気づいたら死んでいました笑
ああ死んでしまったのか
ここはどこだろう
白い小さな部屋の中で私『純一』はふとそう思った。
『おはよう。やっと起きたみたいだねえ。災難だったね。トラックに轢かれるなんてさあ』
誰だろう 脳内に声が聞こえる
『あまり時間がないんだ。君は死んだんだよ。惜しかったねえ、あの子は助かったんだけど君は間一髪で死んでしまったんだ。だから選んだけどね シッシッシー その誰かを助けようとする気持ちは悪くなかったと思うよ。だけどさあ、君が死ぬことはなかったんだ。別に見殺しにすればよかった。周りは見殺しにしてたんだからさあ 損な人生だったねえ 彼女もできず、せっかく大学に入ったっていうのにさ』
そうか あの子は助かったのか なんだこいつはいちいちカンにさわるな うるさい 黙ってくれ なんもない人生で少しだって人の役に立てたんだ。
『今君は君らしくないことを考えているね。ああよかったあの子も助かったのだろうかと。そんなタマじゃないじゃんか。あの時君はなんて思っていたか私は知ってるんだよ。』
うるさいな 黙ってくれ
『あの時、君は助けたらその子はもしかしたら好きになってくれるんじゃないかという持てない男子の考えそうな展開を考えていたのだろう。颯爽と助け君は「大丈夫かな。君が無事でよかった。じゃあさらば」と消えていくそんな妄想をしていたところのちょうど彼女が危ない目にあっていた。そして彼女が欲しい君はこれだ!といって走り出して…』
「やめてくれ! それ以上は俺の心が持たない。すまなかった。起きるからああああ」
俺は夢中で飛び起きた。いいじゃん妄想したって。馬鹿だよ、馬鹿でしたよ。そんなことあるはずないのに妄想通りの行動をして死んじまったんだから。
『やっと起きたねえ。こんにちは。とでも言えばいいかな。』
「姿を見せてくれ。なんなんだまったく。お前は何もんなんだ?神か?なんで俺はこんなところにいるんだ?
彼女はどうなった?」
ったく。よくわかんねえし、とりあえず情報収集が先かな。てかなんなんだこの部屋は。真っ白でなんもねえじゃねえか。俺どうなってんだ?いろいろパニックだが、まずはあの子どうなったんだろ… ホレラレちゃったりしてたら困るなあ(笑)
『彼女がどうなったかって?君に助けられた後彼氏と一緒に帰って行ったよ。君が助けたっていうのにねえ。かわいそうに君は彼と彼女の愛の踏み台にされちまったわけだ。現実なんてこんなもんだよねえ。』
まじかよ 俺踏み台にされたんかよ。おいおいふざけやがって。なんか腹たってきた。でも可愛かった。あんな彼女が欲しかったなあ。せめて彼女作っておいおい結婚してゆっくり暮らしてさあ。それから子どもは2人で…
『人間なんか薄情だ。この間までそう思ってた。たいして行動もしないのにああだこうだばっか言う奴が多すぎる。だけど君は実際に行動した。自分のくだらない妄想を現実化させようと行動したんだ。こりゃ驚いた。「バカ」な理由で死んじまったやつなんか初めて見た。腹を抱えて笑ったよ。だから君を選んだ。君の行動力に惚れたんだ。純一くん 君にチャンスをやろう。君の望み叶えてやろうじゃないか』