表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/33

現着する忍者

 某所、忍者たちが拠点としているアパートの一室。


「炎さん! 妖魔の映像が入りました!」

「こっちにも回して」


 了解です、と返事を聞いてからすぐに炎の持つタブレットに映像が出る。

 デルタライズ付近の監視カメラの映像で、バッタの妖魔の映像だった。大きさを見るにまだ出てきたばかりの状態。


「……でもすでに一人は犠牲が出てるみたいだね」

「え?」

「よく見なさいな。地面に少しだけど血痕が残ってる」


 炎の目には妖魔の足元にわずかばかり残っている血痕がしっかりと見えているのだが、部下の方はそうでもないようで首を傾げている。

 千代ならわかるのに、とため息を吐こうと思うが飲み込む。炎は若くして忍者頭に選ばれた才女である。

 そしてそんな彼女が少なからず認めていたのが千代であるのだが……


「別場所で巡回してる山下と山田もそのまま現場に向かわせて。小山はこのままここでバックアップ、僕は先に現場に行くから」

「わかりました」


 炎はすぐさま衣装を着替え、目にも留まらぬ速さで窓から町へと繰り出した。

 最速で最短距離を常人では目にも映らない速度で走り抜ける。

 彼女の足であれば十分も経たずに現地へつくことが可能だ。だがこれよりも速くつくために太ももからクナイを引き抜く。


「変転」


 クナイが細かく崩れていきそれが炎の身体に鎧となって装着されていく。

 彼女の鋼鉄兵器、蟒蛇うわばみ。軽装で動きやすさを重視している忍者用に開発された最新鋭の代物だ。

 これにより身体能力にさらなる力が加わり、正真正銘常人の粋を超える速さで音もなく現場へと駆けつけることができる。

 そして彼女が現場で見た光景は、鋼鉄兵器を纏った誰かが妖魔に蹴り飛ばされる瞬間だった。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ