―――――宗平(そうへい)の1日・前編
―――――朝、宗平の部屋。
「朝か……」
宗平は部屋のベッドから起き、起床した。洗面台にてうがいをし、服を着替え、王宮会食室に向かう……。
―――――俺は、この世界に来て幸せだった……。
最初は何が何だか分からず、目が覚めたら牢屋の中、始めに出会ったのは赤髪のエイダ、青髪のリア……。
2人共、クセが強く、初めは驚いた……。
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―――――〈王宮会食室〉―――――
「おはよう、みんな」
ドアを開き、宗平は元気に挨拶。
―――――おはよう、宗平。
ニィーは、(ニィーッ!!)と、元気に挨拶。
会食室には、いつものメンバーがいた。アリシア、エイダ、リア、ニィー。エヴァンは……多分、徹夜で自室にて怪しい実験をしていて、寝ているのだろう……。
朝食のメニューは、ストロベリーパイ、フルーツサラダ、フルーツジュース。
「エヴァンは、またいつもやの怪しい実験か……」
アリシアは溜め息。
(そうか……)
宗平はニコッと、会食テーブルに座り、アリシアを眺める。
アリシア……。最初はマスコットみたいなちんちくりんだったが、アルタリア王国の女王陛下であり、普段はしっかりしているが、落ち込みやすい性格である……。
彼女が民衆のヤジを浴びせられ、落ち込んだ時、2人で抱き合ったり、異空間化した城、地下通路にて、また抱き合ったり……何か恥ずかしい思い出である。
けど、俺は幸せである……あの頃(糞みたいな家庭環境)とは違いみんながいて、それで……。
「ぐっどもーにんぐッ!!」
アリシアの隣の席には、エヴァンが会食室に出席し、座っていた。
「お主が朝、ここに来るのは珍しいの?」
アリシアは言う。
エヴァンは大抵、自室にて怪しい実験をしていて、徹夜で熟睡していて、まず起きてこない。
「なーんでですか?私だって城の関係者ですよーー朝ごはん、食べに来たって良いじゃないですかーー?」
エヴァンはメガネをクイッと直し、ムスッとしたセリフ。
「お主は帰って来て、普段の摂生がな……まずは外に出てては……」
「嫌ですーーー外に出るくらいなら、すっぽんぽんで城の中を走り回った方がマシですぅーーーッ!!」
エヴァンは、ぶぅーとマガママ。
「何でそーなる?お主はだいたい、ひととして、私は身の心配をだな……」
アリシアは説教。
ちなみに、エヴァンを世界情勢の視察を勅命した訳、それはエヴァンの引きこもり気質を治す為であったが……。
残念な事に、変わってない。
「あーーあーーッ!!きこえなーい、きこえなーいッ!!」
アリシアの真面目なセリフに、エヴァンは耳を塞ぎ、身体を揺らし、逃避。
ワタシ、殻に閉じ籠っている質、ワタシ、殻に閉じ籠っている質であり、旅をさせたのは……。
逆に、エヴァンにとって旅はストレスでしかない。
「ハハハハハ……」
宗平は、爆笑。
「何を笑っておる宗平?」
アリシアはエヴァンの胸ぐらを掴み、尋ねる。
「だって……」
アリシアとエヴァンの光景に、使用人含め、皆も爆笑していた……宗平は安心した様子で答え、ストロベリーパイをパクッと食べる……うまい……。




