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見えないものを

作者: 夏生

見えないものを

怖がることを

笑っていたのは

ほんの少し前

今は粛々と

俯いて


手の皮が剥けそうに

なるほど

手洗いをしても

洗い流せない

「不安」


正しく怖がる

土台の脆さ

マスクを

作る指先に

集約される


固定された

ニュースのテロップ

増えていく、数


不信が鳴る

頼れる杖を

探し回り

行列をつくる


転んで

倒れてゆく

「本当」

他人事がめくれて

こちらに迫ってくる

心が止まって

光が消えてゆく


だからこそ…と

食い止めようと

画面越しから

言葉を配る


画面越しの

歯がゆさと

来年の歌が

こすれて

こじれて

思い疲れて

日常を連れ出した


難は肥大してゆく


「いのちをまもる」

言葉の大きさと

事の重さを

抱えきれなくなって

座り込んだ


留まることで

救える命がある

ならば

丁度いい

座って

腹を据えて

不安も怖いも

遮って

好きなもの

好きだったことの

ページをめくろう



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