最後の恋
初めて書いたのでお手柔らかにお願いします。
あまり小説を普段からは読まないのですが、
ドラマや映画などの映像は好きですね。
なので、小説っぽくないのかもしれません。
なにか気付きがあればご指摘ください。
宜しくお願いします。
俺と彼女は確実に両思いだった
やっと思い出せたよ
今までありがとう
24年前の冬の日
クラスメイトの女友達が紹介してくれた
背の高い白く綺麗な女の子
出会ってからすぐに惹かれ合って
毎日2人で過ごした
幸せな日々だった
付き合って2ヶ月が過ぎた頃だった
彼女は父親の仕事の都合で東京に引っ越すと言って俺から離れていった
しばらくは彼女のことで頭がいっぱいだった
狂ったように寂しさを紛らすように毎日夜中まで遊んでた
メールはそれからも続いてたんだけど
段々と返事が来なくなってしまい
完全に終わった
淡い恋だった
どこにでもよくあるような
高校生で無力だった自分を呪った
どうしようもなかったけど
きっと向こうで幸せにやってると思ってた
それから何年も時が経ち
俺は何人もの女と出会いと別れを繰り返し
そして今の奥さんと結婚をした
子供にも恵まれてこれはこれで幸せな日々
毎日家族や自分のため働いて生きる毎日
テープレコーダーのように繰り返される毎日に
飽き飽きしはじめた頃だった
この日も彼女と出逢った頃のように寒い冬の日だった
地元の駅
仕事帰りで1人歩いていると
綺麗な女と目があった
驚いた
一目でわかった
24年前に別れたあの娘だった
向こうもすぐに気付いたようで
駆け寄ってくれて
話し込んだ
突然の出来事に
ただ、繰り返すだけの毎日に無かった
高揚感・・・？
胸が高鳴った
彼女は元気そうでそれがなによりだった
昔の話しはお互いにタブーじゃないけどあまりしなかった
今の話をした
向こうも結婚しているらしい
子供はいないみたい
だからかな
本当に見た目も何も変わらない
ビックリするほど若くて綺麗で
変わらない
連絡先を交換した
すぐにデートとまではいかなかったけど
ラインで毎日話した
時折、彼女の都合を聞いては電話をかけたりもした
奥さん以外の異性と密な会話をするのは本当に久しぶりで
彼女も楽しそうに話してくれた
ただ、あまり自分の話をしたがらない
例えば旧姓は知っているけど今の名前は教えてくれない
旦那さんとの話もサラッと流される感じで
住んでいる場所も「ナ・イ・ショ♡」と言われる
仕事なんかも教えてくれない
聞いたら絶対に
「身バレ厳禁♡」と可愛くかわしてくる
まぁ既婚者だし
それくらい注意深いくらいのほうが、と特に不思議には思わないでいた
彼女とある日ドライブデートをした
オススメのお店でご飯を食べて
焼鳥が好きだって言うから焼鳥屋さんで
美味しそうにセセリを頬張る彼女
幸せそうな顔で余計に愛しくなる
いっぱい話した
彼女の笑顔はめちゃくちゃ可愛くて
俺はすぐに彼女に夢中になった
楽しい時間はあっという間で夜になり
彼女の家の近くなのかな
大きな総合病院の入口で別れる
会った時もこの病院の入口で待ち合わせだった
それからも毎日連絡を取り合った
何度も逢瀬を繰り返した
お互いの家族にナ・イ・ショで
既婚者同士だから
あまり派手なデートは控えた
車でドライブスルーをし、どこかに停めて話すか
個室を予約して食事をしたり
ある日はじめてホテルに行った
そこで24年越しに彼女を抱いた
可愛くてセクシーで
俺のことも本気で想ってくれてるような
1度燃え上がった経験のある2人が再燃するのに全く時間はかからなかった
あの頃、彼女が引っ越さなければ今の人生も変わってたかもしれないと思わせてくれるほど
彼女のことが好きで好きでたまらない
病院に迎えに行き、病院で別れる
バイバイをする時も見えなくなるまで2人共手を振る
幸せだ
家族のこと
どうしようかと迷うほどに
彼女に夢中になっていた
毎日
毎日
夢のような時間を過ごした
そうして1年が過ぎたある日
この日も彼女と会うと
彼女は目にクマが出来ていて
疲れていた
どうしたのかと聞くと
なんともないと言う
しつこく聞いたら
機嫌が悪くなってしまった
彼女は少し情緒不安定だった
ちょっとしたことで喧嘩腰になり
「こんなまあくんのことを考えないような女より、もっといい人探して」と突き放されてしまった
疲れてるんだろうとなだめたけど
別れるまで彼女はグズっていた
それから何日か過ぎたある日
またいつものように病院に迎えに行った
この日は前と違い元気だった
不自然な程に元気で逆に心配になるくらい
彼女は会うなり抱いてほしいと言ってきた
ホテルに行きいつものように彼女と肌を重ねる
幸せな時間
いつも以上に興奮していた彼女に感化され
俺も激しく彼女を求めた
最後は中に出すように懇願された
いいの？と聞くと
いいから出してと
もちろん既婚者同士だから
そんなことはしたことなかったけど
俺も彼女ならなにかあっても責任を取ると覚悟を決めて
彼女の中に全てを出した
夢のような心地よさだった
彼女の顔は少し泣いてるようにも見えた
でもすぐさま満面の笑みで
気持ちよかったね
今日はいっぱいいっちゃった♡と可愛く甘えてきた
夜になりいつもの病院へ送って
優しく抱き寄せキスをして
彼女はありがとう、おやすみなさいと
車を降りた
いつものように見えなくなるまで彼女とバイバイしようと彼女が歩いて行く方を向いたけど彼女が歩いて行かない
すぐさま視線をドアの方に戻してみると
あれ
彼女がいない
彼女の姿がどこにもいない
慌てて車から降りて彼女を探したけど
彼女は見当たらなかった
ラインでどこ行ったのか
急に消えたからビックリしたと送ったけど
既読にもならない
その日は最後まで既読にもならず
かなり心配になった
翌朝も既読にもならない
絶対になんかあったんだと思った
けどおれは彼女のことをなにもしらない
なにも教えてもらってない
このライン以外で連絡の手段もない
ラインは一向に既読にもならない
一週間が過ぎてもそのままだった
気が狂いそうだった
どうしようもなく
俺は卒業以来会ってない
この娘を紹介してくれた当時のクラスメイトに知り合いを伝っていき連絡を取った
彼女が今どうしているか
連絡が取れないか聞いてみた
すると
24年前のちょうど俺達が別れた頃
彼女は治ることのない病に侵され
ほどなくして亡くなっていた事を知らされた
嘘だ
そんな話し信じられない
信じられないなら一緒に彼女の家に行こうと言われた
彼女の実家に一緒に行った
彼女の実家は俺の地元からすぐの場所だった
年老いたお母さんが彼女の仏壇へ俺達を案内してくれた
当時の無邪気な笑顔で笑う彼女の写真が飾られていた
お母さんは俺のことを知っていた
彼女が病床にふせながらもベッドの上で毎日俺との日々を話していたそうだ
奇跡が起こって治ったら1番に会いたいって言ってくれていたと
色んなところにデートに行って
いっぱいイチャイチャするんだって
結婚して、子供も産んでって
俺との将来までお母さんに話していたって
俺は涙で前が見えなくなった
お母さんに不謹慎だけど今までのこと全てを話した
こないだまで一緒にデートしてたのに
この手に触れていたのに
どうして
お母さんは
なにがあったのかはわからないけど
きっとあなたに会いたくて会いにきたんだわ
ごめんね
あの娘は24年前に間違いなく亡くなっているの
ごめんね
あのいつも待ち合わせや別れる時に使っていた病院で彼女は24年前のちょうど一週間前に亡くなっていたらしい
彼女が消えたあの日だ
お母さんと一緒に枯れるほど涙を流した
あなたに会いにきたあの娘は大人になっていたの？
大人になったあの娘はどんな娘だった？
今でも焼鳥好きだったかしら？
お母さんに記憶の限りを伝えた
あの娘らしいって笑ってた
人を想いこんなに涙を流したことはない
なぜだろう
なぜこのタイミングで
俺が楽しく無さそうだったのが心配だったのかな
それとも本当に俺に純粋に会いに来てくれたのかな
1年も一緒に過ごしたのに
あれはなんだったのか
わけがわからないけれど
俺は彼女と過ごしたこの日々を一生忘れることはない
ありがとう
俺に会いに来てくれて
24年前に別れた時は自分の無力さを呪ったり
色んなネガティブな想像したよ
でも全て違うかった
俺と君は元々確実に両思いだった
あの時から今でもずっと
ありがとう
やっと思い出せたよ
大好きだったよ
本当に
ありがとう
この作品はフッと頭に降ってきたストーリーで、
ここまで文字にして書き留めるのに1時間ほどでした。
あることがきっかけで、フッと…
書き留めずにはいられなかったのです
どんな風に感じてくれたのか教えてもらえたら幸いです。
いつか短編ドラマとかで自分で見て泣きたい（笑）
