※用語&人物解説
●エメラルドシティ
かつては、囚人の流刑地として使われていました。ユーゼス大陸から、身分の低い人たちが大量になだれこみ、街を作りましたが、その後は戦争帰りのあぶれ者、凶悪な指名手配犯、管理体制から逃げ出した異能力者、そして人知れず暮らしていた人外などが逃げ込み、最悪の魔窟と成り果てました。それがエメラルドシティです。
●ネバーランド
エメラルドシティのある島です。異世界からやってきた、と噂されているギルガメス国の初代大統領が名付け親です。
●治安警察
文字通り、治安を守るためだけの警察です。事件を解決したりはしません。犯罪を取り締まったりも、基本的にやりません。主な仕事は死体の処理、暴れる凶悪犯の射殺、気に入らない奴をしょっぴく、賄賂の受け取りなどです。
●異能力者
異常な能力を持った人間たちの総称です。大陸では異能力者と認定されると、徹底的な管理体制の下での生活を強制されます。自由などは、ほとんどありません。そのため、自由に暮らせるエメラルドシティに逃げて来る者は少なくありません。治安警察は大陸のお偉方から、異能力者を見つけ次第射殺せよ、と命令されていますが、異能力者同士の結束の固さや警官自身のやる気の無さからか、命令を実行する警官は、まずいません。
●人外
吸血鬼、人狼などなど……とにかく、人智を超えた伝説上の生き物とされている存在の総称です。大陸から逃げてきて、エメラルドシティに住み着いた者たちがほとんどですが、中には太古の時代からネバーランドに住み着いていた者も……あまり表には出ませんが、エメラルドシティにおいて、侮れない勢力となっています。
●ギルダン
この世界における、通貨です。一ギルダン=約一円と思っていただければ間違いありません。
●ガロード・アリティー
身長百八十センチ、体重九十キロ。二十歳。お尋ね者の元兵士。ある理由により、人間離れした強靭な肉体と不屈の精神力を持っています。基本的に真面目な男ですが、やや常識に欠ける部分もあります。
●ルルシー
身長百五十センチ……ないです。見た目は十三から十五ですが、実際は百歳を超えています。迷子になっていた幼いガロードをルルシーが助けたのが、二人の出会いでした。
●キーク・キャラダイン
身長百七十五センチ、体重七十キロ。公称三十一歳。治安警察であり、裏の仕事師でもあり、さらに……一見すると軽薄そうですが、頭がキレる優秀なリーダーとしての一面も持っています。
●クリスタル・ボーイ
身長百六十五センチ、体重五十キロ。年齢不詳だが、見た目は二十から二十五歳くらい。合成麻薬『クリスタル』の売人です。いたる所に顔が効く上に、様々な情報網を持っています。基本的には、自分の手は汚さない男です。しかし、必要とあればためらいはしません。
●ジョーガン、バリンボー(愚兄弟)
身長百八十センチ、体重百十キロ(たぶん二人ともサイズはほぼ同じ)。年齢不詳。エメラルドシティでもっとも頭の悪い双子ですが、同時にもっとも気の良い双子だとも言われています。一応、クリスタル・ボーイのボディーガードですが、足を引っ張ることの方が多いです。街の人間からは名前を覚えてもらえず、愚兄弟というあだ名で呼ばれています。
●タイガー
身長、体重、年齢は非公開ですが、全体的にデカイです。エメラルドシティの三割ほどの地域を仕切るギャングの女ボスですが、厳しくも暖かい部分があります。ブラックなんとかのバラライカなんとかさんをデカくした感じです。
●死神
タイガーのボディーガードをしている、不気味な男です。
●ギャリソン
タイガーの腹心の部下です。
●ゴメス
もう一人のギャングのボスですが、こちらは評判が悪いです。一見粗暴に見えますが、計算高い一面を持っています。
●トレホ
ゴメスの部下であり、とにかく顔の怖い武闘派ギャングです。
●アンドレ
身長二百二十センチ超、体重二百キロの巨体が売りの女装家です。バー『ボディプレス』のママでもあり、さらにタイガーの部下でもあります。
●ゴドー
ブラジャーからミサイルまで何でも揃う『ゴドーショップ』のオーナーです。太古の黒魔術の使い手であるとも噂されており、タイガーやゴメスらも一目置く存在です。
●ジャン・ドテオカ
人材派遣会社(兼ギャング)オトワ屋の社長です。とぼけた名前や見た目とは裏腹に、かなりの切れ者です。
●エバン・ドラゴ
肩まで伸びた髪と白いスーツがトレードマークのギャング……ということになっています。
●ティータニア・モンテウエルズ
鬼より怖い監査官……ということになっています。
●ジュドー・エイトモート
中肉中背。常に黒い安物のスーツを着て、天然パーマの頭をポリポリ掻いている、自称プロの商売人ですが、今の表の顔は食堂のオーナーです。
●アイザック、カルメン、マリア
食堂『ジュドー&マリア』の従業員であり、同時に裏の仕事屋でもあります。もっとも、今は裏の仕事からは遠ざかっています。
●ベリーニ
治安警察でしたが、ある事件をきっかけにジュドーの仲間になりました。しかし、後にギャングに拉致され、拷問されましたが、ジュドーたちをかばうため自殺しました。遺影がジュドーの店に飾られています。