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黄昏の園  作者: シャオラン
エルーダとキーラー
4/15

能力

「……そうか」

リヴァイアサンはそう言った。

「では、我々のために消えてもらおうか」

黒斗の喉元に透明の剣が突きつけられる。リーダーのものだ。

しかし、彼はそれに動じることもなく淡々と言い放った。

「こんなこと、俺には通じない。慣れてるんでな。

故郷にいたころはそれが当たり前だったんだ。殺すなら殺せよ。

……まぁ、その程度の能力チカラしかないなら俺のこと、殺せないけど」

怪しげに笑う。

「ほう、面白い」

リーダーは何の迷いもなく彼に向かって剣を振り下ろした。



ザン…


「「…!?」」

2人は驚いた。そこにあるはずの黒斗の遺体がないのだ。

「へへっ、驚いたか」

黒斗の声が後ろから聞こえた。

「これが俺の能力。こっちじゃ、テレーポー?」

「テレポートな」

テレポートと言えなかった黒斗にリーダーの突込みが入った。

「そうそう、テレポート。

そしてこの能力のせいで俺は故郷を出ざるを得なかった」

懐かしそうに言う黒斗。

「なにが言いたい?」

リヴァイアサンがそう言うと、目を伏せながら、黒斗は話し出した。







「念力、ってわかるか?」

「ああ、あの、ものを浮かすとかそういうものの事か?」

「そうだ。リヴァイアサンだっけ。鋭いな」

軽口をたたく。その間も目を伏せたままの黒斗。

「ある日突然この能力が芽生えた。そのせいで、俺は故郷にいられなくなった」

カッ、と黒斗が目を開き、近くにあったテーブルが壁にたたきつけられた。

静かな空間に、鼓膜を破るような音が響き渡った。


「いや、もうひとつあるだろう。隠すな」

リーダーが険しい顔をして言う。

黒斗は言葉が詰まった。

「すまない、それは言えない」

「……お前に能力があるのはわかった。でもな、俺にもあるんだ。

だからお前は逃げられない。降参しろ」

リーダーはリヴァイアサンに目配せをした。

すると、彼女はドアに鍵を閉めた。

「テレポートと念力が使えるなら、その能力を使い逃げ回れ。

そして俺に捕まるな。要するに鬼ごっこだよ」





リーダーは、ふわりと浮いた。

「俺の能力は疾風はやて。空を翔ける能力だ。

俺に勝てたらキーラーにならなくていい。

でも負けたらキーラーになってもらおう。その能力は、我々に必要なんだ」




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