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僕は悪役令嬢に転生しましたが何か?  作者: 優木 王
プロローグ
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プロローグ

僕は、日中(ひなか) 尋夢(ひろむ)17歳の高校2年生。僕は、学校に着くなり、自分の席に向かい、周りの奴らに挨拶しないで、黙って座る。

挨拶しない理由は、言いたくないが、言おう。僕は、陰キャだ、れっきとした陰キャ。髪の毛は男のくせに後ろにちょこんと縛ってあって、前髪も目元が分からないくらいに伸びている。しかも、黒髪。と言う。まさに根暗な奴だろう。

だから、ろくに僕からの挨拶を待っている奴なんていない。てか、いるわけない。

そして、僕は席に着くなり、シュバッと鞄の中から、スマホを手にする。そして、大好きなアプリを開く。そのアプリは親にも、弟にも言えない、アプリゲームだ。


ーそのアプリゲームは、女の子に大人気な乙女ゲーム。


色とりどりに綺麗な絵柄のキャラクターが優雅に踊り、素敵な会話ばかりをする。ストーリーもののアプリゲーム。


ヒロインの令嬢は、悪役令嬢の魂胆にももろともせず、いとも簡単に素敵な王子と出会って、実を結ぶと言う、いとも単純な物語。

僕がこのアプリをやる理由は、絵柄に魅了されたと言うのもあるが、物語性に興味を持ち、やり始めたということが大きい。僕が惹かれた、令嬢は…。


ー悪役令嬢のシェルミランだから。シェルミラン・シャーロット。通称、シェル。


シェルの生い立ちがあまりにも残酷で、あまりにも可哀想で…。僕は、彼女を救いたい気持ちが大きかった。物語を進める度に、彼女は傷つきに行く。傷つきに言っては、隠れて、泣き。それでも、次の日には、また同じセリフを放ち、ヒロインにめげずに、密かに魔力の特訓をして、王子にめとられようと美を追求している彼女に僕は心を奪われた。


彼女のいつものセリフがあまりにも、心に響く。そのセリフは…。


───「私は努力しているの。私はあなたみたいにのうのうと生きてなんかないのよ。」


と言う言葉だった。誰しもそうだが、彼女の放つ言葉の姿は心を打つものが僕にはあると思えた。彼女だからこそ、かっこよく決まる言葉だと。


だが、彼女は儚くも、一人のヒロインの護衛の男の騎士によって、命を落とすこととなる。そして、ヒロインはそのことを気にもとめず、のうのうと一国の第一王子、ロレット・カンドルアとの婚約をし、祝福を受ける。ヒロインの名前はフェルリア・モンティアラ。通称フェル。僕は、ヒロインのフェルを嫌った。いや、嫌うのも当然だろう。この、のうのうと生きて、努力してるかも見えない姿。それと、容姿の美しさ、可愛さだけで、ロレットに好かれたなんて、酷すぎまる。気持ちの重さはシェルの方が大きいのに。よりによって、フェルを見越し、好きになる、ロレットと言う男は見る目がない。

シェルは素直で、感情豊かな可愛らしい女の子なのにさ。

このクソ男。僕がシェルを抱き締めたい。彼女を抱きしめて、抱きしめて、僕がずっと君のこと知っているよ。僕はそんな君のこと好き。いや、大好きだよと伝えたい。


僕は、物語を進める度に、フェルとロレットに対しての怒りを募らせた。こいつらを懲らしめたい!もっと、シェルを見てくれる人達を増やしたい。シェルを気遣ってくれる人はいないのかと探し、物語を進める。僕はこのアプリを楽しんでいるかは分からない。だが、シェルを見放せずにいるんだ。だから、このアプリを手放せない。やめられないんだ。


そして、朝のSHRへと入り、僕はスマホを閉じる。そして、今日の学校の授業中へと移るんだ。今日は最悪の日課だった。日直と言う、嫌な役割に、体育があると言う、日課。

うわ、陰キャで、クールを極めている僕には酷な日課だった。日直で黒板は消さないといけないし、先生に声かけなくてはならないし…。体育なんて、僕は最悪と言っていいほどに出来ない。運動音痴。まじ、最悪な日課だ。


そして、僕はなんとかやり過ごし、帰り支度へと移った。


僕は体育の持久走で足を痛めた足で、帰りの道のりを歩く。今日は課題が多く、鞄が重たい。右肩に掛けていて、右寄りに身体がどうしても傾いてしまう。僕は華奢であまり力がないから、どうしても重たい鞄だとふらつきがち。


あぁ~。重たいよ。この鞄。今日は帰って、シェルのいいところがきっと出てくるシーンなんだ。早く帰りたい。


そして、僕は人混みの多い歩道を歩く。すると、スマホのシェルのいるアプリゲーム音が鳴り、僕は鞄からスマホを手にした。そして、スマホを持って歩く。すると、周りのガヤガヤと近くでしていた音が無くなった。僕は気にもせずにただ歩いた。


その時だった。


ーキキーーーッ!


と言う、車の音がし、車のライトが僕を照らす。僕はびっくりした。周りにはもう歩道を歩いているのは僕だけだった。僕は車を見て立ち尽くしてしまった。もう逃げれないと悟った…。


そして、僕は光に包まれ、記憶を落とした。

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