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各々の強さ

「ふぅ……ある程度進みましたわね」


「だね。結構広いしまだまだありそうだけど……」


「根気よく行きましょうか」


「ワゥッ……」


蛇や洞窟蜘蛛、時には蝙蝠の襲撃を潜り抜けながら休憩地点へとニャイアルたちは辿り着いていた。序盤から行ける所にしては道が複雑で探索も一苦労である。


だがシルクロードの立ち回りの上手さとニャイアルの精密な狙撃、サヤのデバフ等やウルルの援護によって回復薬の消耗は最低限で済んでいる。


視聴者の数は時間が経つにつれて少しづつ順調に増えて行っている。見せ場や取れ高も充分にあったため配信の方も問題はなかった。


そうして探索を再開して、またしばらく経った頃に大きい石の扉が見えた。そしてシルクロードが警戒しながら触れると鈍い音を響かせ、開いたのだ。


「あら……? 私が聞いていたのとは違いますわ」


「なら中ボス?」


「どちらにせよ倒さなければ先に進めません、行きましょうか」


奥に居るのは大きな斧を持ち、牛頭人身の俗に言う八メートル程のミノタウロスが立っていた。ニャイアルたちの姿は見えているが、即座に襲ってくる様子はない。


「グルルルル!」


「ニャイアルちゃん、MPは大丈夫でしょうか?」


「ぷはぁ……これでオッケー」


「では行きます!」


ニャイアルがMP回復薬を飲み切ると同時にシルクロードが先陣を切る。そうするとミノタウロスも雄叫びを上げながら襲いかかってきたのだ。


「《不動》」


「《泥沼の祈り》」


「《ボムショット》」


「ガゥッ!!!」


「ブモォオオオ!!」


先ず一撃目を受け止めるためにシルクロードがスキルを発動させる。その間にサヤは新しく手に入れた狭い範囲に成人男性の腰くらいの深さがある沼を生み出す魔法をボスの足元に狙った。


ウルルは背後に回り込みに行き、ニャイアルの爆発する魔弾はミノタウロス本体ではなく、斧へと着弾した。


「ブモォッ……?!」


「上手く行ったね」


「あの爆発がなければ正直危なかったので感謝します!」


爆発は斧が振り下ろされるスピードが減衰され、シルクロードによって弾かれる。そしてそれと同時にミノタウロスの巨大な脚が泥沼へと嵌る。


そのチャンスを逃さず彼女たちはダメージを与えていき、ミノタウロスのHPはかなり減ったのだ。


「中ボスは大丈夫そうですね」


「油断は禁物です」


「ん、石投げて来るよ」


ウルルは頭部にダメージを与えつつ、ヘイトがシルクロードたちへとあまり向かないようにしていたが遂に無視されてしまった。


ミノタウロスは近くにあった大きめの岩を砕き、投げつけてきた。


「女王蜂よりはマシ!」


「予め似た攻撃を受けておいて良かったですわね」


「ちゃんと見れば余裕ですね」


「ガゥッガォッ!」


それなりのスピードはあったが、女王蜂よりは分かりやすく問題なく避け切ることに成功した。ボスは焦ったのか再び斧を振り回して来るが既にHPは残り僅か。


「《チャージショット》」


「《エンチャントアクア》」


水属性の剣とフルチャージの魔弾で倒されていったのだった。

読んで頂きありがとうございます

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