⑥デグーを増やしてみたい方へ向けて 前編
大変申し訳ございません。
執筆途中で居眠りしてしまい、半分しか書けませんでした。
というわけで、半分だけ投稿させてください。
予定日(22日)も過ぎてしまいましたし、本当にすみません。
※今回の話は「デグーを飼って、是非増やしてみよう。簡単に増えるからみんなもやってみよう」という趣旨のものではありません。
さて、残すところあと二回となりました。
長かったような、短かったような。
そして今回は、これまでとは少し違うテイストで「デグーの出産」を経験談を交えてお話したいと思います。
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まずは愛読書「デグー完全飼育」から、繁殖に関する基本の情報を。
・オスメスの見分け方
オス……生殖器と肛門の距離がメスより離れている。
陰嚢・精巣があまり目立たない(外に出ていない)
メス……生殖器と肛門の距離があまり離れていない。
乳首は四対。
・性成熟(生殖可能な体になること)
オス……生後12週。
メス……生後7週。メスが繁殖可能なのは5~6歳まで。
・発情周期
平均21日で、発情自体は毎回1~3日程度。
実際はその1~3日の間で、数時間しか発情していないというデータも。
・妊娠
妊娠期間は平均90日程度。
齧歯類の中では長め(マウスなどは20日程度)
お腹が目立ってくるのは出産の2~3週間前くらい。
その頃になると乳首も目立つ。
・出産
子どもは一度に2~8匹くらい(平均6匹)。10匹を超える場合も。
生息地では主に晩秋だが、飼育下では年中可能。
野生下ではオスとメスで一緒に子育てする。
飼育下では、分娩後発情による連続での妊娠を避けた方がいい。
具体的には、出産直前にオスを一度離し、一週間後くらいに戻す。
ちなみに分娩後発情とは、出産と同時に発情して妊娠可能になること。
子どもを産んですぐの再妊娠は負担が大きいため、要注意。
ただし、オスと離されたメスが不安になって育児放棄することも。
その場合は人工保育など対処が必要となるが、非常に難しいためここでは割愛。
・生育
子どもは、生まれた時点で毛が生え、歯も生えている。
目も開いていて、数時間でヨチヨチと歩き始める。
平均体重14.6g
生後5日 走れるようになる。
生後7日 平均体重20g
体温調整ができるようになり、巣から頻繁に出るように。
生後14日 平均体重28g
砂浴びやジャンプなど、大人と同じ動きを始める。
柔らかい牧草の端切れなどを食べ始める子も。
生後21日 平均体重43g
生後28日 平均体重59g
(4週) 早い子は離乳し始める。
生後42日 平均体重80g
(6週) 離乳時期の目安。
生後49日
(7週) メスの性成熟時期。
この頃になると、親離れやオスメスを別に分ける必要が出て来る。
生後1年
体重が最大となり、コミュニケーションも上手に。
繁殖も充分可能になるため、飼育下で考えるならこの頃から。
生後2年
これは私個人の体感なのですが、この頃になるとすっかり物怖じしなくなり、落ち着き方が違ってきます。それまですぐに隠れていた臆病な子でも、慣れて寄って来るようになります。
さて、これを踏まえて私の体験談。
まず、注意してほしいのは、デグーはやはりネズミの仲間(齧歯類)だということ。鼠算式に……なんて言葉があるくらいなので、非常に増えやすいです。
デグーも普通のネズミの数倍の妊娠期間があるとはいえ、妊娠しやすいのは他のネズミたちと一緒。だからオスメスを一緒にしておくとどんどん増えます。
いつか、これを読んだ上で自分もデグーの繁殖に挑もうと思った方がいたとしたら、よ~~く考えてからにしてください。
生まれる子どもは10匹以上になることもあります。里親を探すことも含め、自分の手に負えるかをよ~~く考えてからにしてくださいね。本当に。
それでは、私の家のデグーの話。
まず、私のうちにはメスの初代デグーさんと二匹目のオスデグーさんがいました。二匹はそれぞれ別のケージで飼ってました。
このオス(仮に父デグーさんと呼ぶ)は店にいた頃から人に慣れず、店員さんの手を噛む問題児で店でも手を焼いていました。
ですが、問題児というのは人間の都合で、私は気にならない(というか長く誰にも買われずにいたので、その先でどうなるか予想がついていたから救出の意味合いが強かった)のでうちに連れて帰りました。当然懐きませんでしたが、観賞メインと思えば別に。
余談ですが、この父デグーさんはそれから一年ほどで私の手からオヤツを食べるまでに懐きます。私は結局今日まで一度も噛まれたことがなく、七歳の最長寿/最長老となってうちに馴染んでます。
話が逸れましたが、初代デグー(仮に母デグーさんと呼ぶ)は最初から慣れていて、すぐに手乗り頭乗りデグーになってくれます。
そして、部屋の中に放して遊ばせることもできました。この子は呼べばすぐ戻ってくるので、日課のように室内散歩をさせていました。
そんなある日、解放されて散歩中の母デグーが父デグーのケージに。
そして金網越しに父デグーとコミュニケーションを取ります。
記念すべき、初のデグー同士のコミュニケーションでした。
それからも、散歩の度にそんなことを繰り返し、段々と二匹のコミュニケーションも深まっていきます。
ある日、親密にしていたこの二匹を見た私は、試しにオスのケージのドアを開いて二匹を直接会わせてみることにしました。
直接会わせるのはこれまた初めてなので、緊張していたのを覚えています。
すると、なんということでしょう。
二人は、あっという間に互いを毛繕いし始め、嬉しそうに鳴き声をあげたではありませんか。
この父デグー、人に慣れないだけで他のデグーとは仲良くなれる子だったのです。
そして母デグーは人ともデグーとも仲良くなる最強の存在。そりゃ相性いいわ。
すっかり意気投合した二匹のデグーは、母デグーの散歩の度にデートを重ねるように。そしていつしかケージもすぐ隣に置くようになり、いつも仲良しな二匹の光景が当たり前に。
そのうち私の頭に「繁殖」というワードが浮かびます。
正直、もっとたくさんのデグーを飼いたいと思ってはいたので、繁殖にも結構前向きではありました。子どもたちが生まれたとしても、その子たちが老いて死ぬまで年齢的に私も生きてるし。
ケージは、最初は母デグー+子どものメス、父デグー+子どものオスと分ければ二つで済むという安易な考えではありましたが、予算もあったのでそれ以上に増える可能性も一応は考慮して。
そうなれば、あとは天からの授かりもの。
一緒のケージに入れたら100%妊娠するとは限らないので(生殖器に異常があれば、いくらネズミでも増えない)、とりあえずチャレンジしてみるしかないなと思い、意を決して二匹を同居させます。
そして……数ヶ月後。
母デグーのお腹は膨らまず、繁殖は失敗に終わります。
まあ、それなら仕方ないなと諦め、この話は終わりを迎えます。
――――なんて思っていたら、そこからさらに数か月後に異変が起きます。
妊娠期間は90日(約三か月)なので、そこでお腹が膨らまない時点で私は油断してしまっていました。ですが、私が思っていた時期ではない時期に交尾が行われたようで、実は母デグーは妊娠していたのです。
だというのに、私は身重の母デグーがよろめく姿を「病気だ」と勘違いします。
寿命は5~10年なのに、この子はたった3年弱であの世に旅立ってしまうのかと。
なので、なるべく保温して、なるべく栄養のあるものを……と、見当違いながら奇跡的に妊娠中に最適な対応を取ります(笑)
本当にこの時の私、グッジョブ。この対応が後に命運を分けます。
……それから数日後。
なんということでしょう。
フワフワの巣材で包まれた巣の中に、ちっちゃなちっちゃなミニデグーちゃんたちが溢れているではありませんか(笑)
この時の私は「狐につままれた」を素で体現します。
そしてその瞬間、母デグーの体調不良の原因を察します(笑)
病気じゃなくて妊娠かよ!
だからフラフラしておかしかったのか!
まあ、念のため出産向けのケージレイアウトのままだったので、全く想定していなかったわけではなかったのですが。
でも死にそうなくらいフラフラになるとは思っておらず、その様子から妊娠は連想できませんでした。恥ずかしながら。
ともかく、真っ白な綿の巣材の中で生まれたての赤ちゃんデグーたちがヨチヨチと歩きます。キュイーと鳴きます。
私の中の動物好きの血と父性が覚醒します。天使や……とその光景に釘付けになり、その日からすっかり魅入られてしまいます。
……この時、私はまだ知りませんでした。
ここから、自分の子ども(人間)でもないデグーベビーのために、まさか寝不足な日々を送ることになるなんて(笑)
――――後半へ続く
うっかり眠ってしまいました。
暑さ疲れというやつでしょうか、眠気に勝てなかった。
本当にすみません。
続きは明日(というか今日。7月23日の夜)、必ず投稿しますのでお待ちください。