暗視
適当に屋台で時間を潰した後、ログアウトしようとしたがニャイアルは戦闘面で一つ大事なことを思い出す。それは夜間の視界のことだ。
ニャイアルが向かったのはスキル屋、そこで暗視と言うスキルを探すことにした。理由は夜の狩りをスムーズにさせたいからである。
このゲームは現実時間の夜七時に近づくにつれてエリアは暗くなって行く。初期の頃は暗くても何とかなっていたが、今はかなり危険だ。
そして五時に近づくと夜が明けて行く。店内を歩き回っていると目当てのものを見つけた。代金の二万Gを払い暗視のスキルを取得する。
「お、レベルも上がってた」
手に入る経験値は少なかったが、塵も積もれば山となってレベルが上がっていたのだ。
名前:ニャイアル
種族:猫又lv16 職業:疾風狙撃魔銃士lv7→8
HP:130 MP:350→370
筋力:9
頑丈:13
器用:10
敏捷:33+6 【種族ボーナス】
精神:31→33+4
知力:31→32+6 【種族ボーナス】
スキル:【魔銃ダメージ増加lv6】【チャージショットlv5】【ボムショットlv3】【ブリーズショットlv2】【精神強化lv4】【鑑定lv1】【消音lv1】【魔力探知lv3】【軽業lv2】【移動速度上昇lv1】【暗視lv1】ウェポンチェンジ】
SP:6→9
STP:0
装備:武器【白金のスナイパーライフル/電虎子のスナイパーライフル】頭【岩大鳥のフード】体【魔鉄糸の迷彩服】腕【岩大鳥の革手袋】脚【魔鉄糸の迷彩ズボン】靴【ボアの靴】アクセサリー【深緑のシュシュ】【革のポーチ】
名前:ウルル
種族:アクセルウルフlv5
HP:200 MP:150
筋力:25
頑丈:20
器用:6
敏捷:56+6 【種族ボーナス】
精神:15
知力:6
スキル:【危機察知lv3】【近接攻撃ダメージ増加lv4】【悪路走法lv1】【移動速度上昇lv3】【全力疾走lv1】【暗視lv1】
SP:1
STP:0
装備:武器【合金の獣刀】頭【無し】体【無し】足【無し】アクセサリー【ボアの首輪】
暗視のスキルはレベルが上がれば上がるほど暗くても明るく見えると言うものだ。とは言ってもレベルが低くても余程のことがない限り大丈夫と書かれている。
ウルルにも習得させ、ニャイアルは草原エリアの方に出てみると、明るさの違いに驚いた。
「結構見えやすいね」
「ワゥッ」
呼び出されたウルルは元気良く鳴いた。夜空も綺麗で、雲一つなく沢山の星々が輝いていた。このままニャイアルたちは眺めていたいと思っていたが、そうは行かない。
「はぁ……何でこんな時に邪魔が入るんだろ」
「一人と一匹だ! 殺せ!」
明らかにPKのプレイヤーが三人襲ってきた。時間は既に夜七時を回っているので確かにPKが多くなる時間なのだ。
「《ブリーズショット》。ウルル、試し切りしてきてね」
「グルルルル!」
だがウルルの武器の性能を試すには持ってこいだったのだ。ニャイアルも銃を構えて先ずリーダー格らしき男を撃ち抜く。
「リーダーがやらギャァッ?!」
動揺して怯んだところをウルルが突撃し、喉元を切る。
「ひ、逃げ」
「《ウェポンチェンジ》、逃げられると思ってるの?」
高火力のスナイパーライフルに変えて即座に脳天を撃った。PKの男は倒れ、ポリゴンの欠片となる。ニャイアルたちはさらに襲われる前に街へと戻りログアウトしたのだった。
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