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平和を願いし者たちよ、この世界で闘う者たちよ!  作者: カップやきそば
第一章 この異世界より真実を込めて
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第1章 7話 異世界の闇

 「殺されるって どういう事!?」


 僕はとっさに質問した。彼女が何か言おうとした時後ろから声がした。 


「おーい そんなとこで何やってんだー」


 僕が振り返ると、堤防の上にビーンがいた。ビーンが降りて来ながら


「急に走って消えちまうからびっくりしたぜ。 ってかなんだ? 俺がいない間にその子と仲良くなってたの?」


 僕は、(ビーンさんは、この子を避けるようなことをしていない。ってことは、ただ事実を知らないだけか?)と思い、今までのことを話すことにした。



 「そっ...そんなことが、わりぃな。あんたが、そこまで追い詰められてたなんて、気づいてやれなくてごめんな」


 と、ビーンが言ってダストの頭を撫でようとしたら、彼女は僕の後ろにササッと隠れた。


 「俺って嫌われてんの?」


 ビーンが僕に聞いてきた。


 「そんなことないと思いますけど、初対面レベルの人だと警戒するものでしょ。僕も、ビーンさんに最初助けられたとき、盗賊かなんかか?て疑ってしまいましたから」


 僕は答えた。


 「失礼な、我こそはアダムス王国、国境警備部隊隊長ビーン・ムゥなり~!」


 ビーンは反論してきた。(戦国時代の名乗り? また古いものを使う人だなぁ)と僕は思ったがめんどくさいので、突っ込まなかった。


 「それよりも、この子の殺されるってのは、どうするんです?」


 「あっ そうだった。 ん~、とりあえずお前の家に行くぞ。その子を連れてな。そこで詳しく聞こう。ここじゃ目立つからな」


 ビーンが真剣な顔で言った。


 「分かりました。 とりあえずついてきてくれるかい?

もうちょっと、詳しく聞かせてほしいから」


 と僕が言うと、彼女もコクッと頷いた。

 

 僕たちは、さっきの路地にほど近い所にある商店街のようなところにある建物に着いた。


 「ここの三階がお前んちだ」


 ビーンが先導して、僕たちは入っていった。


 部屋に入ると、テーブルとソファ、そしてブラウン管のテレビだけが置いてある部屋だった。ベランダには、サボテンが置いてある。


 「へ~、中々いい部屋じゃねぇか、ってかそのテレビ!カラーテレビじゃねぇか!最新型の。羨ましいなおぃ!」


 ビーンは、すごくテンションが高い。周りを探索している。僕は、


 「とりあえずここに、座って」


 と言って、彼女はチョコンとソファに座った。僕も、彼女の前にしゃがんで、目線を合わせた。


 「じゃあさっそくだけど、殺されるってどういう事?もうちょっと詳しく聞かせてくれるかな?」


 彼女は、口を開けて途切れ途切れにしゃべった。


 「いっ・・てた・わ・・たし・・・きけ・・・ん・・ころす・・・し・か・・・ない・・って」


 僕は、腹の底で怒りが煮えたぎり始めていた。(なぜ、そんなことをする必要がある)僕は、考えていた。ビーンもはしゃぐのをやめてこちらの話をじっと聞いている。僕は彼女に質問した


 「誰がそんなことを言ってたのかな。聞かせてくれる?」と聞くと、彼女が言おうとしたとき、外の通りから  

          

            「火事だーーー!逃げろーーーー!」


 という声が聞こえた。僕が外を見ると、さっきの路地から火の手が上がっていた。ここからはかなり近い。


 「とりあえず、避難しましょう」僕は提案した。ビーンも


 「その方がよさそうだな」

 

 と言って、僕たちは再び荷物を持って外に出た。


 「君、ちょっとこれ被ってて」


 僕は、リュックサックから防災頭巾を出し、彼女に渡した。彼女は、それを深くかぶった。


 「おい!こっちだ!」


 ビーンが呼んでいるほうを見ると、広場があり、そこにはたくさんの人がいた。


 (頭巾を渡して正解だな、これを被ってれば、彼女だと気づく人は少ないはず)僕はそう思って広場に向かった。そしてできるだけ彼女にぶつかる人が少ないよう、彼女の近くに立った。ビーンは、言われたわけでもなく避難の誘導をしている。しばらくしていると、彼女が何か言いだした。僕は、しゃがんで彼女の話を聞いた。「


 どうかしたの?」僕は、彼女に聞くと燃えているほうを指さし


 「あ・・・そ・・こ・・わ・たし・・の・い・・・え」と言った。そう聞いた時、僕は、考えていた。


 (なぜ、このタイミングで火事が起こったんだ。あそこは、僕の家に近い。燃えてる場所は、僕の家のほぼ裏になる、殺されるって彼女は言ってた。僕も殺す? まさか!)僕は、ある一つの答えにたどり着いてしまった。そして彼女に質問した。

  

           「君を殺そうとしたのって、まさか、区長さん?」 



                   彼女は頷いた

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