表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Welcome to UNDER WORLD  作者: 化野らん
1/2

プロローグ

初めての投稿ですが宜しくお願いします。

投稿ペースはどうなるかわかりませんが、がんばります。


真っ黒な大地にそびえ立つ、巨大な城。


魔王城である。


いわゆる、悪魔サイドの者達が働いている。


いつか来る勇者との対峙に備え、城の中では悪魔達が今日も走る、走る。


「監視班との連絡はどうした!」


「はいっ!先程連絡がつきました!只今、聖府せいふが目前とのことです!」


「なるほど…あのあたりか。ご苦労」


この偉そうな悪魔は、クーリエ=シヨォン。


ショートカットに、二本の角を生やし、小さなシルクハットを被っている。


真っ黒なスーツが、クールさを醸し出している。


悪魔には偉さの階級があり、悪魔六階級デビルズ・ランキングの中の三階級目の、『幹部』レベルの悪魔である。


ちなみに聖府せいふとは、人間界にある人間たちの暮らしている街のようなもので、第五聖府まで存在する。


「クーリエ様。ロト様がお呼びでございます」


タキシード姿の眼鏡をかけた悪魔が言った。


「ロト様が?わかった。すぐ行く」


ロト様が私を呼び出したということは…。


もうじき始まるということか。


『第3回勇者選抜試験』が。


その後ろで、クーリエの部下達がコソコソ何かを話していた。


「クーリエ様って、クールで美人だよなぁ」


「まあな。でも俺はイーリアス様の方が推しかなぁ…」


そんな話を小耳に挟んだ先程の眼鏡悪魔は、


(クーリエ様に決まっているだろう!!)


なんてことを考えていたということは、ここだけの話。


──魔王城 深部


「いやあ、よく来てくれたねぇ。久々だな、クーリエ」


台座に座っている悪魔こそ、ロト=ヴェローナである。


階級は第二階級目、『首領』クラスである。


彼が発している禍々しいオーラとは正反対に、彼の口調はどこか気が抜ける。


「お久しぶりです。相変わらず脳天気そうで何よりです」


「それは褒め言葉として受け取っておくよ。レディにそんなことを言われるのは、少し悲しいけれどね」


「悪魔にレディもジェントルマンもありませんよ。あるのは賢いか、ずる賢いかです」


うまいねぇ、とロトは言った。


「そんなことはどうでもいいのでは?私をお呼びになった用件はなんなんです?てっきり勇者選抜試験のことかと…」


ロトは気難しそうな顔をして言った。


「試験は僕の話とは全然関係ないよ。監視班からの連絡だ。大変危険な状況なのだよ」


「監視班?先程部下から情報は聞きましたけど、どこがですか?」


聖府目前だということだったな。


「彼らは、聖府に…到着した」


「へぇ、意外と早い到着ですね。そうか、最新情報はロト様を通じて届くんでしたね」


ロトは一呼吸おいてから言った。


「彼らの向かった第三聖府だが……」


溜めるなぁ…。


クーリエはそんなことしか考えていなかった。


なんだろ?


まさか人間たちにバレた?


それは無いな。


彼ら監視班は、エリート揃いで有名だからな。


なら──なんだろ?


「どうかしたんですか?」


早いとこ言ってほしいもんだ。


だがそこでロトが口にした事は、クーリエが予想していた事より大きな問題だった。


「────」


「は?」


クーリエはロトのことを上司とは思ったことがなかった。


しかし立場上、いちお敬語を使わなければならない。


仕方なくロトに対し、敬語を矯正したクーリエがでさえ、敬語を忘れてしまうくらい驚愕な出来事。


それは魔界、人間界をも揺るがす事件の始まりに過ぎなかったのだ。


それは──人間たちの、禁忌の末路であった。












次から本編です。

クーリエの聞いた内容が明らかになります。

人間界のほうも少し出したいと思っています。

よろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ