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女神のうらばなしっ!

※今後の展望については活動報告の方に投稿しました。


制作秘話的なやつです。

興味ない方、むしろ裏側を見たくない方は飛ばしてください。

(純粋に作品だけを楽しみたい方への考慮で改行を多めにとっています)





























■はじめに

稚拙な本作ですが、これでも色々な試行錯誤があって連載に至り、連載中も読者の反応や趣味の高校野球観戦を通して展開を変えてきました。

という事で、本日は没になったストーリーや設定などを、ここで供養しようと思います。


■原案「元々は転生する話じゃなかった」

酷使で壊れた柏原竜也が死に戻りを起こし、女神を自称する瀬川恵の影響で都立校に進学する……。

それが本作の導入でしたが、実のところ原案の段階では全く違いました。


原案のタイトルは"都立の星"。

強豪私学に進学して戦力で殴るよりも、都立高校という逆境の中で最強を目指したい男の物語でした。

主人公も片思い中の冷静ツッコミ系ではなく、恋愛に無頓着な天然熱血系。また選手としても本格派のオーバースローと、柏原とは真逆の存在だったと思います。


なので片思いされている琴穂も、主人公を都立に導く恵も存在しませんでした。

この段階での同学年マネージャーは金野と夏美。金野の出番が割と多いのは、この原案の名残だったりします。


他にも、金城孝太枠の先輩外野手は俊足好打の1番タイプで、代わりに渡辺がパンチ力のある3番タイプでした。

また阿藤の姉という2つ上のマネージャーも居たのですが、これは後から加わる金城兄妹の影響で抹消されました。

あとは相沢が「ただの高校野球ファンのフリして各校の練習に潜入するスパイ野郎」だったり……。まぁ多少の違いはあれど、1章完結までの構想は今と似ている部分が多かったりもします。


2章以降の展開としては、やはり「都立高校」がメイン題材だったので、今よりも比野高校(日野高校)の出番が多い予定でした。

もう一つ、設定も現代だったので、世田谷区の国修館(国士舘)や駒川大高(駒大高)も多かったです。両校の主力選手は1年夏から登場する予定でした。



■構想1「都立への進学理由を片思いに変更」

有望な選手が「都立に行きたいから」という理由だけで都立を選ぶのは流石に雑過ぎるのでは……?

という事で、まずテコ入れしたのは都立高校への進学理由でした。

幸い、別で書こうと思っていた作品に「片思い中の野球部員(柏原竜也)」と「片思いされている小柄な少女(金城琴穂)」というのが居たので、そっくりそのままキャラクターを流用。

おまけで兄の金城孝太も”1つ上の都大三高の選手"として本作に流入し、それを元にあらすじを作成しました。

余談ですが、この時点では「家で柏原のマネをする琴穂を見た孝太が、柏原の新球種を察して攻略する」的な展開を考えてました。



■構想2「友人に指摘されて転生要素と瀬川恵を追加」

あらすじを作成し友人に見せたところ「悪くないけどインパクトに欠ける」と指摘を受けました。

やはり、なろうに投稿するなら転生や無双は不可欠。という事で、無い頭で考え抜いた結果、今の「酷使で壊れた高校生活をやり直す」というストーリーに辿り着きました。

もう一つ「事情を理解してくれる相棒も欲しい」と思い、主人公を都立へ導く少女……自称女神の瀬川恵が誕生。琴穂と恵のダブルヒロイン体制になった事で、タイトルも「勝利の女神さまっ!」に変更しました。


無双という部分に関しては、都立を常勝軍団にする訳にはいかなかったので、代わりに自分の欲望?を剥き出しにする事に。

一番好きな投法だったサイドスロー、そして一番好きな変化球だったスプリットを採用し、今の柏原竜也が誕生しました。


金城孝太については、琴穂や柏原の進学理由を補強したかったので、故障持ちの味方キャラに設定を変更。

それに伴い、渡辺がミートが上手い2番タイプとなった他、本来所属していた先輩外野手と、その恋人でもあった阿藤姉の存在が消されました。



■下書き「大不評だった恵の死因」

書き直したあらすじは好評を頂き、1年夏の東山大菅尾編まで(1章35話まで)を執筆しました。

その際、恵の死因が「大学の新歓コンパで急性アルコール中毒になった」だったのですが、見せた友人達からは不評の嵐。

「浅すぎる」「センス無い」と散々の言われようで、今の急性白血病に落ち着きました。

個人的には陽キャの恵らしい死因……と思ったのですが、今思えば浅過ぎたような気がしなくもないです。


その他の変更点としては、下位打線が覚えられないという指摘を受けて、同級生を中日ドラゴンズに纏わる苗字で統一するに至りました。(変えたのは京田(当時は嶋田)だけですが)

また菅尾戦は延長戦に突入する予定だったのですが、打順の調整が上手くいきそうになかったので、9回で終わらせるに至っています。



■連載中「実は行き当たりばったりだった1年秋以降」

友人からの指摘を再度反映し、本作の連載がスタートしましたが、連載中にも多くの変更を余儀なくされました。

細かい部分は上げるとキリがないので、大きな部分だけ抜粋して箇条書きにします。


・1章の都大三高戦は近藤が逆転サヨナラ打を放つ筈だった

構想の段階では、近藤を舐めきった吉田が鈴木を敬遠した結果、雨の影響でフォークを抜き損ねてしまい、近藤が落ちないフォークを捉えるという展開でした。

ただ、セオリーに反する逆転の走者を出す敬遠ネタは、負け試合が白紙だった1年秋に使った方が綺麗に収まりそうだったので、急遽雨天コールドに変更しています。

柏原が抜けフォークの軌道を考察したり、近藤が粘るシーンがあったのはその名残です。本当は伏線になる筈でした。


・読者の反応で変えた1年秋~2年春

連載時点の構想では、甲子園に出場するのは最後の夏だけだったのです……が、ポイントやブクマの推移を見た感じ、都大二高との負け試合が不評だったので、「このまま負けてばかりだと不味いのでは?」という不安が生まれました。

なろう小説の流行りを考えても構想の練り直しは必要不可欠。元々「都立の星」として想定していた頃は、2年春の選抜は21世紀枠で出場する予定だったので、原案に従い選抜に出場させるに至りました。

ただ、選抜編自体は楽しく書けたし、翌年の21世紀枠の可能性も潰せたし、恵の死因を解明させる話にも繋げられたので、今思えば良い変更だったと思っています。


・とことん割愛された春季都大会と関東大会

選抜出場の代償として削られたのが春季大会の話です。

本来の構想であれば、関東大会で初めて他県の名門を経験する展開だったのですが、既に選抜で経験してしまったので没にするに至りました。(対戦相手は横浜→浦和学院→健大高崎)

また、本作では接触のなかった佼呈学園(佼成学園)や早田実業(早稲田実業)との対決も、本来であれば春季大会で実現する予定でした。

今思えば、これは可能だったのでやっておけばよかったと思っています。


・ギリギリまで悩んだ2年夏

連載中に最も悩んだのは「2年夏に甲子園に行かせるか」という部分です。

三高の強さを際立たせるには2年夏は負けておいた方が無難。その一方で、2年秋の敗北は決まっていたので、物語への影響が少ない2年夏は勝たせてもよいのでは……という葛藤がありました。

取り敢えず、どっちに転んでもいいように記録員を島井にして執筆をスタート。(恵で優勝すると9章28話が成立しなくなる為)

三高戦の直前まで悩みましたが、全国のライバルキャラもある程度はお披露目したほうが良いと考え、再び甲子園を経験させるに至りました。

(ただ個人的には、やっぱ負けてもよかったかなと思ったり思わなかったり)


余談ですが、構想段階では攻守で木更津の術中にハマり0-5で敗戦。

そして2年秋は準決勝で関越一高に敗退し、土村が「お前らの為に大差勝利で神宮枠を取ってきてやるよォ!」と宣言するも、都大三高にフルボッコされて恵達が落胆する……という展開でした。


・2年秋以降はほぼ予定通り

2年夏の玉突きで多少の変更はありましたが、2年秋以降はほぼ予定通りだったと思います。

割愛されたのは2年時の合宿くらい。これは甲子園編の宿泊ホテルで本筋に絡む話を消化できたので、日常回の為だけにやる必要はないか……と切るに至りました。

尚、試合の展開に関しては旬な展開を取り入れたりなどもしましたが、対戦相手や登場キャラクター自体は全て予定通りに進めています。


・恵か琴穂か、それとも夏美か

最後に紹介するのはヒロイン問題。

これは構想でも琴穂と付き合う流れだったのですが、ストーリーが柏原と恵の物語だっただけに、変更しようか悩まされた要素でした。

また、友人からは「ヒロイン論争が起こるくらいがよい」とも言われたので、夏美や棚橋や伊織が参戦する流れも検討したり……。

幻の恵ルートは2パターンほど考えはしましたが、柏原は琴穂と付き合いたいだろうという部分で、最終的には構想通りに落ち着きました。



以上となります。

作品ではない投稿が続きましたが、次回は閑話を投稿予定です。

今暫くお待ち下さい。

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― 新着の感想 ―
[一言] あくまで一読者としてですが、相沢に負けて不評になったのはぽっと出の転生者にあまりにもあっさりと負けてしまったからだと思いますよ。 試合の内容的にはあっさりでもないとは思うのですが、あくまでも…
[良い点] 近藤が強豪校から打って勝つ展開はあるかもなぁと思ってました 京田よりは強豪から打てそうなので
[一言] いろんなif展開どれも面白そうで気になりました
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