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黄昏の園  作者: シャオラン
エルーダとキーラー
6/15

翌日


「…………」

太陽の光が届く一室。

黒斗は目が覚めた。

「…此処は」

まわりを見れば、必要最低限の家具しかない殺風景な部屋。

本棚には「ドラゴンクーガについて」や、「武器全集」「フォルテミア地方」など、かなりマニアックなジャンルの物が揃っていた。


「ドラゴンクーガ…」

黒斗は吸い寄せられるようにその本を手にした。











『ドラゴンクーガについての調査結果』


『2月15日、ドラゴンクーガの拠点がバルガッテに襲撃された。』


『2月16日、偵察部隊の調査によりドラゴンクーガの壊滅を確認。数名の生存者をキーラーに案内。

全員がキーラーに所属する事を決定。』


その本は、かつてこのエルーダの町で一番有名な組織であった、ドラゴンクーガについての調査報告書だった。


ドサッ

黒斗はその本を落とした。額には汗がにじんでいる。

「そんな、まさか…この能力のためにエルーダに来たのに…」

ふらふらとしながらも、取り乱さんとばかりに「状況を整理しよう」、としている黒斗。

しかし、それは意味を成さなかった。

「入るよ。もうとっくに目が覚めているんだろ?

新しい、キーラーの一員くん」

急にドアが開き、入ってきたのは、鮮やかなオレンジのロングコートを着た幼い男の子だった。

「…あーあ。だから姉さまに言ったのになぁ。

きっと混乱するだろうにって。まぁ、これで新しいキーラーが手に入るなら万々歳なんだけどねぇ」

男の子はケラケラと笑いながら黒斗に近づいていく。

動けない。

「僕はダイン。キーラーの魔術師だよ。…何か知りたいことは?」

ダインの、瞳の奥に宿っている好奇心が黒斗をじっと見つめている。

何故か心を見透かされている感覚に陥った。


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