表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
122/151

キングスケルトン戦 その4

「……シルクロードさんに来るよ」


「分かりました」


「かなり助かりますわね」


まだ弱点は降りて来ない。攻撃方法もあれから変わっていないが、ニャイアルがボスからのサンダーアローのタイミングを知らせているため安定している。


そしてそれを繰り返していると、地面を這う魔法が消え、変わりにようやく弱点が降りて来たのだ。サヤも攻撃の準備に入る。


「次の攻撃はなんでしょうか……?」


「流石にHPもかなり削れているはずです」


「また杖と斧に戻られたら厄介だけど……」


それぞれ再びダメージが高いスキルを発動させつつ、次の行動を予想する。少しするとまた弱点は同じ様に戻り、ボスは再び杖を持ち始める。


「また?」


「いえ、どうやら違う様です」


その杖を上に掲げ……何もならなかった。スケルトンキングはそれを見ると怒ったように杖を投げ捨て、代わりに斧を持つ。


だがそれも持った瞬間に折れてしまったのだ。これでどちらも使い物にならなくなってしまった。ボスは残った柄の部分をニャイアルたちに投げ捨て、素手だけになる。


「危なっ?!」


「素手、ですか」


「ある意味厄介ですわね」


ニャイアルはバックステップで柄を避け、ボスを見上げる。骨の身体には所々ヒビが入り、目の炎は消えかけているが戦意は衰えていない。


そして拳を構え、襲いかかって来たのだ。杖や斧を持っていた時よりも身軽になっている分、スケルトンキングの動きは軽くなる。


「うっ……ちゃんと攻撃スピードも速くなってますねこれは」


「ワゥッ……」


前衛のウルルとシルクロードはヘイトを買っているため、素早くなった攻撃に苦しんでいた。ダメージはそこまでなものの、攻撃をしようとするとカウンターで拳が飛んで来るのだ。


回復を挟む隙が無いのも問題なのだ。シルクロードは回復薬を飲めばまだ済む。しかしウルルは自力で出来ないため一度ニャイアルかサヤの元に戻らないといけない。


そうするとキングスケルトンの攻撃がニャイアルたちにも飛んで来てしまうのだ。


「……ウルル、戻って来てください!」


「ガゥッ!」


だが前衛が一人減る方が問題なのでサヤは覚悟を決めて呼び戻す。勿論スケルトンキングもそれに着いて行った。


「障壁を使いますわ」


そう言うとサヤの身体に緑色のオーラが纏われる。そしてスケルトンキングの拳を防いだのだ。そうしている間にウルルの回復は終わり、復帰する。


「なら僕も……《煌撃》」


最後のMP回復薬を飲み終えたニャイアルは切り札を発動させる。溜め時間は必要だが、それくらいはシルクロードたちなら耐えてくれる。


光が先端に集まり光り輝いた瞬間、それを纏った一発の魔弾は狙い通りの場所へと当たる。そしてその光は弾け、ボスの全身を襲う。


「いつ見ても綺麗ですわね」


「おぉ……弱点も降りました」


「もうMP無いから後はお願い……」


「お任せください、《マジックチャージスラッシュ》」


シルクロードの一撃が入り、弱点部位は硝子が割れる様を立てながら無くなる。キングスケルトンの身体もポリゴンの欠片となり、消え去った。


「ふぅ……終わった」


「皆さんお疲れ様ですわ」


「皆様、ありがとうございます」


「ワゥッ!!!」


こうして誰も死なずスケルトンキングを倒し、配信を切った後に街に向かうのだった。

読んで頂きありがとうございます

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ