第111話 宗平(そうへい)、帰還
―――――〈旧・サンドロット教会〉―――
その頃、外にて……。
―――――アリシア、エイダ、リアとエヴァン、ニィーは戦闘中。
ハァ……ハァ……ハァ……と、皆は息を切らし、モンスターの群れを眺め、武器を構え、戦闘体勢。
しかし、アリシア達はモンスターを何度も撃破したが、ゾロゾロと出現。
魔法の書の魔力により、モンスターを引き寄せる能力があり、このままでは全滅……。
―――――何だ……。
皆は異変を感じた。
モンスターの群れは、断末魔の叫び声を響かせ、光と化し、消滅した……。
すると……。
―――――旧・サンドロッド教会前。
教会前の位置、光が出現し、リアーネを抱き抱えた宗平が出現した。
「戻って来たみたいだな……」
宗平は、安堵の表情を浮かべ、緊張の糸が切れた……。
生々しい彼女の過去、自分より凄まじい人生を送っていた事を知り、自分の過去がまだマシだと思えた……。
(………)
リアーネは魔力の過剰に消費した事により、気絶。
まるで、長い悪夢から解放されたかのように……寝息を吐いている。
―――――よかった……。
宗平はリアーネの寝顔を眺める。
――――宗平ッ!!
アリシア達の声。
「みんな……」
宗平はアリシア達に視線を向ける。
「全くお主はッ!!」
「貴様という奴はッ!!」
「さすが、宗平さんですッ!!」
「お兄ちゃん無事、ニィー、嬉しいッ!!」
「最後は、愛ですねッ!!」
アリシア、エイダ、リア、ニィー、エヴァンは一斉に駆け寄る。
やっぱり、宗平はやってくれると信じていた……。
人工水路で溺れている少女を助けたり、火事でキャサリンを助けたり……宗平は、この国、世界の英雄だ……。
「ただいま、みんな……」
宗平は、ホッとした笑顔を浮かべ、グーサイン。
自分、本当に救出出来るとは思ってなかった……。
ただ、彼女を助けたいと、ひたすら必死に足掻いて、口下手なのに、勢いに任せ、自分でも何を言っているか……。
―――――宗平……。
アリシア達は拳をスッと突き出す。
「ああ……」
宗平は拳を突きだし、皆の拳にコツン……と、当て、勝利のグータッチ。
そして、みんなに真実の話を説明をする……。




