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辺境伯領のタダ人には『郵便屋』がちょうど良い。 ~幼馴染はみんな『英雄』候補者だけど、どうか勝手にやってくれ。~

作者:野菜ばたけ
配慮が足りないヤツラのせいで、今日も俺は駆り出される。

 ◇◆◇

 魔物が棲む森に隣接した辺境の街。
 そこで昔、子供たちがとある一つの約束をした。

「俺達でこの街の『英雄』になってやろうぜ!」

 ただの気まぐれで放たれたこの一言で、幼馴染達は皆それぞれに強くなろうとした。


 しかしそれから10年を経て、俺は『街の郵便屋』をしている。



 器用貧乏がたたって早々に『英雄』を諦め、他人よりちょっと魔法と剣と身軽さを持つ一般市民の俺・セルジアート。
 しかし他の幼馴染は、未だに当時の夢の途中だ。

 俺様気質の次期領主。
 最年少で成りあがった教会支部長。
 そして一騎当千のソロ冒険者。

 彼等は今や、この街の若き三つの護り柱。
 それ抜きにはこの街を語れないほどまでにその名声は高まっている。

 しかしそんな彼等にも、懸念点が一つだけ。
 彼には――周りへの配慮と遠慮が圧倒的に欠けているのだ。


 戦力としては三人集まれば最強の筈。
 しかし制御されない力は、ただの宝の持ち腐れ。
 
 それを往なして鎮められるのは、この街の中でただ一人。
 俺ただ一人――なんて事を、いつ誰がどこで言ったのか。

「お前らなぁ……毎度毎度『幼馴染だから』なんて理由で呼ばれる俺の身にもなってくれ」

 この街で本当に一番強いのは誰か。
 その片鱗を垣間見る。

――――
※カクヨム先行公開作品です。
2023年3月 <最強に尊い! 「推しメン」原案小説コンテスト>チーム部門受賞候補作(5作品)に選ばれました。
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