表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
27/151

第三の街と再会

あの後は一旦休憩兼街の探索のために配信を切り、二人は街へと入る。街の景色は第二の街と変わらないが、生産職のための施設が多くなっていた。


「そーいや晴翔さんもこの街に来てるって言ってたよ」


「そうなのですか? なら会いに行きましょうか」


プレイヤーの出店地帯へとニャイアルたちは足を運ぶ。周りを見渡すと確かに晴翔と言う名前の少年アバターが見えた。変わらず客は来ていない。


「お、ボス討伐おつかれさん。もうちょいかかると思ったよ」


「二人だと大変でしたわ……」


「こうしてここに辿り着けてるのも晴翔さんのお陰だよ」


「それは嬉しいな、何か買ってくかい?」


「んー……今はないかな」


「私もそうですわね」


「はーい、第三の街の外って砂漠になってるから対策しなきゃなんないから気をつけて、せめて靴の防具だけでも良いのに買い替えた方が良いよ」


「砂漠……うん、分かった。ありがとね」


「情報感謝致しますわ」


二人はその場を後にして冒険者ギルドへと足を運んだ。依頼を見ると確かにデザートスコーピオンの討伐やサンドミニワームと言った砂漠に出てきそうな敵のものが中心に貼られている。


「まぁ外に出るのは装備整えてからで良いかな?」


「そうですわね、NPCの鍛冶屋もありましたし今まで手に入れた素材で何か作ってもらえないか尋ねましょうか」


「分かった」


サヤに連れられてやって来たのは如何にもと言う感じの鍛冶屋だった。鉄を叩く音がリズムよく聞こえて来る。そして奥からドワーフと言われる白い髭を生やした大柄な男がやってくる。


「お前さんたちは客かい?」


「えぇ、砂漠でも活動できるように靴の防具を二人分作ってもらいたいのですの」


「多少の鉱石はこっちで用意出来るが素材は持っているのか? お代もそれで決める」


「大量にあるけどこれで足りる?」


ニャイアルはビッグボアの素材などを渡す。NPCのドワーフはそれを見て満足したように頷いた。


「お代は三万でどうだ?」


「大丈夫ですわ」


「足りるね」


「なら問題ねぇ、少し待ってろ」


そう言ってドワーフのNPCは奥に消えて行く。そして小声でニャイアルはサヤにこう言った。


「本当にNPC? 本物の人間みたいだったけど」


「技術力の向上でNPC一人一人に高性能AIを持たせることに成功したと聞きましたわ、それでまるで人間のように考えたりすることが出来るようですの」


「へー……流石最新のゲーム……」


そんな会話をして待っていると、ドワーフのNPCが帰ってくる。その手には二人分の黒い革のブーツがあった。


ボアの靴

防御力:15

効果:職人の技により、砂漠や雪原の移動の際に行動が制限されることが無くなる。


防御力も効果も申し分ない。二人は代金を支払ってボアの靴を装備し鍛冶屋を出ていった。そしてそこからの行動は偶然にもニャイアルとサヤの考えが一致する。


「「買い食いに行くよ(行きますわ)!」」


二人は全力で走って屋台エリアへと向かった。そこで有り余るお金を使って、リアルで食べれない分沢山食べたのだった。

読んで頂きありがとうございます

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ