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200文字小説集

密室のエレベーターの中で…(200文字小説)

作者: 日下部良介

 遅刻寸前、会社のエントランスに駆け込んだ。

 締まりかけたエレベーターのボタンを押す。

「あっ!」

「おはよう」

 中には以前から好意を寄せていた彼女だけ…。

 やばいよ。

 密室に二人っきりだ…。


 突然、彼女が僕に抱きついてきた。

 首に手を回し唇を寄せてくる。

「ああ…」

 息が出来ない…。。

 心臓が止まりそうだ…。


“チン”

「間にあったね」

 微笑む彼女。

「う、うん…」

 僕の妄想は到着合図のチャイムとともに、あっという間に終わった。





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― 新着の感想 ―
[一言] こういうオチ、個人的に大好物です。 男子たるもの、好いた女子と密室で一緒になったならば……こんな妄想も膨らみますよね。 若い時分なら、尚更……。
2015/04/13 22:51 退会済み
管理
[良い点] ありがちな場面です。ただ、そこから何を引き出すかが違います。 こういうのを読むから、世間はこういうことで溢れていると錯覚してしまうのですね。 [一言] 女は怖い! 無辜の男を罪に陥れるくら…
[一言] 拝読しました。 チャイムの音が何だか淫靡ですね。
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