表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/2

異世界転生

うねった廊下を超え、教室のドアを開ける。次の授業に向けて準備をしている生徒を横目に椅子に座り、狸寝入りをする。この日々を終えたい...。彼自身自分が優遇される立場でないことは理解していた。次の瞬間、彼は狸寝入りが成功したのか、意識を手放した。

~五年後~

 今日は俺、ハイト・シャザンハイセイの『儀式』の日だ。

シャザンハイセイ家のロビーには親族が集まっており、全員が俺に視線を集めている。

 儀式により授けられる物とはクラスといい、クラスによってさまざまな恩恵を得ることができる。

 クラスを得た者は、様々なスキルを得る。

 クラスには戦士や僧侶、舞踏家や賢者など様々なものがあり、それぞれ戦闘スタイルや役割が異なる。

 満五歳の少年少女がこの『儀式』をする決まりになっている。

血筋や言動、運命によってクラスは左右されると言われており、真偽のほどは定かではないが、前世の行いも影響されるという。

 シャザンハイセイ伯爵家は代々、剣を扱う系統の強大なクラスである剣聖を有して領地を守護し、導いてきた。

 当然、次期当主として、俺にもその役割が期待されているが、2歳差の優秀な弟であるソルト・シャザンハイセイがいる。


『儀式』ために鑑定士を招き入れ、ハイトの鑑定が開始された。

 鑑定士は計測が終わると、額から脂汗が滲み出ていた。

 しばらくの沈黙を破り、話し出す。

 ハイトはその様子を不思議そうに見ていた。

 そして自分の才能は一体なんなのか、淡い期待を寄せていた。

 前世の記憶がある彼は、苦い記憶を思い出し、震えている。

 その緊張が鑑定士に伝わり、鑑定士は口を閉じる。

「貴様……。早く結果を言いたまえ。ハイトの才能は一体なんだと言うのだね!」

 ついにシャザンハイセイ家当主であるズカブノは怒りを露わにした。

 鑑定士はゆっくり口を開いた。

「ハイトの才能は……『虚言』……だけです……」

「な、な……なんだと……!?」

 ズカブノは目を大きく開けて、その場で立ち尽くしていた。

続きます

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ