中世ファンタジーに物申す。
むしゃくしゃして書きました。後悔はしています。はい。
でも、投稿してみようかと。
議論なら大歓迎ですが、酷評するだけならこれは消します。
よろしくお願いいたします。
ファンタジー物の作品で、中世ファンタジーを名乗っている作品が結構存在すると私は思う。
中世とは一体何なのか。私は疑問に思う。そもそも中世とは5世紀から15世紀と千年ほどの間のことだ。中世ファンタジーと一括りにするのは構わないと思うが、果たしてどうだろうか。
例をだそう。鍛冶師だ。鉄を作り、鋼を作る。そういう作業がまともに行われるようになったのはいつ頃だろうか。中世ではありえないと私は思う。中世よりは近世と言ったほうがいいだろう。とは言え、ファンタジーの世界だ。そこに文句を言うのはお門違いかも知れない。だが、私は思う。それでいいのかと。
本格的にフルプレートを着た騎士が出てくるのは16世紀からである。だが、それは質の良いちゃんと防御力を持っているという意味合いでだが。厳密には色々と違うようであるが。戦争に初めて使われたのは15世紀、中世のくくりではある。一概にフルプレートと言っても種類は多様化している。例としては、ゴシックプレート、イタリアンプレート等がある。そもそも、中世に出てくる甲冑は多分おもすぎて着こなす人が居たのだろうかと疑問には思う。だが、なぜか鍛冶の技術では下手をすると現代の鍛冶師並の力量を持っていたりする事が多々見受けられる。
ファンタジーの世界で、ファンタジーならではのキャラクターが存在する。代表例がドワーフと呼ばれる種族だ。本来はそのドワーフも妖精、小人の一種であるのに、あたかも人種と同じ扱いを受けている。とは言え、実際にはドワーフと呼べる存在があったと思われる。現に小人症の人をドワーフと言われていた可能性もあるだろう。もちろん作品にもよると思うが。ドワーフが鍛冶師であるという作品が多い。もちろんドワーフというものは鍛冶や工芸品の作成に特化しているという記述も存在する。北欧神話やゲルマン神話などによれば。ではあるが。
これだけ聞けば「ファンタジーなんだからいいじゃないか」と思うかもしれない。が、待ってほしい。ファンタジーの文字の前に中世という言葉が入る。ファンタジーと中世ファンタジーは同義であるか。私は否だと思う。
今、一例として鍛冶を上げたが、他にも中世という言葉にそぐわない場面が多々見受けられるように私は感じる。次の例としては金銭だ。
お金と一言に言っても、本来色々な国が発行した金貨や銀貨を使う。ただ少し待ってほしい。いくらファンタジーの世界とは言え、価値が暴落しすぎているのではないだろうか。
現代日本の価値観に合わせ、金貨や銀貨を日本円に直すとこのくらい、だからこうだ。という、例があまりにも多い。が、実際中世ではそれほどお金が流通していない。そもそも、現代日本の価値観に合わせてしまったら中世というのは一体何なのかという話になってしまう。
その他にもお金関係で言えば、生活費。三分の一が食費となり、家賃など一割にも満たない。というのにバカ高く宿屋の金額を設定したりしている。これは一体どうなのだろうか。
そもそも、家賃が安いのは当たり前だ。そうでなければ人々は住む場所がなく、食べることもかなわない。それが中世である。この生活に対し、中世ファンタジーはどうだろうか。皆が皆商人というわけではない。日毎の糧を得るために仕事をする。それがどんな仕事家は人それぞれだろう。だが、一つ言わせてもらいたい。そのあたりの構想が甘い作品が昨今は多すぎる。
ただし、あくまでもファンタジーだ。だから別にそこまで細かくなくてもいいじゃないか。そう思われるだろう。であれば、中世をつける意味が何処にあるのかを教えてほしい。
仮にも中世ファンタジーを名乗るからには、中世の要素も取り入れたファンタジーであると、私は期待する。だが、現実は中世のかけらも存在しないファンタジー小説が横行している。私は別にそれが悪いと言っているわけではない。ただ単に、それならば中世をつける必要があるのだろうかと問いかけたい。
他にも、気になる点はまだある。中世、これはヨーロッパに限ることではあるが、カトリックと生活は密接で会ったということだろう。もちろん中世ファンタジーというものに、日本やアジア、その他の国を舞台にしている物があるのなら話は別になるだろうが。
中世ファンタジーを名乗っているのに、中世ヨーロッパ以外のイメージが全くありません。どなたか中世ファンタジーで日本やアジア、その他の国々をテーマに書いている方がいらっしゃったらご一報ください。読んでみたいです。
閑話休題。
中世ファンタジーを、中世ヨーロッパを舞台と仮定して話を続けます。中世初期の頃はカトリック教会が無償で宿を提供していた為、雨露を凌ぐことは可能だった。聖書にも「貧しい聖徒を助け、努めて旅人をもてなしなさい」(ローマ人への手紙 Ⅱ 第12章 13節)とある。
ということは、中世初期には宿屋というものは存在意義がほとんどなかったということだ。これは初期に限ったことだが、中世というくくりに入れている以上、これもそうだと私は思う。
その他にも気になる点がある。それは王権だ。これも調べてみると興味深いが、そもそも現在のような国のようなものではないと言わせていただきたい。どのようなものかと言うと、権力が弱く、自分の領地のみでしか力が及ばなかったと言われている。これは中世初期の時代の話であるが。当時の移動手段が乏しく、情報伝達の為の手段がなかった。故に、王国の権力が低かったのではないかと愚考する。これはあくまで私の推論ではありますが。
と、王権について語りましたが、それはあくまで初期の話だ。中後期は確かに王権が強かったと思われる。理由としては、宗教だ。カトリック教会はその歴史の中で、様々な国に様々な影響をおよぼしてきた。ですが、これは史実の話であり、大抵のファンタジー物にカトリックが出てくることは無いと思われる。そうなると、中世ファンタジーの中世の部分にカトリックが介入することは無いのかなと思うが(自分で提議し結論で破壊するのは如何なものかと思うが)。
中世ファンタジーといえば王国。そのようなイメージを持つ私だが、その王国は一体どのように支えられていたのか。また、国としてちゃんと機能していたのか。
その他にも中世でおかしな話といえば、ファッションについてもそうだと言えるだろう。それも女性のファッションだ。中世の初期、中期、後期、どの時代を見ても派手なドレスのようなものは存在していない。
王侯貴族が身にまとうドレス。というイメージはおそらく大半が17世紀中盤以降のイメージになるかと思われる。ここまで過敏になる必要はないかもしれないが。
中世ファンタジー。これについて色々思うところはあるが、そもそも中世の要素の無いファンタジーはもはやファンタジーでいいではないか。仮にどうしてもつけたいというのなら、中世後期ファンタジーとしてほしい。中世というのは先程も述べたが、約千年間という膨大な長さである。中世ファンタジーと一括りにするにはあまりにも中世というのは長すぎる。
中世初期のファンタジーとなったら、一体どういう生活になるだろうか。文字や金銭は、鍛冶などどうなっているのだろうか。それらもファンタジーだからと言って十把一絡げにするのはよろしくないと私は思う。もちろん、ファンタジーに欠かせない、魔物や魔法、異種族。そういったものが発展したために、中世とは異なる政治形態や思想、流通などがあるだろう。ただし、それならば言わせてほしい。それは中世ファンタジーなのかと。
では、どうすればいいか。私は中世ファンタジーと言うジャンルそのものに間違いがあると思う。であれば、近世ファンタジー、あるいは現代ファンタジーと名称すればいいと思う。もしくは純粋なファンタジーやファンタジーのみでもかまわないだろう。それ以前に、中世、近世、現代と私はこだわっているのは、別に中世の要素が無いのに中世を入れているという現状に憤りを感じるからだ。
もうここまでくれば中世も近世も現代もいらない。ただのファンタジーでいいじゃないか。私はそう思う次第であります。
さて、中世ファンタジーというジャンルについて、思うことを語ってみたが、皆さんはどのように思われるのでしょうか。
余談ではありますが、最後に一つ。ただ単に中世というイメージが剣や槍がぶつかり合い、遠距離攻撃は弓矢。そういう世界観のイメージが中世なのではないだろうかと愚考する。もしそうなのであれば間違いであると言わざるを得ないだろう。厳密には間違いではないのだが、あまりにも杜撰すぎる。確かに剣や槍、弓矢でもって戦争をしていた。が、その素材は何であろうか。ちゃんと製鉄された武具なわけはない。そのあたりを考えて中世と言う言葉を使ってほしいと切に願う。
私の勝手な見解ではありますが、皆さんの言う中世というのはイメージ的なのだと考えております。ですが、それは間違いであると愚考します。もしイメージをするならば近世の方が正しいですよ。と私は言いたかったのだ。
ご高覧ありがとうございます。衝動的に無性に書きたくなり書いたものです。稚拙な文章で、日本語や知識を誤っている部分もあるかもしれません。その場合は指摘してくださると助かります。
追記2019.1.8
感想をいただき、一部加筆修正させていただきました。これからもなにかあればよろしくお願いいたします。
追記2 2019.1.11
感想をいただき、一部加筆修正させていただきました。これからも何かあればよろしくお願いいたします。
追記3 2019.1.13
感想をいただき、一部加筆修正させていただきました。これからも何かあればよろしくお願いいたします。
追記4 2019.1.16
感想をいただき、一部加筆修正させていただきました。これからも何かあればよろしくお願いいたします。
間違いなどありましたら、報告お願いします。
日本語として間違っている部分や、知識として間違っている部分あるかと思います。
何卒よろしくお願いいたします。




