転生時に女神からチートをもらうのは間違っているのだろうか?
ようこそ、なろうテンプレ研究会へ
今回は皆さんもどこかで聞いたことである論争であるだろう、異世界転生テンプレする際にチートをもらうのはご都合主義すぎるのではないかについて研究成果を発表していこうと思います
まず、タイトルで察している方もいるかもしれませんが、私はチート肯定派です
この後、女神様(仮)を1柱お呼びしてインタビュー形式で詳しく書くつもりですが、長々と書く前に結果をまず書けよと言う、せっかちなスポンサー様の為にそう思った理由をあげますと
テンプレにおける転生者は基本的に何かしらの問題解決を女神から頼まれている事が多く、チートを与える事で成功率が上がるならチートは与えるべきである、と考えたからです
例えば、魔王を倒す為に転生させたなら、何も与えない場合で50%の成功率があるなら、チートを与えて100%にするべきではないでしょうか?
それを態々チートを与えずに50%の状態で送り出すのは怠慢ではないでしょうか?もしもその転生者が重要な存在であればあるほど、過剰なほどにチートを与え、万が一を避けるのでは?と我々は考えます(作者の脳内会議)
もし、ここまでの内容を見て興味を持たれた方は是非、続きの女神様(仮)へのインタビューも見ていただけると幸いです、それでは、女神様(仮)へのインタビューをお届けします!
***この作品はフィクションであり、実際の世界とは一切関係ありません、また独自の世界観設定を持っている方にも当てはまりません***
それでは今回のゲストの女神様(仮)です、よろしくお願いします
「本日はよろしくお願いします」
まず、何故(仮)なのでしょうか?
「私は別に全知全能ではないので、私達には貴方達とは比べ物にならないほどの知識と経験があり、進んだ技術がある為に現在の貴方達には全知全能に見えるだけなのです、とはいえ、今回はあまり関係ないので、この辺で話を進めましょう」
分かりました、では何故それほどの能力がある貴方達はわざわざ能力で劣る存在に力を借りるのでしょうか?
「それを答えるには私の立場をまずお教えしなければいけませんね、私の立場は貴方達の属する世界の観察と、大きな問題が起きた際の対処になります」
つまり、世界に魔王が現れるという事は貴方達にとって大きな問題になるという事ですか?
「いえ、残念ながらそれは大きな問題にはなりません、そもそも貴方が世界と言っている物は1惑星ですが、世界とはもっと広い単位なのです」
と言いますと?
「貴方の暮らしている世界で言うのなら、宇宙とて世界の一部です、貴方達が宇宙の端と呼んでいる物の先にもまた違う宇宙があり……と、貴方が認識している世界よりもさらに広いのです、そして世界が広くなれば相対的に、惑星一つの重みと言うのは軽くなります、そのため例えそこに住む、人と言う生き物が全滅したとしても、大した問題にはなりませんし、惑星規模でなくなって初めて微弱な影響が出る程度の事です」
なるほど、しかし、その例えだと世界に魔王が現れても貴方達にとってはわざわざ手を出す事とは思えないのですが
「こういう言い方をすると、貴方は気を悪くするかもしれませんが、私達から見た貴方達とは愛玩動物のような印象です、自分達で独自の文化を生み、娯楽等を生み出し日々の生活に彩りを持たせる、見ていて飽きない愛玩動物です、なので出来るだけ文化を衰退せずに数が多い方が嬉しいのです」
な、なるほど、すごい上から目線になるほどに差があるのですね、しかし、それなら貴方達が直接魔王等の問題を解決すればいいのではないでしょうか?
「それは難しくはないのですが、それをやろうとすると、過剰に影響が出てしまうのです、先ほど世界の話をしましたが、私達から見た貴方達の世界とは木の枝に下がった果実のようなものなのです」
果実ですか?
「はい、リンゴの木等をイメージしていただければいいかと、世界全体がリンゴの果実であり、問題が起きているのは果実の内部の種のさらに一部なのです、そこで住む人々に体のサイズを合わせる事は出来ますが、その中で何かをしようとするのは力加減が難しいのです、ちょっと気を抜くと惑星規模の被害が出てしまいます、その為に同じ世界規模で生きている人間を転移させて、その際にチートを与え解決させるという方を取っているのです」
チートを与えるという事は貴方にとって簡単な事という事でしょうか?
「そうですね、私からするとアリの群れの中の一匹を贔屓して栄養のある餌を与える程度の事なので片手間も片手間で終わる仕事です、というか、貴方達って神は優れた力を持ってる存在だとかって設定する割に、神様のミスで殺したり、チートを与えるのを渋ったりと矛盾した存在にしますよね」
小説を書く上で導入って頭を悩ませる部分ですので、多少はね?ゴホンともかく、今まで上げた通り、ほとんどの作品において神とは優れた力を持った存在であり、その力が大きすぎる故に1惑星の1地方で起きている事に対処するのは逆に難しい、だから神の代理として、チートを与えた人間を送り込むというわけですね
「そういう事です、後、チートって言い方やめません?確かに力を持ってない人間からするとずるく見えるかもしれませんけど、その代償として魔王とかそれっぽい物と戦わされるという代償を思ってるわけですし、ギフトとかって呼んでくださいよ」
分かりました、では以降、チートの事はギフトと呼ぶことにするとして、次の問題は、何故私達なろテン研程度が少し考えた程度でこれだけ理由付けできる事が議論の種になるかですが
「それは恐らくにh、コホン貴方の世界の仕事に対する考え方のせいではないかと思います」
と言われますと?
「最近アニメ化した作品があるのであえて仕事としてプログラマーを上げますけど、貴方達の中には就職した後、初期の研修はほとんど行われずに、自分で仕事終わりに勉強し、技能を収めるべきとか、そういうことを強制されると思っている方はいるのではないでしょうか?また、上の人間が十分な環境を作ってくれずに現場で上から与えられた無茶ぶりを答えるのは当たり前と考える人もいるのではないでしょうか」
まぁ、それが仕事だと答える社畜メンタルさんはいそうですね
「別にそれが間違っているとは言いませんが、私とそういう会社の上層部とは明確に違う所があります、それは使えるリソースです」
リソースですか?
「はい、地球の企業と言うのは利益がぎりぎりな所が多く、十分な教育を施す時間や資金がない所が少なくない数あります、その為に教育を不十分で切り上げ、個人で技能を取得することを強要するのです、また教育を行う以上、教育者という者を用意しなくてはいけません、彼等が長く教育に関われば、彼等が生み出すはずだった資金が入ってこなくなり、会社のリソースが削れます、そう言った理由で何事も十分なバックアップを行えないという現実は間違いなくあるのです、逆に言えば、リソースが使いきれないほどに膨大にあったなら、仕事の成功を確実にするために過剰なほどのバックアップをするのではないでしょうか?あ、そもそもそんな金あったら働かねえよっていうのはなしですよ?」
なるほど、私達の持つ社畜メンタルが無意識のうちに過剰な支援を行ってくれる上司という物を拒んだと
「もちろん全ての人が当てはまるわけではないでしょうが、人間自分の置かれている環境や常識で物を考えますからね」
つまり、ギフトをくれて過剰なまでのバックアップを行い、仕事の成功率を大幅に上げてくれるような上司は都市伝説であるという日本人の社畜メンタルが、無意識のうちに働いていたのですか……恐るべし社畜メンタル!(※このお話はフィクションです、実際の人物団体思想思考などとは関係ありません)
「まぁ、ただの天邪鬼ですとか、何でも否定したがる高2病?でしたっけそういう人も少なからずいるかもしれませんが、少なくともギフトを与えて依頼の成功率を上げる事の理由の説明としては一つの説になるのではないでしょうか?」
全ての作品に仕える理由だとは我々(作者脳内会議参加者)も思ってはいませんが、少なくとも、チートをもらえるのはおかしい!という意見に対する反対意見としては説得力がある説明が出来たと個人的に思っていますが、もちろん反論や疑問は受け付けますので、何かありましたら感想にお気軽にお書きください
以上で、なろうテンプレ研究会の発表を終わります、本日はありがとうございました