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DNA①  作者: まこと
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5年 2月1日

小学5年 2月1日


私、西條加奈子は6年生の受験風景を見に来ている。

憧れの女子校の校門向かい側。

本日決戦日を迎えたどの子も緊張した面持ちで歩いている。付き添いの親も同様だ。塾の激励もすごい。校門付近は人がごった返しているのにも関わらず、不思議と秩序が乱れる事もなく、粛々と門に吸い込まれていく。

塾の激励、抱き合う親子、無言で見つめあって別れる親子。様々な姿があるが、必死に頑張り迎えたこの日は感無量の一言だろう。


来年は我が子もこの学校の受験を迎える。

そう思うと涙腺がゆるんだ。頑張れ!人知れず応援する。それは来年の我が子に向けてのエールだ。


舞も来れば良かったのに。そうすればもっと頑張ろうと思っただろうに。

「いかない!意味ない!」の一点張りだった。


確かに今はパッとしない成績だけど頑張れは届くはず。

そう、必死に頑張れば良いのだ。あの子は頑張りが足りていない。


現在来ている学校も女子御三家に名を連ねている。他の2校と違って穏やかな校風で、控えめな舞には合うと思っている。


来年の姿を想像し、その先にある合格を思い浮かべると目頭が熱くなり涙が溢れそうになった。

周囲を見るとそんな親子連れが多い。子の方は真剣な面持ちで列を見ている。


なぜ舞は来なかったのだろう。

なぜか悔しくて仕方がなかった。歯がゆい。


どうか全ての子が本来の実力を出しきれますように…加奈子は指を組み祈った後帰宅についた。



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