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聖女召喚!……って俺、男〜しかも兵士なんだけど……??  作者: バナナ男さん
本編

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30/65

30 監禁生活

( 大樹 )


それから直ぐに王宮内の土地にある巨大な離宮?の様な場所に連れて行かれ、「 今日からココに住んでください。 」と伝えられてしまう。


有無を言わさぬ雰囲気に戸惑いながらそこに入ると、何とその瞬間からそこから一歩も外に出ることを禁じられてしまった。



「 えっ!!!……いやいやいや、ちょっとそれは……。 」



「 別に出る必要ないでしょう?


欲しいものがあるなら全て持ってこさせますので。 」



いや、流石に横暴だろう……。



そう文句を言おうとしたが、レオンハルトが指をパチンッと鳴らすと、直ぐに商人たちがゾロゾロとやってきてキンキラリンの商品達を俺の前にササッと並べ始めた。


金や銀、見た事ない様な巨大な宝石、それがふんだんに使われた装飾品に、ユニークな模様のツボやら絨毯やら……。


夜なのに昼の様になってしまうくらいの眩い光を浴びながら────



「 ご……ごめんなさい。 」



何に謝っているのか自分でも分からぬまま、頭をペコリと下げ丁重にお帰り頂いた。



「 いや〜ほら、俺、色々見たいものもあるし!やっぱり外に…… 」



「 なるほど、分かりました。 」



分かってくれたか!と目を輝かせた瞬間、レオンハルトは近くに立っていた侍女にヒソヒソと耳打ちすると、それから直ぐに庭の方でドッカンドッカンと大きな破壊音が鳴り出した。



────えっ??何事??何事???



驚き見に行こうとする俺をレオンハルトはすかさず捕まえ、そのままズルズルと寝室の巨大ベッドへ。



わ────っ!!……っと叫ぶ暇なく裸にされて────





チュンチュン……。




朝だ……。




ボーゼンとしている俺の体を丁寧に拭きながら、レオンハルトはご機嫌だったので「 ……あ、あのさ……俺、外に…… 」────と言いかけたら、そのまま第二ラウンドに突入。




そして────────





ホーホー……。



お外は真っ暗。





よ、夜になってる……??




時間の流れについていけなくて呆然としていると、そのまま今度は、贅沢にも暖かいお湯がふんだんに使える場所に連れて行かれて、あれれれれ〜????な俺は、洗っている端から汚され、洗っては汚され……洗っては汚され……?



「 ????? 」



お?お?と頭がバカになって、キョトンとしてしまった俺の顔を見て、「 可愛い……。 」とつぶやいたレオンハルトに、更にバカになる様な事を沢山沢山されて、何ていうか……。



ぐっちゃぐちゃだな!俺!



ハハハッ!と笑ってしまった俺を見て、上で腰を動かしているレオンハルトは幸せそうに笑った。



そしてその後は巨大ベッドでまたグチョグチョのベチョベチョにされて、朝。



やっと庭の方へ様子を見に行くと、何と大きな庭に足をつける程度の川や遊具の様な物が建設されていて、更に毎日退屈しない様に入れ替わり立ち替わり大道芸や劇などが見れる豪勢な舞台みたいな物が設置されていた。



おおおおおお???!!!



全然変わってしまった景色に驚いていると、レオンハルトはニコニコ機嫌が良さそうに笑う。



「 気に入って貰えました? 」



「 ────えっ!……あ……う、うん……??ま、まぁ……。 」



とりあえず頑張って作ってくれただろう人達に申し訳なくそう答えると、レオンハルトは更に笑みを深めて言った。



「 じゃあ、外に出る必要なくなりましたね。


問題は全て解決しました。 」



「 ……そ……そうだねぇ〜……?? 」



まだ半分頭がバカになっている状態でそう言うと、レオンハルトは「 可愛い……。 」「 可愛い……。 」と繰り返し俺に言っては、チュッチュッチュッチュッと顔中キスしてくる。



しかし……。


絶対に可愛くない事は、周りにいる気まずそうに顔を逸らす侍女達の反応で分かっている。



いやいや、これは不味いだろ〜?



我に返って口を開こうとすると、その瞬間口の中にお邪魔しますと言わんばかりにレオンハルトの舌が入ってくるため、言いたいことは全て食べられてしまった。



それからも毎日贈られる金銀財宝、宝石を余すことなく使った家具に装飾品……は流石にいらないと断ったが、それでも毎日の様に贈られる恐らくはお高いであろう商品達。


一度触れば分かるくらいの上質な絹で作られた服に、食べきれない程の最高級の食事、飲んだこともない様な極上のお酒などなどを溢れんばかりに与えられ、1日中寝転んでいても誰にも何も言われない生活……。



?????



「 ……何だ?コレぇ……?? 」



ベッドの上に体を横たえ、だらしなくぶどうを食べながら俺は呟いた。




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