嵐の前日
あの後はピンモンの実をさらに見つけたり、鰐を狩りつつその日は終わった。カナル、レインパーティーの方も順調に成長していると連絡が来た。
特に何事もなくその日は終わり、次の日になる。ニャイアルは一旦第三の街へと戻って彼女たちへと会いに行った。
彼女たちの姿を見ると初日に比べてこのゲームに馴染んでいる様子だった。しかも半数は装備も少し良くなっている。
「お待ちしておりました、ニャイアル様」
「ぶ、無事にたおせた!」
「うん、良い感じだね」
「今日が前日ですがお嬢様から新しい連絡が来たのでご報告いたします」
「……ちゃんと休んでるよね?」
「えぇ、それはしっかりと」
「なら良いけど……連絡の内容は?」
「カルマ値と作戦についてですね」
「カルマ値……?」
「カルマ値はチュートリアルでも説明がありましたが、善か悪のどちらに寄っているかと言うマスクデータですね。普通にプレイしてる分は気にしなくても良いのですが今回は敵のカルマ値がかなり下回っているだろうと予想しております」
「下回ってたら何かあるの?」
「スキルを獲得したり特定の場所に入れる等メリットがありますが、倒された場合武器の消失や全財産の没収と十個のアイテムを倒した相手に奪れた上に監獄と言うエリアに転送されてしばらくの間何も出来ません。更にそこから釈放されても名前が赤く表示されてNPCの店がほとんど利用出来なくなると言うデメリットがあります」
「つまり今回は監獄行きになるPKが多いってことね」
「その通りです、なので作戦の方も殲滅させる勢いで倒す方向で良いと言うことですね」
チュートリアルを受けていなかったツケがまた回ってきているが、ニャイアルは気にしないことした。そしてニャイアルは自由行動の前にメイドたちから突然このようなことを言われる。
「ニャイアル様! 最後に何か格好良いことを言ってみてはどうですか?」
「突然すぎない?」
「モチベーションにも繋がりますし」
「……分かったよ。皆んな、明日は長期戦になって大変だろうけど絶対僕たちが勝つから。安心して戦ってね」
「はぅ……」
「わたしも頑張らないと……!」
メイドたちの半分ほどが胸を抑えているがニャイアルは見て見ぬフリをした。メイドたちとレインにやる気は十分後は少しでも自分を強化するだけなのだ。
「ステータスも確認しとかないとね」
そしてニャイアルはレベル上げの結果を確認するためにステータスを見た。
名前:ニャイアル
種族:猫又lv16→18 職業:疾風狙撃魔銃士lv8→10
HP:130 MP:370→400
筋力:9
頑丈:13
器用:10
敏捷:33→35+6 【種族ボーナス】
精神:33→36+4
知力:32→33+6 【種族ボーナス】
スキル:【魔銃ダメージ増加lv6】【チャージショットlv5】【ボムショットlv3→4】【ブリーズショットlv2】【精神強化lv4】【鑑定lv1】【消音lv1】【魔力探知lv3】【軽業lv2】【移動速度上昇lv1→3】【暗視lv1】【ウェポンチェンジ】
SP:6
STP:0
装備:武器【白金のスナイパーライフル/電虎子のスナイパーライフル】頭【岩大鳥のフード】体【魔鉄糸の迷彩服】腕【岩大鳥の革手袋】脚【魔鉄糸の迷彩ズボン】靴【ボアの靴】アクセサリー【深緑のシュシュ】【革のポーチ】
名前:ウルル
種族:アクセルウルフlv5→7
HP:200→210 MP:150
筋力:25→28
頑丈:20→21
器用:6
敏捷:56→58+6 【種族ボーナス】
精神:15
知力:6
スキル:【危機察知lv3】【近接攻撃ダメージ増加lv4】【悪路走法lv1】【移動速度上昇lv3】【全力疾走lv1】【暗視lv1】
SP:1→7
STP:0
装備:武器【合金の獣刀】頭【無し】体【無し】足【無し】アクセサリー【ボアの首輪】
職業レベルはようやく二桁になったが、まだ転職は出来ないと出ている。振り分けを済ませて画面を閉じ、地割れエリアへと駆け抜けて行ったのだった。
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