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殲滅作戦? その4

砂漠エリアは通常のプレイヤーは勿論居るが、何処か不気味な雰囲気を漂わせていた。それは前に進むたびに大きくなっていく。


そして数分が過ぎた頃、ニャイアルたちは砂丘の上で堂々と立っているプレイヤーを発見した。


「やはり、ですわね」


「何でここに……」


鬼のツノが一本生えてる大柄のプレイヤーだったのだ。前回ニャイアルたちに会った時とあまり変わりはないが圧は重い。


「久し振りだな? 我は待ちくたびれたぞ。有象無象共を消しかけている時は退屈で死んでしまうかと思ったぞ」


「……貴方のようなPKが何故わざわざ私たちを嵌めてここまで来たのですか?」


「……暇じゃないんでしょ?」


「我のお気に入りで居られるかどうか試練を課した、そしておめでとう。益々気に入ったぞ! 出来ればお前だけで戦って欲しかったがな。わざわざこんな雑魚どもが群がる所に来たかいがあった」


「なら僕だけの時を狙って叩けば良いでしょ、サヤを巻き込む必要は?」


「そっちの戦闘力も試しておきたかったからな、確認は大事だろ?」


般若無人の振る舞いで女は嗤っていた。そして背中から武器である双剣を取り出す。


「そもそも僕はお気に入りを認めてないし」


「認めてない? 何故お前の許可が必要なんだ?」


「……」


「ニャイアルちゃん、もう逃げられませんわ」


「……うん」


「それと試練を越えたご褒美だ。我の名前と直接手を下してやろう」


「何処がご褒美なのか分かりませんわね」


「戦闘狂……」


ニャイアたちも覚悟を決めて武器を構える。ニャイアルに至っては初の死に戻りを覚悟していた。サヤはそんな彼女を庇うように前に出る。


「我の名前はロクロ、精々抗ってくれ」


「来るよ!」


「えぇ! 《石獄の祈り》」


「先ずはお前だ」


サヤは即座に火の障壁を発動させ、溜め時間に入る。ニャイアルはロクロを注意深く睨み……視界から消えてしまった。


そしてニャイアの耳に後ろから何か聞こえる音が入る。


「ぁあっ?! おかしいでしょ?!」


「やはり避けるか」


「どうやって……」


ロクロは高速でニャイアルの背後に回り込み、首を斬ろうとした。しかし聴力と勘で倒れ込むようにして何とか回避したのだ。


サヤも驚いたのか少しよろめいてしまう。ロクロは楽しそうにしながらニャイアルの足を狙った追撃と、サヤの急所を狙った一突きが迫る。


「《ボムショット》」


ボムショットのノックバック効果は自分や味方にも少し影響する。狩りの途中に偶然見つけた仕様を使ってギリギリ避けた。


しかしロクロにも当たっているはずだがダメージを受けた様子は無い。むしろ少しくすぐったそうにしている様子だった。


「こんなボロ武器を使っているのは勿体無い……我と共に行かないか?」


「断る、そんな面倒なことしたくないし」


「残念だな……」


本当に残念そうな顔をしながらニャイアルたちを見た。ウルルを出そうにも、出した瞬間に真っ二つにされそうなのだ。


それに戦闘とは名ばかりの弄ばれてると二人は分かっている。絶望はまだ続くのだった。

読んで頂きありがとうございます

追加:突然で申し訳ありません、そろそろ作者の脳がこんがらがってきたのとプロットを考えるために一日一話投稿になるかもしれないです。夏休みが明けてしまうとさらに減ってしまう可能性がありますのでご容赦を。

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