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再び始まる学校生活

「月曜がくる…」

俺はそんな事を思いながらベッドの上でうなだれていた。


別に学校が嫌なわけでもない、かと言って好きな方でもないが…だが、週末が終わる頃どうしてもこんな事を思ってしまう…。


「学校に行きたくない…」


俺が通ってる学校は世の中そこら辺にある普通の都立高校で通称〔先学〕略さず言うと都立先國学園。

俺はここの1年生にあたる。


だが、今週の水曜日に2年生に上がれる進級試験がある。これに合格すれば2年生にあがり、受からなければそのまま留年。もとい1年生をもう一度過ごすことになる。


学校に行きたくないのは、決して俺が留年するのが怖いとかそう言うことではない。ちゃんと他に理由がある。それは…


「コンコン!」


ほら、来た。噂をすればなんとやら。


「コンコン!」


窓の向こうからこちらに合図を送るように叩かれた音に対して


「はいはい、今あけますよー。」


っと返事を返す。

どうせ、開けるまでやめないだろうし。


「なんだ姫那?こんな時間に。何かようか?」


ってまぁ用があるから来たんだろうけどさ、さっさと済ませて帰らせよう。正直眠くなってきた…


「用があるから来たんでしょ!あからさまに嫌な顔しないでよ。」


村雨姫那。俺と同い年で隣に住んでるご近所さん。まぁ俗に言う幼馴染みってやつだ。こいつとは幼稚園の頃からの付き合いだ。こうして用があると窓を叩いてわざわざ俺の部屋にやって来る。メールとか電話で済ませればいいだろうに。


「で?今日は何しに来たんだよ?明日の時間割りでもききに来たのか?」


本人は自覚してないが、姫那は物凄くド忘れが激しい。ほんの3分前に言ったことを忘れると言う超人的な力を持ってる。まぁ要はただの忘れっぽい女の子だ。


「違う違う!勇太に会いに来たの!」


「俺に?またなんで?」


俺に会いに来た?なにか話したいことでもあるのか?


「うん…大事な話があるんだ…聞いてくれる?」


なんか妙に顔を赤らめているような。俺の気のせいか?まぁいいや、とりあえず話聞いてさっさと済ませて寝よう。明日は週明け学校だし。


「おう、聞く聞く。で、なんだ?大事な話しって?」


姫那の事だし大事な話って言ってもどうせ些細なことだろう。話聞いて早く…


「私、勇太の事!好きなの!」


「…は?」


「…好きなの!」


「いや、聞こえてるから!二回も言わんでいい!」


ちょっちょっと待て!?今こいつ好きって言ったか!?好きって!…いやいや、待て待て。落ち着け俺!…好き?姫那が俺を?何だこのギャルゲ展開…とりあえずこの場をなんとか。


「なぁ姫那?と、とりあえず今日は帰ってまた後日ちゃんと話を…」


「…勇太…」


「え?」


チュッ


「…」


「…」


…え?…今…何が?


「ふふ…私のファーストキス…あげちゃった…」


その瞬間、俺は目の前が真っ白になった。






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