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番外編~第三話~:黒崎マリアちゃんのお友達(前編)

こんな、こんな力なら俺はいらない!!


全てを終わらせて、こんな力とは決別してやる!!



いえ、特に意味はありません。


今回の内容とも関係はありません。


では、番外編です。


どうぞ!!

黒崎マリアの友達。



竜也がいない間、寂しい、もとい暇だった私は、マリンの提案で虎之助、マリア、きぬ、すもも、と親交を深めることとなった。

 

 昨日は虎之助の日常を観察したが、なんだか見てはいけないものを見たように思ってしまうのは私の気のせいなのだろうか?


 まあいい。

 

今日は、黒崎マリアを観察することにしよう。

 

 


九時。


 

そういうわけで、私は今、マリアの部屋にいる。

 

「――というわけだ。今日はよろしく頼む」


 「・・・・・・よろしく」


 さて、とは言ってみたものの、実際どうしたものか。


 昨日は虎之助の日常を観察して、失敗だったわけだが・・・。


 「マリア」


 「・・・何?」


 「私はお前ともっと親交を深めたいと思っている」


 「・・・いいよ」


 そう言って、マリアは急に衣服を脱ぎ始めた。


 「って! ちょっと待て! マリア! お前はいきなり何をしているのだ!?」


 「・・・あなたは私と親交を深めたいと言った」


 「う、うむ」


 「・・・おーけー」


 続けて衣服を脱ぎ始めるマリア。


 どうしてだ?


 どうしてこうなる!?


 「待て! 待て、待て、待て! 何故服を脱ぎ出す!」


 「・・・どうしてそんなことを聞くの?」


 「は?」


 逆にどうして脱ぐのだ?


 私が何か間違っているというのか?


 そうか、そうかもしれんな。


 よし、今一度、ここまでの流れを思い出してみよう!

 

 マリアと仲良くなりたい。

 ↓

 (無表情)いいよ。

 ↓

 服を脱ぎ始める。

 ↓

 びっくりした。


 マリアの暴挙を止める

 ↓

 (無表情)おーけー。

 ↓

 何に対してのおーけー!?


 戦闘(脱衣)再開!



 駄目だ!! どう考えても服を脱ぎ始めるまでの過程がわからん!!


 「・・・あの、私何か間違っていた?」


 申し訳なさそうな顔で言うマリア。


 そのマリアは現在下着姿。


 「うむ。なんというか、まずは服を着なさい」


 「・・・わかった」


 そう言うと、マリアはごそごそと脱いだ服を着直していく。



 十時。



 マリアが服を着直してから三十分かけて、どうして人前で服を脱いではいけないのかを懇切丁寧に説明した。


 「・・・ごめんなさい。人と親しくなるには、まず服を脱いで裸の付き合いをすることだと両親に教わっていたので」


 「うむ。今度マリアのお父上、お母上とは直に話がしたいものだな。特に娘について」


 「・・・わかった。伝えておく」


 「う、うむ。と、それはそうと、私はマリアと今以上に親しくなりたいわけなのだが、そうだな。マリアの趣味は何なのだ? 手始めにそれを――」


 「・・・・・・っぽ」


「マリア?」


顔を赤らめたりしてどうしたというのだ?


風邪でも引いているのだろうか?


「・・・・・・えっち」

 

「・・・・・・」


何故だ!?

 

何がえっちなのだ!?


 まさか・・・。


 つまり、マリアの趣味はそういったものなのか?


 それは意外過ぎるぞ。


 「・・・わかった。あなたがそこまで言うのなら、いいよ」


 そんな熱心に頼みこんだつもりはないぞ!?


 というか、そういった、なんだ・・・え、えっちな趣味について熱烈な興味を示していたのか私は!


 自分で自分が情けない!


 そして恥ずかし過ぎるぞ!!!


 「・・・待ってて。今、私の秘蔵コレクションを持ってくるから」


 「い、いや――」


 私はなんと浅ましく、愚かなのだろうか。


 幻想種最高最強と謳われた竜族たるこの私が・・・。


 もう・・・竜也に合わせる顔がない。


 「・・・お待たせ」


 覚悟を決めよう。


 それにしても、黒崎マリア。


 なんと恐ろしき存在なのだ。

 

この私を、かつてここまで追い詰めた者は初めてだ。


 ふふ、私も歳を取ったものだ。


 「・・・お披露目」


 特産みかんという文字の入った段ボール箱を私の目の前に置いたマリアの顔は、うれしくてたまらないというように、にやけていた。


 「・・・まずは、私の一番のお気に入りを見せる」


 にっこにこと良い顔で笑いながら言うマリア。


 こんな顔もするのだな。


 「・・・じゃーん」


 取り出したるは、小さな日本人形だった。


 赤い着物を着たその日本人形を、マリアは愛おしそうに抱きしめる。


 あれ?


 な、なんだ、やはり私の勘違いだったのか。


 そうだな、マリアのような女の子が、え・・・えっちな趣味を持っているとも思えぬしな。


 「はて? なあ、マリア」


 「・・・なに?」


 今、マリアの抱いている人形が私を見ていたような・・・。


 まさか・・・な。


 「いや、何でもない」

 

 恐らくは私の勘違いだったのだろう。


 そう思い、再び人形に視線を戻すと――。


 にたぁ、と不気味すぎる笑みを浮かべた人形と私は目が合ってしまった。


 「あのー、マリア? その、なんだ・・・人形が――」


 「・・・私の一番のお気に入りのゴメスがどうかした?」


 瞳をキラキラと輝かせて、幼い少女のようにうれしそうな顔で笑うマリア。


 いや、本当にマリアがこのような顔で笑うとは意外だ。


 だからこそ言えない!!


 その人形、呪われてるのでは?


 なんて言えない!!


 というか名前がゴメス!?


 一応その人形は女の子だろうに!


 そもそも、ゴメスなんて名前を付けたから呪いの人形になってしまったのでは!?


 「・・・あ。言い忘れてたことがある」


 人形を抱いたまま、マリアは「ごめんなさい」と頭を下げて言った。


 「・・・ゴメスは呪いの人形。驚かせてしまっていたらごめんなさい」


 うむ。


 やはり呪われていたのだな。


さて、次は後編ですね。


皆さまに少しでも楽しんで頂ければ幸いです。


ご意見、ご感想などがあれば是非ともお待ちしております。


ではでは~!

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