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第二十二話:そして再びのお母様(前編)

ここから第二部的なスタート?


まあ、あまり明確な線引きをしているわけでもなく。


気分的なもんだいでっす!


それでは、本編をどうぞ~!

「竜也とは、将来を誓い合った仲だ。母君よ、私は今、貴女に会えたことを心から嬉しく思っている。竜也と言う人類の、いや、世界のいいや! 宇宙の宝をこの世に授けてくれた貴女に私は感謝の念が絶えない! 本当にありがとう!」


と、ルビーのように美しく綺麗な瞳のグリシーヌが我が母君の手を取り、あまつさえ瞳に涙まで浮かべながら言っている。


「・・・・・・」


さらにグリシーヌの姿はドラゴンの姿ではなく、超超超絶美女バージョン。

 

褐色の肌の絶世の美女なグリシーヌは何故かフォーマルなスーツを着用しており、そのあまりの美しさと元々の男口調とが相まって、完璧な男装の麗人と化していた。

 

「あ! 私もママさんに俺を言いたいです! マスターと私たちを引き合わせてくれたのは、突き詰めていけばママさんなんですもんね! ありがとうございます!」


 ユー、パリコレに出ちゃいなよ!


 と、某社長さんに思わず言わせてしまいそうな、そんな完璧なファッションをお披露目しながら、イリーナはにこにことご機嫌な様子で我が母君の手を取る。


 「・・・・・・」


ちなみに、イリーナが現在着用中の服は、白のシャツと赤のスカートと大変シンプルな装いである。

 

にも関わらず、某社長さんに、

 

ユー! マジでパリコレにデ・チャ・イ・ナ・ヨ!


 と言わせられる実力を発揮しているイリーナは、グリシーヌに負けず劣らず素敵な女性だった。


 まあ、某社長さんが本当にそんなことを言うのかというもっともな質問は受け付けないものとする。


 この案に反対の人は挙手をお願いします。


 うむ。


 いないようですね。


 そう、心の中で一人国会を開いて何とか平静な気持ちを保とうとする俺。


 「そうですか? 藤堂くんって、女の子なら誰でもいいや! みたいなところがあるから私はちょっと駄目かな。うん、生理的に受け付けないです」


 そうはっきり、ばっさり、俺を切ったのは誰あろう朝比奈さんである。


 その隣では、黒崎さんが何を考えているのか良くわからない表情で俺を見ていた。


そして、黒崎さんの膝の上にちょこんと乗っている人形も一緒になって俺を見ている。


あのー、すいません。


俺、何か呪われるようなことをしましたでしょうか?


とんでもなく人形の存在が恐怖です。


朝比奈さんと黒崎さんは、グリシーヌ、イリーナと違い陵聖学園の制服を着用。


しかしながら制服姿であっても、二人は常人では有り得ない美人・可愛い系の女性特有のオーラを纏っている。


「・・・よろしく」


黒崎さんは言って、我が母君に頭を下げた。


そして我が母君は、もれなく人形の、にたぁ~という軽く一カ月は夢に出てきそうな不気味な笑みもプレゼントされていた。


黒崎さんの趣味って・・・変わってるよな・・・。


「・・・・・・」


「お母様、竜也くんは元気で生活しております。心配なさらないでくださいと言ったとしても、母親であるお母様はやはり竜也くんのことが気になることでしょう。ですから私が今言えることは、私の命に代えましても竜也くんや預かっている子供たちを守ると誓うことぐらいしか出来ません」


しっかり者の大人マリンさん。


ときどき思うことがある。


実はマリンさんって、二重人格?


「・・・・・・」




我が母君は、五者五様の挨拶を受けて黙ったまま頷いている。


そして、

「それで、誰がアンタの本命? やっぱりきぬちゃん? きぬちゃん? お母さんに似て美人さんなきぬちゃん? それともミステリアスな魅力に満ちあふれているマリアちゃん? マリアちゃんなの? うん、娘になるなら是非メイド服とゴスロリ衣装を着せてみたいわ! そ、それとも・・・大人の魅力溢れるマリンさん? まさかそんな・・・。それは叶わぬ恋なのよ! 今ならまだ引き返せるわ! 戻って――いえ、そうね。どんな形であれ、自分で決着を付けるのが男ってものよね! はっ! まさかの第二弾! 天真爛漫な異国の女の子なイリーナちゃん!? そうか、その選択もあるわねー。ま、ま、まさかの第三弾!! 某国の皇女いえいえ皇子様のような高貴な気品漂いまくっているグリシーヌさんだとぅー! 駄目よ! 自分の力量を思い出しなさい! 何・・・い、挑むつもりなの? ふふふ、男子三日会わざればなんとやら・・・か。昔の人は上手く言ったものね」


ああ、久々に聞いたな。


母さんのマシンガントーク。


というか、どうしてこんなことになったのだろう?




思い返せば・・・。


すみません。


思い返さなくても充分です。


答えは簡単。


「竜ちゃん限定家庭訪問タ~イム! ドンドン~、パフパフ~」


言って騒いでいたマーちゃんの姿が昨日のことのように感じられる。


まあ、本当に昨日のことなんだが。




しかし、美紀さんは来られない・・・か。


残念極まりない。


虎之助やすもも先輩も今はいない。


何しろ、美紀さんたちは魔法界四大貴族を次期御当主様なわけで。


毎年七月後半は、四貴族集まっての会議があるとか。


大変そうだ。


美紀さんのことを母さんに紹介したかったけど、まあ、それはいつでも出来るか。




ご意見・ご感想などがありましたら是非に!


ではでは~!

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