①デグーってどんな生き物?
――――はいっ、というわけで。
ここからは、本気でデグー飼育のことを紹介させていただきます。
興味を持って本気で飼育に踏み切りたいという方は、このエッセイを読んだ後で専門書を購入orネットで検索した上で、デグー生活を開始してください。
私のオススメはネットより専門書です。
専門書をオススメするのは、電波状況や充電残量に左右されずいつでも手軽に読める(出先ならネットが便利ですが)のと、ネットと違って確実な情報が多いからですね。ここ数年の間に新しく出版されたものもあり、最近は何種類も見かけますから入手も比較的しやすいと思います。
ちなみにですが、2015年発行の誠文堂新光社さんの「デグー完全飼育」が、私の愛読・愛用しているデグー飼育の専門書です。
私のエッセイはあくまで一個人が発する情報ですので、正確な内容は心掛けますが、鵜呑みにし過ぎないようお願いしますね。
それでですが、今後投稿予定は、
①デグーってどんな生き物?
②どんな食生活?
③どんな環境で暮らす? ペットになるまでの歴史は?
④実際の飼育を、順を追って妄想してみる
⑤デグーのお金の話
⑥デグーを増やしてみたい方へ向けて
⑦あとがき
と、こんな感じで考えております。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
それでは、今回は早速……①「デグーってどんな生き物?」から。
まずは、デグーの特徴を紹介しますね。
和名:デグー
学名:Octodon degus
英名:Degu
分類:齧歯目テンジクネズミ(ヤマアラシ)亜目デグー科
体長:約12~20㎝程度
体重:170~300g(350gの個体もいる)
体温:38.0℃前後
寿命:およそ5~10年ほど。飼育下では10年以上生きた例もあるが、野生下では2年程度らしい(天敵が多いため)
……なーんて、前話で載せた基礎情報なんて見ても「20㎝300gってどのくらいか分かんねーよ!」と言われるでしょうから、今回はもっと具体的に。
皆さんがよく見かける小動物と言えば、ハムスターなんかがいますよね。
特に大きいのはゴールデンハムスター。キンクマなんかも人気ですね。
デグーは、あれよりも大きいです。
体感だと二回りは大きいかな。あと重さが段違い。
え? まだ想像が付かないって?
ならば、もっと身近なもので例えると、250mlのペットボトル飲料や300mlのキャップ式缶ジュースなんかが、ほぼ同じ大きさです。
それに長い尻尾が生えたのがデグーだと思ってください。
ハムスターだと尻尾はあまり目立ちません(チャイニーズハムスターという尻尾のある種類もいます)が、デグーはガッツリ尻尾があって、いかにもネズミって感じです。女性だと尻尾が生理的に無理という方も多いですよね。
小動物に詳しい方には、小さいチンチラと思っていただければ分かりやすいと思います。実際、作者の初期イメージもそうでしたから。
カラーバリエーションは、ノーマル(アグーチ)、ブルー、ブラック、サンド(イエロー)、シルバー、ホワイト、あとパイド(班)というのがあります。
そんなにあるの⁉と思った方、ちょっと待って。説明しますから。
日本の場合、主に見かけるのはノーマルとブルー、あとたまにサンドですね。
パイドというのは、色にかかわらず体の所々に色違いの班がある個体のことを、そう呼びます。牛さんの斑点模様みたいな。
だからノーマルパイドとかブルーパイドというように表現し、ただパイドとだけ言う場合はノーマルパイドを指す場合が多いです。
ノーマル(アグーチ)は少し濃いめの茶色っぽい色で、これがデグーの基本カラーで野生色です。個々や光の加減で、所々に黒や灰色の毛も見えます。
ちなみに、何故ノーマルカラーを別名アグーチカラーと呼ぶかというと、同じ齧歯類に「アグーチ」という名前の動物がいて、その体色とそっくりだからだそうですよ。ややこしや。
ブルーは、青みがかったグレーと表現されます。
残念ながら、快晴の空の青色とは全く違いますよ?(笑)
サンドは黄色とも言われますが、黄土色を薄くしたイメージかな。
明るめのサンドの子は、オレンジと表現する場合もあるようです。
シルバーはそのまんま銀色、ホワイトも白色です。日本では稀少。
ただ、「え? どこがホワイト?」ってくらいグレーな子も中には。
ブラックは日本にはほとんどいないという話で、真っ黒の子。
あるいはアグーチより濃い茶色でもブラックに分類される場合もあります。
上記以外にシャンパンカラーなどもあるようですが、私はまだ写真でも見たことがありません。基本のアグーチ、ブルー、サンド、シルバー、ホワイト、ブラック、それからパイド以外の名前で売っている場合、店側が見た目から勝手に名前を付けている場合もあるようですね。
シルバーやホワイトも色加減でどっちつかずの個体も多く、ハッキリ分かるのはアグーチ、ブルー、サンド、ブラックの四色くらいかもしれません。そこにパイドが入るとややこしいのなんの。
あと、残念なことにノーマル(アグーチ)以外は体が弱い場合があるそうです。
やはり人間の手で品種改良し、特殊な色を固定したツケですかね? そのツケは人間側が払えたら一番いいのですが。
ちなみにうちの子は全員アグーチです。
今気付きましたが、だからみんな丈夫なのかな?
さて、話変わって次は行動について。
元々の生息地が岩場や砂地だからか、普段の動きはネズミのチョコマカ・ササササッよりも、ウサギやカンガルーのピョコピョコの動きの方が近いですね。
ピョンピョン跳ねる動きではなく、前足を着いてから後ろ足をゆっくり運ぶピョコピョコ。伝われ~!(笑)
ただし驚かせると、ネズミ同様ササササッと超スピードで走ります。
それはもう、目にも止まらぬ速さで。
基本的には平地や段差を動き回りますが、ケージの天井に登れる程度には上方にも動けます。なので蓋無し水槽とかだと秒で脱走できますね。
ジャンプ力は、ウサギみたいにピョーンとは行きませんが、三角跳びやハムスターのような壁登りは得意なようです。
高所に足場を作ってやると、そこまで登ってそのまま寝たりもします。
あるいは飛び降りたりもします……が、怪我の原因にもなるので高所すぎる足場は避けた方がいいです。
あと、すごくよく鳴きます。
鳴くっていうか、歌います♪(笑)
なんと「アンデスの歌うネズミ」という異名まで持つらしいです。
流石に人間のように「ポッポッポー、ハトポッポー♪」とは歌いませんが。
うちでもよく「ジジジッ!」とか「キュルキュルキュル~♪」なんて声が聞こえてきますし、「ピューピィー♪」とか「クククッ、クークー♪」なんて本当に歌っているような声を出すこともあります。
そんな天使の歌を聞いた日には、仕事に行くのも忘れちゃいますよね?
だから遅刻したのは私のせいじゃない。可愛すぎるあいつらが悪いんや……。
ここで「その天使、是非うちにも!」とショップに走ろうとした貴方?
ちょっと待ってください、まだ注意点もありますから!
好きでもない音楽を延々聴かされるのって、かなり苦痛じゃありません?
所謂「音ハラ」ってやつ。ハラスメーーント。
デグーとて、いつも可愛い声を聞かせてくれるとは限りませんよ。
特にオスに多いのですが、突然「ジッ!」という威嚇のような声を何度も出し始め、それが延々数十分も続くことがザラにあります。酷い時は、一時間以上続いたこともありました。
傍を離れても、おやつをあげても、何しても止めません。
自室やアパートでの飼育の場合、それに慣れるまでは途轍もないストレスが予想されます。
私の経験上、その多くは繁殖期や生殖器トラブルがスイッチになっているように思えます。人間で言うと、チン〇ンを挟んじゃったのかな?(笑)
それはともかく、そういう面もあることをご了承の上で飼ってくださいね。犬猫ほどは騒がしくなりませんが、小さめのアパートなんかだと隣室にも聞こえて苦情が来ちゃうかも……?
ですが、それがOKなら音の問題はほぼクリアです。
ケージの中を駆け回って「ガシャン! ゴワン!」と音を立てることはありますが、うちはケージの下にホームセンターで売っている発泡スチロール板を敷いたところ、全く下に響きませんでしたから。対策次第で解決できるでしょう。
あとは……そうだなあ。
齧歯目の中でも特に知能が高いと言われているので、芸も覚えるそうですよ。
うちの場合、悪知恵を働かせて「アタイたちの前に来たってことは、おやつ置いていくのよね? こんな可愛いアタイたちをスルーしたりしないわよね? ピュイ♪」なんて魅了術ばかり覚えてますが(笑)
さて、まだまだ書きたいところですが、今回はこの辺で。
もし万が一、既に飼ってしまった方がいた場合はメッセージ機能で個人的に相談にものりますので、ご相談ください。本当に申し訳ありませんでした。
それではまた。
次話は7月11日の夜に投稿予定です。よろしくお願いします。