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春色玉手箱  作者: つゆり
一章
4/6

いつもの時間


時刻は8:20。


鳩の鳴き声から段々と車やバイクの音が大きくなり、そして学生達の声が多く大きくなっていた。

慣れた道を一心不乱に自転車を漕いでいたが、どうやら学校に着いたようだ。


朝礼の開始時間は45分。

柚香のお陰でゆとりがある為、こんなに必死に漕がなくてもいいのだが

運動量をとにかく少量に押さえたい。


早めに登校という行事を終わらせたかったのだ。



駐輪場に自転車を止める。

が、登校はまだ続く。



教室に入るまでが登校。

楓は肩を落としつつもゆらゆらと歩き出した。






---------------------------------------------------------------




「おはよう。立花さん」



教室に向かう最中に声をかけられる。




「おはよう」


「今日はあっついねー。」


「本当にね!まだ4月だっていうのに、地球温暖化問題もここまできたかーって思うよ」


「でも、地球の長い歴史の中で見たら今って氷河期らしいよ?」


「えっ、ほんと?」


「うん、昨日テレビでやってた」




そんな他愛のない世間話をしながら二人で教室へ向かう。



彼女の名前は『遠野 朱里』ちゃん。

偶然にも1年生の時から3年間同じクラスメイトとして過ごし、修学旅行やグループ行動の時にいつも一緒になる子だ。


肩くらいの髪の毛をシュシュを使って右下でサイドテールにしている。

朱里ちゃんにピンクのシュシュはめちゃくちゃ似合っており、女子力が大変高い。


一方で楓の髪は肩くらいの髪までは一緒なのだが、特になにもせずに真下に下ろしている。

同じ女子なのに私は酷いな。と楓は思った。




既に教室には多くの生徒が来ており、騒がしくなっている。

楓たちも準備をする為にそれぞれの席へと別れていった。



「なんか朝って感じだよね!」



席に座ると今度は後ろの席の子が話しかけてきた。



「そうだねぇ」



と簡単に楓が答えた。



「いやいや!朝って感じは全然いいんだけどね。騒がしいっていうのはあるけど、なんていうか今日も一日始まるぞー!って感じがするし!」



「始まるぞー、というか始まってしまう感が大きいよ。私は…」



「そう?とにかく頑張ろうよ!ねっ!」


「はぁい」




最後にやや気の抜けた返事をすることで会話を終えた。



元気の良い彼女の名前は『橋本 優奈』ちゃん。

この子に関しては3年になってから同じクラスメイトとなった為、まだ数日の付き合いしかない。


でもすごく気さくに接してくれて、明るく素直な性格をしているので一緒にいて居心地が良い。

涼しげで軽めなボブヘアーをしており、毛先は軽く内巻きになっている。


自主的に巻いているのか天然なのかはわからないが同姓から見てもすごく可愛い。




大体いつもこんな時間をすごしているうちに朝の自由時間が終わる。


今日も先生が入ってきたことで一気に静かになった教室。

そしていつもの朝礼が始まるのであった。




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