日常の中の非日常
退屈な世界とのお別れをの第1話です、そして主人公の東河龍治はとうがりゅうじと読みます。
この話は彼が退屈な世界の日常とお別れをするお話です、ではどうぞ、楽しんでください
俺は東河 龍冶、色々と退屈している高校生だ、はっきり言ってこの世界は退屈で、
毎日、毎日同じことの繰り返しで俺はあまり好きじゃない、そんなある日。
龍治「はぁ、今日も何も無し、か、まったく何かあってほしいんだがなぁ」
いつもの帰り道、いつもの景色、何一つ変わらないはずだった、だけどそこには…
龍治「はぁ?なんだあれ、コスプレか?」
そこには茶色い髪の毛で、髪が短く、尻尾と耳がついた変な女の子が倒れいた、
色々と考えたが無視することにした、しかしその子の横を通った瞬間だった。
?「ちょっと!普通無視しますか!?」
その女の子が立ち上がり大声をあげた、
龍治「なんだ、寝たふりだったのか」
そう小さく呟いた、それが聞こえたのか、
「そうですよ、私はあなたの動向を見ようとしていたんです。」
女の子は少し笑ってそういった、俺はストーキングされてたのか
龍治「俺の動向なんて見てどうするんだよ…」
当然の疑問だ、なんせ俺は人気なわけじゃないし、特別何かをしていた訳じゃ無い
格闘技とかならやってた気はするが、少なくともこんな女の子を今まで見たことはない
?「私はあなたが私の主に相応しいか知りたかったんですよ」
龍治「変なことを言うな」
?「変なことじゃありませんよ、あなたは私と相性がいいんですから」
龍治「相性?何、占いとかのか?」
俺はそう聞いた、まぁ、相性なんてそれくらいしか思い浮かばないからな、しかしだ
普通主が部下を選ぶんじゃないか?
?「いいえ、そんなんじゃありません、力のことですよ」
龍治「はぁ?力?何言ってんだ?」
俺はとっさにそういっていた、当然俺は特殊な力なんて一切身に覚えは無かった、
?「ええ、力です、聞いたことありません?」
龍治「当然だ、俺はなんてことは無い高校生だぞ?」
?「いいえ、人間は基本的に力を持っています、ですが、殆どの人はその力を開花させれないのですよ」
そんなことを言われても俺には一切の心当たりがない、色々と考えてる間にも、その女の子は続けて説明していた
?「そして、その様な力を開花させた一部の人間は私たち式神と契約を行うのです」
龍治「式神?えっと、確か陰陽師とかの紙か?」
俺は少しそんなのに興味があった、非現実的で面白かったしな
?「ええ、ですが、私たちの場合は、紙ではないんですけどね」
じゃあ何だろう?まぁそんなことはいい問題は
龍治「まぁ、いいや、どうせ俺は主として失格なんだろ?」
そういった、多分半笑いだったと思う、まぁ、最初で最後の未知との遭遇って感じだな
?「いいえ、性格に少し難がありますけど、合格です。」
そういうと女の子は俺の前に跪き、
?「龍冶さま、どうか私をあなた様の式とし、我が主となってください」
そういわれた、何でこの子の主にならないといけないんだ?
龍治「え?何で?」
そう答えたすると女の子は急にあたふたしだし
?「そ、そんな、お願いしますよぉ、私、ずっと主探しても龍冶さましか見つからなかったんですよぉ」
彼女は半泣きで泣きつきそういった、何だか犬みたいでかわいいな
ただ俺はあまり式神を知らなかった
龍治「い、いや、だってさ、式神ってよくわからないし」
あくまで少しだけしか興味無かったからね、式神も出雲位しか知らんし
?「大丈夫ですよ、ただ命令してくれたらいいんですから、だからお願いしますよぉ」
泣きながら袖に掴まってそういってきた、なんか犬みたいだな
龍治「いや、でもさ、こんな変わった女の子連れてたら周りの目線がさ」
俺は目立つのが嫌いなんだ、昔目立つことをしたせいで周りから変な目で見られたことが
?「大丈夫ですよぉ、私、妖狐の式神ですよ、普通の人間に化けるなんて余裕ですよ」
確かに耳と尻尾を除けば容姿は普通の女の子でも問題は
龍治「いや、その服装だよ」
服装は完全に着物だ、
?「いいじゃないですか、和服は私の正装なんですから」
確かに和服は好きだ、だけど
龍治「今は洋服が当たり前なんだよ、その服じゃぁ浮くだろ?」
?「ぐ、わかりましたよ、人間に化けてる間は、洋服にします、だから、私の主になってください」
正直迷ったが、こんなに必死だと断れない仕方ない
龍治「はぁ、分かったよ、そこまで言うなら主になるよ、どうすればいい?」
?「あ、ありがとうございます!では、契約の文を」
そういうと女の子は袖から凄い古い巻物を手渡してきた
?「ここに書いてると通りにお願いします」
古すぎるうえ達筆すぎてすごくみにくいが、何とか読めた、
そこには文と一番下に対象の名前を述べよと書いてあった、
龍治「なぁ、お前の名前はなんなんだ?」
?「ありませんよ」
予想外の言葉に驚愕した、まさか名前が無い奴がいるなんて思わなかった
龍治「だったら、この最後の所、出来ねぇじゃねぇか!?」
?「えっとですね、私たち妖狐族は名前が無くて主になる方につけてもらうんですよ」
龍治「そういうのは先に言えよ」
?「すみません」
しかし困った名前なんて子供の時に飼っていたカマキリにしか付けたことないんだよな、どうするか、
・・・そうだ!なんか犬っぽいし
龍治「ならさ、ポチとかは」、
?「絶対に嫌です!」
やっぱ駄目か、まぁ、女の子をポチって言うのはなんかあれだしな、仕方ない、
今は名前が思いつかない
龍治「うーん、名前、名前か…明日までに考えとくよ」
?「わかりました」
そういうと俺は家に歩き始めたがあの女の子も付いて来た
龍治「なぁ、なんで付いてくんの?」
?「当然じゃないですか、常に主と共に行動するのが式神なんですから」
式神ってそんな感じだっけ?しかしだこのままじゃ一緒に暮さんと駄目なのか?聞いてみるか
龍治「え?もしかして、これからお前と一緒に暮さないといけないのか?」、
?「もちろんです」
確かに家は今一人暮らしだが、それはつまり
龍治「お前と二人っきりとか、冗談だろ?」
?「え?ご両親はいらっしゃらないのですか?」
龍治「ああ、色々あってな、今は一人暮らしだ」
一応両親は生きてるし、妹もいる、だが今は海外にいる
妹たちが帰ってくるかもしれないが、少なくとももうしばらくは1人暮らしだ
?「良かったですね!これからは一人じゃありませんよ!」
確かに1人暮らしよりも誰かがいた方がいいが、無邪気なもんだ
龍治「いいか?俺とお前はそもそも性別が違う、そんな状況で二人とか色々危機感とか感じないのか?」
?「大丈夫ですよ、龍冶様なら大丈夫って信じてますし、それに、私は龍冶様の所が駄目だったら、
路地とかで寝ないといけないんですよ?絶対そっちの方がヤバいです」
確かにそうだ、そんな所で寝てたら色々とヤバいからな、仕方ないか
龍治「ふぅーん、分かった、仕方ないか」
?「ありがとうございます、代わりに掃除、洗濯、お料理、何でもお任せください」
今まで全部自分でやってたからこれはうれしいな、色々と楽が出来そうだ
龍治「さぁ、付いたぞ」
?「へぇ、これが龍治様の家ですか、アパートだと思ってました」
俺は一軒家に住んでいる、そこまで大きくは無いが立地は中々いい
龍治「珍しいだろ?一軒家で一人暮らしなんて」
?「あまり知りませんから何とも言えませんね」
龍治「そういえばお前はどこから来たんだ?」
?「私ですか?私は信じてもらえないかもしれませんけど、平行世界から来たんですよ」
龍治「平行世界?なんだそりゃ、平行なのに何でここにいるんだよ」
平行なら交わるはずがないなのにこいつはここにいる
?「それはですね、人類は遥か昔の時代、私たち妖怪と自分たちの世界を切り離したんです」
?「ですが、それはそれで良かった、妖怪だからって恐れられたり、迫害されなくて済みますし、
ですけど妖怪は人間達への未練もあったんです」
龍治「未練?」
?「はい、未練です」
迫害されず、恐れられず普通に暮らしてきたのに人間に未練ってどんな感じだ?
俺は疑問に思った
?「私たち妖狐もその一つですが、私たちはそもそも契約してくれる相手がいないと一部を除いて力が弱いのです」
龍治「ふーん」
?「ですので、私たちは未練があっても手を出せ無かった」
?「ですが、人の恐怖を食す力の強い妖が、世界の理を捻じ曲げ、妖怪と人間の世界をつなげた、それを機に私はこっちの世界に来たんですよ」
龍治「…じゃぁ、最近よくテレビで見る不可解な現象はもしかして」
最近起こる不可解な現象とはいきなり神隠しが増えたり、物が浮いたり等の
怪奇現象だ、最近増えすぎてテレビでもガンガン取り上げられる程だ
?「よくわかりませんが、恐らく力の強い妖怪の仕業だと思いますよ」
マジかよ、そんな事が出来る妖怪がわんさかいるのか
?「でも、安心してください、龍治様のことは私が守ります」
龍治「女の子に守られるってなんか複雑だな」
?「大丈夫ですよ、そもそも私は人間ではなく妖怪です、なので気にしないでください」
そう笑いながら言った、俺も少し笑ってたと思う。
見ていただきありがとうございます、次回はもっと楽しくなるよう努力をしますので、アドバイス等があれば是非お願いします