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千年の恋物語
緩やかに陽が暮れて
今日も一日が終わっていく
夜の帳が降りて
あなたの表情を隠した
穏やかな春の夜の桜の下で
誰よりも無垢な花に抱かれ一人
そこにいるあなたを見ていた
想いが風に消えて届かなくても
何度もこの手を伸ばすと決めたから
凍えてく冬吹雪の中で
霞んだ面影を心に留めた
細やかな願いにさえ
気づかずただ日々を過ごした
描いた日常から
何処かに迷い込んでいた
鮮やかな緋色纏い口ずさむ唄
凍りついた夜明け華びら舞う一人
そこにいたあなたを探した
心が風に溶けて戻れなくても
幾度もあの手を伸ばすと決めたから
凍えてく冬吹雪の中で
霞んだ面影を心に留めた
はらり舞い散る花に
別れを告げた
何もないこの世界に
静寂が訪れた それでも
想いが風に消えて届かなくても
何度もこの手を伸ばすと決めたから
凍えてく冬吹雪の中で
霞んだ面影を心に留める
千年の恋をいつか失くしたとしても
幾度もあの手を掴むと決めたから
凍えてく冬吹雪の中で
ぼくらの物語を心に留めた