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女心と秋の空

在宅サイコー。

そして今の序盤部分が終わると一気に一話当たりの分量が増えます。

あとタイトルがしっくり来てないので恐らく近いうちに変えます

草原環境の階層は広いようで広くない。


整えられた道を歩けば短時間で次の階層へ向かう為の階段に辿り着くが、

横道に逸れるととんでもなく広く感じる。


試しに全力疾走で走ってみたが、

本当に広いので途中で飽きた。


そしてその途中で、ダンジョンと言えばあって当たり前と言っていいレベルの物を発見した。


宝箱だ。


「クッソぼろくて」

『あまり中身には期待出来そうにないわね』


一部分だけ草の背が高い場所があったので近寄ってみたら足に宝箱がぶつかったのだ。


どうやらこのような場所に宝箱が隠されているらしい。

思い返してみるとあちらこちらに違和感のある場所があったのを思い出す。

態々そこまで行って回収するほどでは無いがな。


それでも折角見つけたのだから、とりあえず開けてみよう。


「オープン!・・・巻物?」

『スクロールみたいね。開けてみたら?』


言われた通り開けてみると中には何も書かれていない。


「え、なにこれ外れ?」

『空のスクロールなのね。あまり意味はないわ』

「何に使うんだこれ?」

『これに魔法陣を描きこんだり出来るのよ。まぁ魔導書の亜種って所かしら』

「下位互換じゃないのか?」

『全然違うわよ』


教えて グラディスせんせーい


魔導書とスクロールはそもそも用途が違うわ。

魔導書は知識を伝える為の役割が主だけど、スクロールは魔法を使う為の物。

貴方が手に入れた魔導書は回数制限のある価値の低い物だけどあれは珍しいタイプね。

製作する手間を考えれば、魔導書を使い捨てにするのは勿体ないもの。


大してスクロールはそこまで手間が掛からないから量産に向いているわ。

羊皮紙・・・じゃなくてもいいのだけれど、とにかく魔力との相性が良い紙を用意するの。

そこに同じく相性の良いインクで使いたい魔法の陣を書く。

書き手の腕次第で性能に差が生まれるのもスクロールの特徴ね。


『分かった?』

「大体は。ちなみに何で魔導書はわりに合わないんだ?」

『紙一枚と最低でも何十ページとの差ってだけで分かるでしょう』

「あーね」


魔導書はスクロールでやることを更に何回も繰り返す必要があるというわけか。

そら大変だわ。


『さらに描きこむ陣と陣にも相性があったりするから配置も考えないと駄目ね』

「マジで何であれは回数制限あるんだ・・・?」


そのレベルならもう普通に制限無しで良かったのではないかと。

態々割りに合わない物を用意している理由は何なのだろうか。


『多分ああいうのを大量に作ったのでしょうね。なら納得出来るわ』

「ちゃんと作らなければ勝手に制限が付くと」

『回数制限か、覚えられる魔法に制限が掛かるかは最後にならないと分からないけどね』

「そもそもあの魔導書読むとどんな魔法が使えるんだ?」

『何言ってるの?あの本は火の魔法を覚える本よ?』

「いやだからさ。火の魔法たって種類が・・・え、もしかしてないのか?」

『火の魔法の種類って逆にどんなのがあるのよ』


グラディス曰く、

魔法とは魔力を燃料にして現象を引き起こす事そのものを言うらしい。

つまり火の魔法と言えば火を生み出すことそのものなんだとか。


俺が考えてたのは、火を操って色々な形に変えたり、エンチャントしたりってのだ。

だがこれらは個別の魔法と言う分けではなく、あくまでも火の魔法であり、使い方の違いでしかないそうだ。


「じゃあ読んだ奴はその気になれば最初から火の竜とか作れるってことか」

『実際にそれを作るのに意味があるのかは知らないけれどそういうことね。

 後スクロールはその現象が予め決まっているのも特徴ね』


魔法を扱う才能のある人間というのは、

魔力量が多い、燃費が良い、魔力操作に長けている、発想力や創造力に優れている。

これらの能力が平均より優れている人間の事。


魔法を使い続ければ当然その魔法に慣れるのでコツを掴める。

すると魔力消費が少なくなり出来ることが増える。

それが結果的に魔法で様々な現象を起こせるようになると。


「火の剣作ったり、ゴーレムっぽくするのも?」

『全部火の魔法を上手に扱えるだけね』

「マジかー」


微妙に夢が壊れた気分。

呪文を唱えて様々な魔法がーって感じじゃないようだ。


いや呪文自体には意味があるのか。

イメージを固めるのに役立つから現象を起こしやすくなるし。

でも才能あるやつはそれも必要ないわけで


「つまりファイヤーソードとか叫んでる奴がいたら」

『一流の魔法使いは何も言わずにやるわね』


【悲報】呪文詠唱、二流の証


「ん?技名叫んでる俺も同じでは・・・?」

『まぁ・・・貴方の場合好きで言ってるだけだし・・・ね?』


その優しさは俺を傷つけるぞ。

・・・今度から無言でやるか。



気を取り直して探索を再開・・・と言っても下に行くだけだが。

スクロールは鞄にしまってある。何に使えるのかは知らん!


今までの感じだと、また暫く草原環境が続くはずだ。

まぁヘタに迷路より速く下に行くことが出来るのはありがたい所・・・おや?


階段が短いか?今までの半分くらいしかない。

代わりに扉がある。今まで階層の間でこんな扉は見た事ないな。


軽く触れてみると簡単に開けられるのが分かる。

どうも罠っぽさを感じる。

だがここ意外に道は無い。

いや、草原の別の所が本当の階段でここが外れってパターンか?

それにしたってこんな分かりやすい罠があるとは思えんなぁ。


『入ってみるしかないんじゃないかしら』

「お前もそう思うか」


なら入るか。閉じ込められて毒ガスでーとかじゃない限り力技で突破出来るだろうし。


中へと進むと、更に奥に扉がある。

入って来たのと同じ扉だ。つまり奥にさらに道がある?

足を進めた瞬間、魔力が高まるのを感じとった。


地面から・・・いや、地面に書かれている魔法陣からか!


『下がって!』

「分かってるよ」


その場から飛び退くと全体像がはっきりと見える。

部屋の中心部に半径5m程の魔法陣が描きこまれていた。

だがこれは確実に言い切れるが、先ほどまでこんなものは無かった。

恐らく誰かが足を踏み入れた瞬間に発動するタイプとみた。

魔力が通っていない状態だとこんなにも見ずらいのか。


魔力が高まると、魔法陣の中から光が現れる。

光はいくつかに分裂すると、それぞれモンスターの形へと変化した。


現れたのは3体の・・・なんだこの黒いの。


『可愛いわね』

「可愛い・・・?」


いや結構いかつめの顔してらっしゃるような。

敢えて言うならキモカワ系?


蝙蝠の羽根の生えた、黒い肌の赤子と言った所。

目つきは鋭く、何となくだがゴブリンに似ている。


「ミニデビルとでも呼ぶか」

『ああ。確かに悪魔っぽいわね。ちょっとコミカルな感じだけれど』


バサバサと翼の動く音が割と鬱陶しい。

小刻みに動いてるし動きは俊敏なのかもしれない。


だがぱっと見で警戒すべき部位は見当たらない。

しいていうなら夢が長いくらいだが、コボルト程の脅威を感じない。


そこから推測するに、ミニでビル達の戦い方は・・・


『あら。そういうタイプなのね』

「予想通り!」


ミニデビルたちはそれぞれ違う魔法を使用してきた。

火、風、水の魔法。それが矢となって撃ちだされる。


だがミニデビルが遠距離攻撃。

それも本当に悪魔なら魔法が得意だと予想していたので驚きはするがそれだけだ。

躱すのではなく、グラディスに魔力を纏わせ払う。


その手応えから、俺の魔装を抜くことは難しい威力であることが分かる。


「初めて魔法見た!!」

『喜ぶのね!?』


だが初めて見た魔法への興味がデカい。

魔法ってあんな感じになるんだ・・・!!


「やっぱ俺も使いたいなぁ」

『・・・私がいるのに』

「いや。やっぱり別物でしょ」


グラディスは唯一無二の相棒だが、魔法は相棒にならないからな。

役割は絶対に被らないんだからそれくらいは許してほしいものだ。


『浮気者』

「そこまで?」


いかん。これ以上拗ねられる前に終わらせるか。



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