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転職しよう

第二の街の草原エリアは、特に異常はなかった。ニャイアルは念のためPK集団の噂がないか聞き耳を立てたがそう言うものは聞こえてこなかったのだ。


「このゲーム、ここからが本番だから気をつけてね?」


「確かに敵の種類も増えていますね」


「う、うん!」


「本当は皆んなで潜伏ポイントで狙撃したかったんだけど……そこまで広くなかったから入らないんだよね。だから僕はそこで援護狙撃しとくからあまり遠くに行かないでね?」


「「はい!」」


「わ、わかった!」


そしてニャイアルは前に使っていた潜伏ポイントに向かい、メイドたちとレインは狩りを始めた。潜伏ポイントに着き、誰も居ないことを確認してから伏せる。


レインパーティーの方は、主にレインが敵を引きつけたり足止めをしたりして発射するタイミングを作っていた。


どんどん敵を倒して早くレベルアップをしたいのだろう。


(レインちゃんのレベルが上がったら僕負けるだろうなぁ……)


彼女の槍は正確で隙がない。前にニャイアルが戦った時も背後に石があると言う奇跡が起こらなければ負けていた可能性が高かった。


しかもニャイアル聴覚に引っ掛からなかったのだ。恐らく音を消して移動する方法でも学んでいるのだろうと推測する。


一方カナルたちの方は堅実に少しづつ敵を狩っていた。必ず誰かがカバーに入れる状況を作り、不意打ちを喰らわないように背後も警戒している。


カナルは適切な指示と状況を判断してダメージを喰らわないようにしていた。狙撃の精度も高くなってきている。


そして昼休憩を挟みつつ数時間後、全員が転職出来るレベルになったのかニャイアルの方に戻ってきた。ちなみにだが人数が多いと手に入る経験値もその分減ってしまう、だから時間がかかったのだ。


「私たち全員のレベルアップが済みました」


「新しい槍……」


「だね、なら街に戻ろっか」


ニャイアルたちは街へと戻り、教会へと向かった。そして数分後、全員の転職が完了する。ニャイアルはレインに槍を渡した。


「あ、新しい槍!」


「え……?」


すると人形を抱きしめるように槍を持ったのだ。混乱するニャイアルを他所に、頬擦りをしてり名前をつけていた。


「ニャイアル様、レイン様は無類の槍好きで寝ている時も離さないと言うお噂もありますね」


「う、うん……うん」


横に居たカナルからそれを聞かされさらにニャイアルは混乱した。その間にもレインは槍を撫でている。


「明日か明後日にはボス戦に行けるかな?」


「もう少しレベルを上げたい所ですね」


「だね、じゃぁ今日は自由解散で。長時間の狩りで疲れてると思うし」


「あ、ありがとうございました!」


「僕はこの街にもう少しだけ居るから」


そう言って何人かはログアウトする。そしてニャイアルは屋台エリアへと食べ歩きをしに向かったのだった。

読んで頂きありがとうございます

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