プロローグ「始まり」
はじめまして。
長編は初めて書きます。
いたらないところがあったらどんどん教えて下さい。
あとがきが結構ネタバレ含んでます。
あらすじ一割ネタバレ九割くらい。
苦手な方はスキップしてください。
もう見ちまったぜ…な方はドンマイ☆
プロローグ
絶望に飲まれ混濁した意識の中でアズロが見たものは_____炎だった。
炎は街を、人を、そして、思い出を燃やしながら勢いを増していく。
「やめろぉぉぉおおぉぉぉおおッ!!」
目の前に広がるのは炎に包まれた街の映像。火だるまに包まれた人や建物。そこでは絶えず悲鳴がこだましている。
これは作り物ではないとアズロ一目で確信した。
それには理由が二つある。
一つは映像を通してなお伝わる臨場感と緊張感。
二つ目は燃えている街は___アズロの生まれ育った街であるからだ。
「あははははは! 燃えちゃった…燃やしちゃったよ!」
そこに一人の少女がいた。
地獄とも呼べる惨忍で凄惨な光景を見てさぞ楽しむかのように高笑いする一人の少女が。
その少女はまだ幼くまだ一桁代といった感じた。が、それに反して容姿はビスクドールのように美しい。
太陽という存在を知らずに育ってきたような白く滑らかな肌。瞳は海のような深い青。
そしてその髪は一つ一つがまるで金糸のような鮮やかな金髪。
容姿だけ見るとその神々しさは神と見違えそうだが、惨忍な光景見て高笑いするその姿はまるで____悪魔。
「ねぇ、私に復讐したい?」
その表情驚くほど楽しげで、まるでおもちゃを前にした子供の様な____……。
その表情を見てアズロは歯ぎしりをする。質問には答えない。そしてそっと腰に装備したナイフに手をかける。
___大丈夫。まだ気づかれてない。
この気持ちがバレない様に素っ気なく返事をする。
「……あぁ」
そしてその言葉と共に腰に装備したナイフを抜く。その復讐心を悟られないように静かに。
「だから今するんだよぉぉッ!!」
そう言い放ち、全力で地面を蹴り少女に詰め寄る。
とっさの事で状況をつかめずにいる少女はただその場に立ち尽くしている。
今だっ!!!!
「いやぁぁぁぁぁぁ!!!」
手ごたえはあった。
ナイフを伝ってくる皮膚を切り裂く感覚。
衝撃で倒れ込んでしまって少女の様子は確認してないが手にべっとりと纏わりついた赤い鮮血が事の成功を示す何よりの証拠だった。
「ぐっっ!!……………なんて言うと思った?」
その声に驚き後ろに振り向くとひしゃげたナイフを持ち無傷で立ちこちらを見下す少女の姿があった。
少女の体を包む純白のドレスに鮮血は_____ない。
「こんなナイフで私を殺せると思った? 私はこの世界を造った全知全能の神なんだよ? 私を殺そうと思ったら神器を使わなきゃ。例えばこんなのとか、ね」
ニヤリと少女は笑うと純銀のナイフを取り出す。
ナイフの周りには少女の瞳と同じ蒼の宝石が埋め込まれている。そしてそれを目とした竜のほりが刻まれている。
ナイフの刃は汚れ一つなく光を反射し輝いている。
「やっぱり私に復讐したかったんじゃない。でもね、あなたには復讐はさせない。…ねぇ知ってる? この世界で髪を殺せるのは"神器"だけなんだよ」
「おい! な、何を____」
「ふんっ!」
小さな掛け声と共にナイフを__否、神器を自らの腹に突き刺した。
少女の顔が歪む。
体から汗が噴き出しすのと同時に呻き声が漏れる。
ナイフを突き刺した箇所から鮮血が溢れる。
溢れた鮮血は純白のドレスを赤く、紅く、赧く、朱く染め上げる。
___何がおきた。いったいどうゆう………。
アズロの額に汗が滲み出す。鼓動が速くなる。
状況が掴めずにただその場にアズロは立ち尽くしている。
ただ、一つだけ分かることがある。
それは少女が自らの手で命を絶った事だ。
いつかラノベ作家並みのあとがきをかいてみたいが語彙力ぅ。。。
来週までには更新します。