8歳。

灰色の毛並みで、テンションが上がると後先考えずに突っ走る、若干素直なツンデレな性格。

モンドが好き。

初期の設定では、モンドに送ったネックレスに、無意識に呪いをかけてしまうことになっていた。

独占の装飾という呪いで、呪いの装備よろしく一度身に付けると外すことが出来ない。そして、装備者が呪いをかけた者以外の人や物に”好き”などの好意を示す発言をすると、好意を向けられた人や物を斬り刻む効果がある。ステラの呪いの場合は”嫌い”などの嫌悪を示す言葉にも反応して対象を斬り刻む。

このネックレスをモンドが身に付けた後ステラが帰国してしまい、モンドはこの件の解決を再びエリーに依頼して、さらにもう一悶着……みたいな感じになる予定だった。

最終的にモンドがステラの強い好意に気付き、モンドがステラに好きだと告白することで解決の、予定だった。

 

 

 

 ユルク・ゼラドイル。

ワービーストの老人。

孫娘ステラを溺愛する反面、一代でいくつものワービーストの店の支配人に上り詰める商才の塊。

エラットを雇い入れたことで、家の従業員のほとんどを殺されてしまうことになる。

かなりの過保護。

ステラ同様灰色の毛並み。

 

 

 

 エラット。

ワービーストの獣戦士。

強い対人不安を生まれ持ち、他人と話すことがほぼできない。

文字によるやり取りか、あるいはエラットが言葉を搾り出すまで辛抱強く待ってくれるかによって、なんとか意思疎通を図って生きた。

狩りの才能にあふれており、察知能力、隠密能力、槍捌きが他の獣戦士より頭一つ抜けている。

ステラに分け隔てなく接されることで、ステラに強い恋慕を抱き、対人不安から強すぎる疑心暗鬼を生み、暴走した。

一部の獣戦士しか持っていない機械槍を奪取し戦闘に用いたが、使いこなすことはなかった。

ゼラドイル邸の従業員のほとんどの殺傷、エリーとの闘争、モンドとのチェイス、ヴァンパイアレイジを使ったエリーと再戦した後、クレアの弓によって首を刎ねられ死亡した。

 

 

 

 

 

 クレア・シンフォード。

エルフの冒険者。

緑髪で、シンフォードというのは樹名であり、貴族ではない。

ドワーフとエルフの共同開発で作り上げた機械弓を操る。

ユルクが雇用した部下の1人で、ステラを守るためにエラットを殺害した。

機械弓はエルフの正規軍にばかり配給される武器であり、冒険者で機械弓を操る彼女は、それを認められるだけの弓の実力を持っている。

 


 

 

 オイパール・トレヴァー。

トレヴァー領の領主を務める貴族。

登場時は伯爵であったが、侯爵へと昇りつめ、異形と化して死亡した。

オイパールの父のスキル、視覚共有を用いた教育の結果、オイパールの父と娘ゼルマの2者に対して彼我の混同を発症し、狂う。

元々はトレヴァー領の発展のために尽力する努力家で、彼の代でトレヴァー領は遊牧民の誘致と、羊毛業を始め、これが大きな産業となる。

発展する自分の領地に満足していた彼は、妻を早々に亡くし、もともとの狂いもあって努力の目的を見失った。

領地の発展、あるいは無くした妻の蘇生、あるいは何か別の目的か、とにかく彼は、途方もない力を求め、ヴァンパイアの生命力に目を付けた。

絶対に自分に逆らえない娘ゼルマに騎士団を持たせ、ヴァンパイアの捕獲を命じ、自分はヴァンパイアの力の抽出実験を繰り返す。

その結果異形へと変化し、エリーに討ち取られ死亡する。

 

 

 

 セバスター。

金髪碧眼のイケメンであり、小悪党。

強気な眉と大きく男らしい声は彼をモテさせたが、持ち前の悪人気質と利己主義的な思考によってすぐに愛想をつかされるというのを幾度も繰り返していた。

また悪友アーノックと共謀して恫喝窃盗に強姦も行い、いくつもの冒険者の店から出入り禁止を言い渡されている。

スキルは持っていないが、手に持てる物は何でも武器にして投げるなり殴るなりし、素手の殴打や投げ、関節技もこなす器用さ、そして丈夫さが彼の武器だった。

小賢しい悪友アーノックに上手に操縦されていることを自覚しており、その上でアーノックと行動を共にしている。

スージーの駆るドリーに執着し、最終的にドリーを操るスージーを一発殴ることが出来たので、彼はそれなりに満足していた。

 

 


 アーノック。

黒髪糸目のさわやか系イケメンであり、小悪党。

優しそうな顔とサラサラの黒髪は彼をモテさせたが、持ち前の小賢しさと性格の悪さによってすぐに愛想をつかされるというのを何度か繰り返し、女を釣る遊びに飽きている。

悪友セバスターの単純な性格を利用し、2人で色々な悪事に手を染めてほくそ笑んでいた。

氷の魔法を使うことが出来るが、手のひらとその近くにしか氷を生み出すことが出来ない。

代わりに人間ほどの体積のモノを瞬間冷凍することが出来るため、一撃必殺の攻撃力を持っている。

閑話 悪人たちの厄日にて、ヴァンパイア1体を瞬間冷凍によって倒している。

しかし、魔法使いとして自分がレイウッドより劣っていることをコンプレックスにしている。

 

 

 チャグノフ。

リリアンの思い人であり、魔女の入れ墨亭の門番兼御者。

毛髪と髭を伸ばしている男で、髪は後ろで括っている。

元は魔女の入れ墨亭に入り浸る冒険者だったが、病気に罹り、体力が衰えたことで引退し、リリアンに雇われて現在に至る。

魔女の入れ墨亭の出入り口あたりにいつも立っていて、近くにゴロツキが溜まったりしたときに排除したり、店に入りたいのに入口がわからない冒険者が居れば案内したり、遠くの町の依頼を受けた冒険者を馬車で近くまで乗せて行ったりしている。

リリアンの好意は知っているがそっちの気はまるでなく、雇ってもらっている身というのもあり、逃げられずにいる。

苦労人。

 



 リリアン。

ムキムキの肉体を持つオネエ。

娘コルワとともに魔女の入れ墨亭を経営する。

無理のある女装は彼の趣味であり、店に集まる犯罪者まがいの冒険者の抑止力でもある。

元冒険者というわけでもない彼がどうしてそんなに筋肉質なのかはわかっていないが、魔女の入れ墨亭に集まる冒険者の中では”男の冒険者を無理やり押さえつけて情事に及ぶため”という説が最有力であり、彼の”お仕置き”回避のため、冒険者達は少しだけ姿勢を正し、行儀よく依頼に取り組んでいたりする。

 

 

 

 

 

 シュナイゼル。

死霊術士であり、ホグダの弟子。

魔術師迫害の時代に、11名の魔術師と共に仮死化して200年を下水道の廃れた部屋で眠り続け、王都がゾンビであふれかえったことをきっかけに目覚めた。

魔術師迫害の復讐を果たすことが目的であるが、魔術師迫害を行った当時のクレイド王はとうに死んでおり、その子孫たる現国王ジャンドイルや王弟ジークルードに復讐することは間違いであることも理解している。

その上で復讐を実行し、同時に真祖と協力して、魔術が大手を振って地上を歩ける国にしようとしたが、エリーによって阻まれた。

自分の死霊術がギドに劣っていることがコンプレックスであり、そのためギドに良い感情を向けられず、しかし強くものを言うことも難しいと感じていた。

個より群を大事にするタイプであり、シュナイゼル自身の思想や願いより、11人しかいない魔術師の仲間の意志を尊重する。

しかし、計画の失敗を悟った瞬間、占術士とカラスと呼ばれる呪術師の3人で行方をくらました。

 

 

 

 

 ユーア。

灰色の髪の冒険者。

平凡な冒険者だったが、ある依頼をうけ、マイグリッドとレイウッドと共に地底遺跡を探索し、古代の槍を手に入れたことで、平凡から一気に遠ざかった。

古代の槍を常に背中に背負っている。

槍の力によって完全な気配遮断と、”愚連断”と名付けた広範囲一閃攻撃を身に付け、冒険者というより暗殺者のような戦い方を得意とする。

大抵のことを槍の力で解決できてしまうため何事にも強い関心を持てず、暇つぶしのように依頼を受けて適当に暮らしている。

マイグリッドと再会し、レイウッドと協力してストリゴイの戦力を大幅に削った。

その後はまたどこか適当な町で暇つぶしに勤しんでいるようだ。

 

 

 マイグリッド。

唯清教の神官戦士。

食肉に飲酒に喫煙に暴力と、聖職者のタブーを当たり前のように犯す破戒僧。

ユーア、レイウッドと共に探索した地底遺跡で、”ディーナ”と銘の入った戦斧を手に入れ、以降身に付けている。

真面目に祈りと訓練を欠かさずに育ったが、冤罪を被った経験があり、そのせいでかつての信仰心はかけらほども残っていない。

奇跡と呼ばれる聖職者特有の、魔術のような術をいくつか使うことが出来、背中のディーナという戦斧の扱いも一流で、前線の維持から味方への支援などを使い分けることも出来る。

素行が悪いせいで他の唯清教教徒からは反感を買っているが、本人はまったく気にしていない。

唯清教で生き残った数少ない神官戦士。


 

 ドリー。

スージーの作り出した機械人形。

錬金術の結晶であり、赤いローブにダボダボの袖のある人型をしている。

袖からは剣束や槍束、チャージランス、鎖など、あらゆる武器を飛び出させることが出来、スージーをはじめストリゴイの構成員の声に従うように設計されている。

下半身が馬のドリージェネラルは、指揮棒を用いることで大量のドリーたちに一斉に命令を送ることが出来、大量投入したドリーの指揮官を務める。

セバスターとアーノックに破壊された。

 

 

 

 真祖。

完全な不老不死の存在であり、ヴァンパイア、ハーフヴァンパイアの生みの親。

いかなる時も我が子たるヴァンパイアやハーフヴァンパイア、そしてダンピールを愛し、彼らのためならば大抵のことを成し遂げてしまう。

200年前に眠りに就き、肉体が腐り落ち、心臓だけとなっていたが、その心臓を国王ジャンドイル・クレイドの体内に移植され、復活を果たした。

愛しい我が子らの意志を最優先するスタイルを可能な限り貫き通すが、限度もあり、ヴァンパイア同士で意見が分かれた場合は静観したりすることもある。

クレイド王国の国王として統治し、ヴァンパイアが表立って暮らせる国を作ろうとするが、エリーらとストリゴイらの戦闘を見て、何を思ったかこれを断念する。

今も生き残っている僅かなヴァンパイアをトレヴァー領に住まわせ、適当な人物に王座を譲り、楽隠居するのが今の真祖の望みである。

ヘレーネに意地悪なからかわれ方をするのが、好きでもあり嫌いでもある。

 

 

 

 ゼルマ・トレヴァー。

オイパール・トレヴァーの娘。

父オイパールに彼我の混同の対象とされ、父親の顔色を窺いながら行動することを幼少期に身に付けた。

トレヴァー家子飼いの騎士団の団長を務めていたが、騎士団の代表というより、騎士団のために自分がある、という思想が強い。

誰かのために行動することで存在を認めて欲しいという欲求があり、それが満たされていれば立場や扱いは問わない。そのため騎士団長でありながら奴隷気質であった。

父の命に従ってヴァンパイアを集めて送っていたが、エリーを送ったことで破綻し、何もかも投げやりになっていたところで異形と化した父に襲われ、エリーに助けられ、裏切ったことを強く後悔する。

負けヒロインポジ。

騎士団長の座を降り、騎士団のために働く市民になり、エリーに定期的に血を吸わせるという立場に甘んじることとなったが、本人的には騎士団長の時より今の方が充実していると感じている。


 

 

 カイル。

トレヴァー家の親戚の貴族。

長男が家督を継ぎ、次男三男は長男の補佐をするか騎士になるか、家を捨てるかの3択が多い中、騎士になることを選び、何度か面識のあるゼルマ率いる吸血鬼討伐騎士団へ、分隊長として入団する。

ゼルマと同じ赤髪で、騎士として平均的なフィジカル、技術、常識を持つ。

幼いころはゼルマのことを”ゼルマのねぇさん”と呼んでいたが、ゼルマが騎士団長を務める間は”団長”と呼ぶことになった。

 

 ナンシー。

カイル分隊の1員にして、ゼルマを除いた隊員の中の唯一の女性。

貧乏貴族なため庶民よりの感覚と貴族らしからぬ言動でカイルを混乱させ、”頭の悪い女”というイメージを植え付けていた。

優しいというより甘い性格で、騎士に向いているとは言えないかもしれない。

 

 

 イングリッド。

吸血鬼討伐騎士団の分隊長を務め、ゼルマ失脚後の新騎士団長を務めることになった。

真面目さに定評があり、彼の分隊員も真面目な者が多く、騎士の模範的な態度を終始貫き通した。

チェルシーがフォージを蹴り殺す瞬間を見てしまい強い恐怖感を覚え、一時は情けない姿を見せるが、時間と共に立ち直る。

自身を真面目に律する反面、他者に自らの持つ真面目さを押し付けないだけの器の広さが新団長の座に就かせた特徴だったりする。

 

 

 タイラー。

イングリッド分隊の1員。

初登場とほぼ同時にジャイコブに意識を狩り獲られた可哀そうな隊員。

イングリッド隊なだけあって真面目であるが、しばしば欲望に素直になる時がある。

 

 

 シド。

吸血鬼討伐騎士団の分隊長を務める、寡黙な男。

寡黙と言っても話しかければ返事があるし、必要な時は普通に会話をする。

分隊員を含めシド分隊は仕事人気質であり、任された仕事を全うすることに全力を捧げている。

分隊、個人において、吸血鬼討伐騎士団の中で最も実力面で優れているのはシド分隊。

 

 

 

 ジャイコブ。

幻視というスキルを持つヴァンパイア。

田舎の近くにある岩場を根城にしていたため、言葉に訛りがある。

身長は2メートル近くあるのだが、強めの猫背と膝を曲げたまま立つ癖のせいで、目線の位置はエリーとほぼ変わらない。

張り詰めたような皮膚と長い手足を持つ痩せ型で、肩幅が広い。

自称天才。

恵まれたスキルと体格によって、吸血行為に失敗したことが無く、飢えを知らずに育った。

エリーの魅了を受けて下僕になるが、欲望に忠実な性格は変わらず、女日照りもあってエリーやチェルシーをあからさまにいやらしい目で見て怒られている。

多くのヴァンパイアがそうであるように、ジャイコブも刹那的な思考をすることが多く、快楽主義者。


 

 

 チェルシー。

魅了というスキルを持つヴァンパイア。

貴族の当主や親族に魅了を掛けて下僕にし、メイドとして不自由なく生活してきた。

ヴァンパイアらしい青白の肌に加え、銀髪の髪に、白いメイド服と、白い色を身に付けることが好き。

エリーと違っていい胸にいい尻をしており、持たざる者に劣等感を振りまいている。

今が良ければそれでいいという刹那的な考え方をする者が多いヴァンパイアの中で、チェルシーは先のことを考えられる少々異端な性格をしている。

プライドが高く、おどおどしている者や卑屈な態度、必要以上にへりくだったり後ろ向きな発言、そして調子のいい表情や頭の緩い言動にイラつき、生来の嗜虐趣向を織り交ぜて、行動や言葉でイライラを発散させる。

初登場時は、サイローンという町の貴族でキエンドイ家の次男、フォージに魅了を掛けて下僕としていたが、蹴り殺してしまった。

それなりに情がありさりげない優しさを見せることもあるのだが、基本的には攻撃的な言動の方が目立つ。

メイドの恰好をするのは、下僕とした貴族の近くに居る時に違和感を感じさせないためだったが、いつの間にかメイド服を着ることそのものが好きになりつつある。

誰かに仕えることが好きというわけでは決してない。


 

 

 ゲイル。

吸血鬼討伐騎士団の分隊長。

イケメンの女たらし。

いかにも”遊んでます”と言った風情で、女がらみの話は丸1日話し続けてもまだ終わらないと自負している。

騎士になったらモテそうという理由で騎士になったが、男ばかりの騎士訓練学校に辟易し、卒業後女性が務める騎士団を探し、ゼルマの部下になった。

器用さが売りで、やろうと思えば剣の技術も書類仕事もある程度こなせてしまうが、めんどくさがってやらない。

酒好き。

 

 

 

 

 トーマス。

吸血鬼討伐騎士団の分隊長。

皮肉屋。

短めの髪に毎日丁寧に反る髭は、真面目さの表れだったりするが、真面目なだけではいいように使われるだけだと思い、自分の真面目さに気付かず悪態や皮肉をしょっちゅう口にする。

内心の悪口が多いせいか目つきも悪い。

騎士になったのは家督を継ぐことも結婚することも嫌だったから。

不正が大嫌いで、嘘を吐かれた、あるいは裏切られたと一度思うと長く根に持っていびる悪癖がある。

真面目さが売りのイングリッドが新騎士団長の座についてからは、真面目さに磨きがかかったらしい。

 

 

 ラック。

吸血鬼討伐騎士団の分隊長。

トレヴァー家の奴隷。

作中一切触れられなかったが、ラックとラック分隊員はトレヴァー家が送り込んだ一般人で正式な騎士ではない。

ヴァンパイアを捕獲しトレヴァー邸に送るために吸血鬼討伐騎士団に入れられている。

オイパール・トレヴァー亡き後も、自分の意思が曖昧なまま団員を続けている。

 

 

 

 ギンラク。

誘眠というスキルを持つヴァンパイア。

オレンジ色の髪をした若い青年のような見た目。

子守唄を歌うことで、落ち着いている、疲れている、ウトウトしている、眠っている者らをまとめて、数時間は消しておきない眠りに就かせることが出来、これによって人間を眠らせ、その間に吸血を行うことで生き延びてきた。

ヴァンパイアらしく刹那的な思考をする。

小心者ではあるが、”怖いのか?”というような質問を受けると強がってしまう癖がある。

わいわい騒ぐのが好き。


 

 

 アドニス。

透視のスキルを持つヴァンパイア。

擦れた大人のような性格。

見た目にこだわりが無く、服装は着られればなんでもいいと言わんばかりに浮浪者じみている。

同族思いで根がいい奴のようだが、口が悪く笑い声が独特で、真祖の次にヴァンパイアの個体数の少なさを憂いている。


 

 フィオとフィア。

ヴァンパイアの双子の兄妹。

幼い兄妹で、自分のスキルが何なのかも知らないままギリギリ飢えをしのいで生きているところを捕獲され、好事家の女に買われ、虐待を受けていたところでアドニスと接触し、真祖に保護された。

フィオは妹思いで、フィアは無邪気な性格をしている。

 

 

 クゼン。

吸血腕というスキルを持つヴァンパイア。

蠱毒姫の次に有名なヴァンパイアで、老齢にして単純な戦闘経験は現状一番多い。

戦うのが大好きで若いころから何度も人間の集団を相手に戦い、3人分の吸血死体を残すことから、”大食いクゼン”という異名を持っている。

腕から吸血することが出来るため、相手の体に自分の腕を突き刺して吸血することで、戦闘とエネルギーの回復を同時に行える。

人間相手の持久戦においては比肩するものが居ない。



 

 ローザ。

避疑というスキルを持つヴァンパイア。

無口無表情な女性で、自分から誰かに話しかけることは滅多にない。

自分に疑いの目を向けられなくなるスキルを持っており、人間相手に比較的安全に接触することが出来る。

人間相手に話すときは、普段の冷淡な言葉遣いが異様に流暢になる。

ゲイル相手にスキルによってヴァンパイアバレを回避したことがある。

 

 

 カラス。

シュナイゼルの仲間の魔術師で、呪術師。

いくつかの呪術を身に付けており、夜カラスという鳥を呪術によって体の中に住まわせているため、カラスと呼ばれるようになった。

話し方が古風で、呪術という特性と呪術の実力によって、魔術師12名の中で単純な攻撃能力が最も高い。


 

 

 レイウッド。

最も有名な冒険者で、唯一空を飛ぶことが出来る男、と呼ばれている。

サイバも空を飛べるため、空を飛べる唯一の存在ではない。

ユーア、マイグリッドと共に地底遺跡を探索し、古代のオーブに触れたことで”操風”という魔法適正を後天的に身に付けた。

風だけではなく気圧や湿度までも操ることが出来、天気どころか落雷の落ちる場所まで指定することが出来る。

非常にプライドが高く傲慢で、自分のことを神だと本気で思っている。

  

 

 ドボール。

高位神官。

王都にある大きな教会で神父を務める神官で、神官戦士としても一流の男。

マイグリッドが繰り返す戒律違反を見つけるたびに、懲りることなく罰し続ける意志の強い人物。

クゼンに破れ、死亡しました。

唯清教はアメリカの秘密組織のKKK、いわゆる白人至上主義者をイメージして描きました。

白人の代わりに人間、黄色人種や黒人を亜人種に当てはめて、人間だけが尊重されるべき、という思想を、彼らは心の底から信じています。

ドボールはいい人の設定なので、本当ならばもう少しまともな宗教で高位神官をやらせたかったです。

 

 

 最高位神官。

年老いたシスター。

天啓という限定的な未来予知をすることが出来る神官。

半ヴァンパイアの冒険者において、唯清教以外の場所では神様という単語は出ていない、はずです。

というのも、半ヴァンパイアの冒険者の世界には神様が居ません。

居ませんが、唯清教を信仰する人間のほとんどが存在を信じています。

それはとりあえず置いておいて、神様の居ない世界の天啓とは何かといいますと、占術です。

クレイド王国は魔術師を迫害した後、蒸留や魔よけの占いなど、一部の魔術師由来の技術や習慣を残しており、占術から未来の占いの方法を唯清教に教示しました。

要は、最高位神官は占術によって得られた未来の占い結果を、天啓、としているわけです。

神様とかクソ喰らえと思っているマイグリッドが奇跡を扱えるのも、そもそも神様なんて居ないからですね。

作中一切言及されていませんが、奇跡とは魔術の改変なのです。

 

 

 

 ウォーマー。

バーゴップ一座という傭兵団の頭領。

ウォーマーは没落貴族で、バーゴップというのはウォーマーの元家名。

田舎貴族でウォーマーが幼いころに没落し、一家はそれぞれバラバラになった。

バラバラになる際に、お金を貯めて家を復興させようと全員で決意し、ウォーマーは金稼ぎの方法として傭兵を選んだ。

選んだはいいが傭兵では自転車営業で、なかなかお金が溜まらないまま数年が過ぎてしまい、家の復興よりも家名を付けた自分の傭兵団への愛着の方が大きくなってしまう。

グイドに拠点を置いたのは偶然。

グエン侯爵が、交流特区からワービーストの重鎮のユルク・ゼラドイルが来るということで、交流特区からの道中の護衛の依頼を受け、道中団員のほとんどと共に死亡した。


 

 

 ザイン。

バーゴップ一座の副頭領。

真面目さや丁寧さを表に出しているが、金銭ばかりに執着する小物。

キャメルにいいように使われ、亜人種の女性を拉致し売りさばいて金を儲けようとしていた。

ウォーマーよりも自分の方が優れている、ウォーマーは頭領の器ではない、ということを常日頃から思っていた。

キャメルから貰った薬をグイドの町の子供に与え、戦力とする。

SR、サブライムレース、崇高な種族、という文字の付いた仮面をグラブス達に付けさせ、事件を唯清教の残党兼過激派に着せようと考えていた。

 

 

 グラブス。

グイドの町の、スラム的な区画で遊び歩く悪童。

他3人同様に家が貧しいとか虐待を受けていたとか、そう言った背景は無く、思春期にありがちな、反発することで自分を示す子供。

ザインに目を付けられ、肉体を強化して再生能力を付与する薬を服用し、ザインに言われるがままブラフォードの森で亜人種を襲う。

リーダー格。

体格と器用さに恵まれて全能感に浸り、自分は何でもできるという思いと、周囲の大人からの子ども扱いのギャップに苛立っている子供というイメージで書きました。


 

 ガーダー。

グラブスの腰ぎんちゃく。

グラブスと一緒に居たところ、グラブスと一緒にザインにそそのかされて亜人種を襲う。

ひょろ長い体をしている。

 

 

 ネクト。

グラブスの取り巻き。

ザインにそそのかされたグラブスとガーダーに誘われ、共に亜人種を襲う。

肉ダルマ。

 

 

 ミルド。

グラブスの女友達。

グラブスがムラッとした時に気軽に体を貸す関係。

グラブスに誘われて亜人種を襲う。

 

 

 

 キャメル。

ヴァンパイア。

ヘレーネ大好き。

元々は筋肉質で男らしいヴァンパイアだが、ヘレーネに目を付けられて色々と薬で弄られた結果、女の体に。

体に引きずられ、精神的にも女性化している。

象徴は残っているので、普通に男。

スキルは作中出てきませんでしたが、毒学の眼という、動植物や鉱物、液体に混じった毒の効果と強さを見分けるスキルを持っています。

ヘレーネに好きに使われることに快感を覚えるマゾヒストで、ヘレーネの使っていた煙幕など、人の体に直接作用しないタイプの薬を作ることが出来ます。

エリーの魅了によってヘレーネからエリーに寝取られました。

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― 新着の感想 ―
[一言] こうしてみるとたくさんのキャラクターがいましたね!色々な話がありましたが、僕は一番「トレヴァー領」のストーリーが好きでした。本当に何度読み返したかわかりません(笑) そして一番好きなキャラ…
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