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後悔RTA

 目覚めた場所は教会の中のようだった。ここがリスポーン地点なのかとニャイアルは気づき、ステータス画面が表示される。


名前:ニャイアル

種族:猫又lv1 職業:初級魔銃士lv1

HP:70 MP:110

筋力:9

頑丈:7

器用:10

敏捷:15+3 【種族ボーナス】

精神:10+1

知力:15+3 【種族ボーナス】

スキル:【魔銃ダメージ増加lv1】【チャージショットlv1】

【精神強化lv1】

SP(スキルポイント):0

STP(ステータスポイント):0

装備:武器【初心者のスナイパーライフル】頭【無し】体【布の服】腕【無し】脚【初心者のズボン】靴【初心者の靴】アクセサリー【無し】【無し】


 最初からこの三つのスキルとこの装備はあった。精神はどうやらMPに関わるとのことだ。ニャイアルはそれらを一瞬だけ確認した。


「全体的に黒っぽい?」


 ネコミミも尻尾も黒色だ。これはよく確認しなかったニャイアルの責任だ。そして一つ、気付いたことがある。


「……何すれば良いの?」


 チュートリアルを飛ばしたせいで何もわかっていない。とりあえず教会から出て歩きながら何かを考えることにした。


「んー……冒険者ギルド、とか? あ、アレ美味しそう」


 所持金は千Gしか無いのだが、それを確認しなかった彼女は焼き鳥の串刺しとイチゴだけでその半分を消費する。


「味も再現されてる……!」


 これにはニャイアルもテンションが上がった。食べ終わり、冒険者ギルドらしき場所へと辿り着いた。とは言ってもかなり迷子にはなったていたが。


「冒険者ギルドへようこそ! 会員登録をしますか?」


「お願い」


「かしこまりました、ではこちらをどうぞ、握ることでいつでも自身のランクなどを確認できます。ランクについてのご説明は」


「長そうだから良いよ」


「あっはい、現在のランクで一度に受けられる依頼の数は三つまでですのでご注意を」


 手渡されたのはビー玉程度の大きさの水晶だ。握ると確かにEランクと表示されていた。この水晶は何があっても無くならない大事なアイテム扱いとなると書かれている。


「依頼板はこっちかな?」


 冒険者ギルド内は何故か人は少ない。これは後で分かった事だが一部を除く建物以外は入った瞬間、何個かの同じ空間に振り分けられるらしい。


(採取は面倒だから討伐系にしよ、僕の武器の扱いも慣れておきたいし)


 スピアラビットと言う魔物を十体倒すと言う依頼を受け、大通りを抜け外へとニャイアルは出る。外はかなり広い空間だが周りを見渡せばちらほら狩りをしていたり何かを探しているようなプレイヤーが見つかる。


「さ、狩りに行かないと」


 早速前からツノが生えたウサギが突進してくる。これがスピアラビットだろう。付いているスコープを覗き、ど真ん中に来た時に引き金を引く。


「きゅいっ…」


「おー、頭は一発か。今度はもう少し遠くから狙いたいけど」


 MPを確認するとミリ単位で減っていた。一発撃つ毎に一、二ポイント消費されるのだろう。適当な草むらに移動し、スコープを覗いた。


(今度はスライムか……うん、いける)


 青色のスライムに狙いを定め、撃つ。しかし大きく吹き飛ばされるだけでまだ生きているようだ。


「スライムに急所って存在するの……? ま、何発か当てれば良っか」


 そのまま次のポイントへと移動しようとしたその時、視界に何か動くものを捉えたのだ。


「不味いっ?!」


 反応が間に合わずウサギの突進をモロに喰らってしまった。HPが二割程度減り、さらに運の悪い事にもう一匹追加でウサギが襲いかかる。


「きゅい!」


「きゅっ!」


「危なっ!」


 しかしニャイアルの高い敏捷性によってギリギリの所で追撃は躱す。スコープを覗いて悠長に構える暇は無い。咄嗟の判断で自身のエイムを信じて発射する。


「きゅあっ?!」


「ん、あと一匹!」


「きゅう!」


 その弾道はウサギの胴体を貫き、ポリゴンの欠片へと変化する。一対一になったらニャイアルが有利になる。素早くスコープで照準を合わしてその頭を撃ち抜いた。


「危ない危ない……やっぱ接近されないようにしないとなぁ」


 そんな事を嘆きながらレベルが上がったと言う通知とそろそろ夕食の時間なのを確認し、街へと戻る。今回こそ相手が弱くて助かったが近いうちに対策しなければならない。そう考えながらログアウトするのだった。

読んで頂きありがとうございます

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