第25話 思いもよらぬ再会
「なななななっ……」
宗平は、今の状況にまるで全身が氷結したかのように恐怖で硬直した……。宗平達にゾロゾロと現れたのは、6体のトロール。スキンヘッドに長い耳、太いくちびるの大きな口。太い腕、全身は巨漢体質の緑の脂肪肌、下はボロボロの布を巻き、身長は3メートル。ファンタジーによくいるお馴染みなモンスターだ。
「にぃ……」
女の子は宗平の後ろに隠れる。
「嘘だろ……」
宗平は、トロール達の威圧の前に、ズルズルと下がる。現実世界ではあり得ない……。トロール、まして3メートルの巨漢が6体に威圧されたら、恐怖でしかない。アレだ、ゴリラなんてレベルではない。トロールを見たらゴリラなんて可愛いレベルだ。
───ウウゥーーーっ……。
トロール達は独特なうなり声を出して響かせて、全身を波のように震わせる。この状況に宗平は気配を消して………。
(どうすればいい……)
宗平はポタポタと冷や汗を額から流し、状況打破を考える。最初に言おう………まず、戦えば勝てない……かといって、前には6体のトロールが立ちはだかり、進めない。進んだ先には恐らく出口がある……。
───ウオゥッ、ウオゥッ、ウオゥ!!
トロールの1体が咆哮し、残りのトロール達は続き、咆哮。
(エイダ、リア、アリシア……ゴメン、世界は救えない……)
宗平は死を覚悟した。打破は不可能、アリシア達に申し訳なく、全身を震わせる。この世界でも、俺は……。ああ、俺は何も知らないまま、死ぬんだな……。
───ウォッ!!ウォッ!!
すると、向こう側の出口から1体のトロールがニヤニヤした様子を浮かべ、(何か)を片手で持ち、この場に駆けつけた。
───ウォッ?
6体のトロール達は(何か)を持ってきたトロール達と話し合う。
───数分後。
───ウォーーーッ!!ウォーーッ!!ウォーーッ!!
トロール達は大歓声を響かせ、バンザイ、バンザイと、腕を上下させる。そしてトロールは、(何か)を地面に起き、ハァハァハァ……と、荒い息を吐き、囲み、モゾモゾしている。
「何が起こっているんだ?」
宗平は突然の事に唖然した。とりえず、道は開けた……恐らくトロール達は(何か)に気をとられ、宗平達から視線をズラした。
女の子と手を繋ぎ、この隙にゆっくりと進む事にした。
「ああっ……もっとだ……ハァッ!!」
「えっ?」
ウソだろ?………と、思った。宗平は聞き覚えある声に足を止める。まさか……と、女の子を離し、トロール達が楽しんでいる(何か)の正体を確かめに行くのである。




