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恋愛学習(宿題あり)  作者: Tui
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買い物

ホテルのチェックインまで少し時間があったが自宅まで帰って荷造りをするかどうするかで迷っていた。


まず、家に帰ると時間がかかる。一応化粧品などの細かいものは持っている。でも、夜のディナーで着る服がない。今日の装いはカジュアルな綺麗めワンピースとベージュのジャケット足元はサンダル。将太はジーンズにシャツにビーチサンダル・・・・。ホテルのディナーには到底無理な格好だ。


「どうします?一旦帰って集合しますか?」


服装はどうにかしなければいけないと思ったので隣の将太に向かって聞くとうーんとうなった後。


「正直めんどくさいな。その辺で適当に買うってのもありじゃない?実は新しいシャツが必要なんだけど面倒で買い物してなかったんだよね・・・。ついでに買っちゃおうかな・・・。」



「なんか、ものすごい適当ですね・・・。」



「そう?買い物って面倒だろ。それに試着とかできればしたくないんだけどスーツ系はしないといけないじゃん、だから買い物相手がいると助かるんだけど野郎と二人で「どう?」とかきもいだろ・・・。」



将太が友達に試着姿を見てもらっている姿を想像して笑ってしまった。


「確かに、将太さんが買い物楽しんでたら逆に笑っちゃうかも。じゃあ、私も何か見てみます。」



「そうする?」


「はい!」


買い物に行く事に決まったので大型デパートに向かった。レディースもメンズもひとつの建物ですむので買い物が苦手そうな将太に向いていると茜が選んだのだった。



「まずは将太さんの選びましょうよ。」


「そう?じゃあ、この店でいいや。」


そばにあったメンズファッションの店に入っていく綺麗なライム色のシャツを見て


「これ。」


そのまま決めたようだ。


「え、将太さん、もうこれでいいの?サイズとかは?」


「ん?そんなの感で・・・。」


「いや、ちゃんと見ましょう。ライム色が好きなんですか?」


しぶしぶといった感じでうなずく将太がほほえましかったがここは真剣に彼女としての役割を果たすことにした。


「ここにサンプルがあります。肩の後ろをあわせるのではい、回れ右。」


おとなしく人形になる将太は面白かった。


結局はライム系の良く見ると格子柄が入っているシャツと綺麗な紺色の少し細身のズボンを買った。

カジュアルスーツとしても着れる感じだが着崩すこともできる優れものだと思う。

今夜用に細身の紺のネクタイも買った。


足元はキャメルの革靴。


茜の好みだが将太にも似合っていた。


「なんかおしゃれしてますって感じでなんかゲイっぽい。」


とすぐ不満を言うので


「そんなことありません。これはグリーンです。ピンクじゃありません。」


と何度も説得する羽目になった。


値段としてはちょっと高かったが切実に買い物をしていない将太はこれくらいなら大丈夫だと支払っていた。


どんだけ買い物嫌いなんだとびっくりした茜だったが彼氏に服を選ぶなんて楽しい経験だった。



「じゃあ、茜ちゃんはどうするの?」


一段落してほっとした感のある将太に聞かれて始めて自分の格好を見て


「このジャケットはいけると思うんですけど、ワンピースと靴が必要かも。」


いつものお気に入りの線が綺麗なお店で将太の服装に合う紺の綺麗なワンピースを買った。


靴はベージュのヒールサンダル。ペディキュアをきちんとしておいて良かった。


新しい服を買うのはとても楽しい。


将太は後ろで何を見せても「良いんじゃない。」しか言えなかった。


それでも買い物は楽しかった。


後は、実は下着が欲しかったがどうも恥ずかしかった。



「あ!!!」


将太が突然に声を出したので振り向くと雑貨、家具から洋服までそろえたシンプルが売りの店の前で止まった。


びっくりして声が出ない茜を見て苦笑いをして


「パンツと靴下。」


といって中に入っていった。


あわてて追いかけると将太がパンツと靴下をもって笑っていた。


「忘れるところだったよ。」


「わ、私も・・・。」


白のシンプルな下着とストッキングを買いほっとした。


思ったより大荷物になってしまったが買い物は楽しかった。


ホテルまで電車ですぐ着いた。


さすがに夜景を売りにしているので回りの建物もすべて高い本当の都会だ。


ホテルまでは舗装されてはいるかどこか無機質な都会の道を歩いてすぐだった。


チェックインなどは将太が慣れているようなのであっという間にやってくれた。


部屋はスウィートとまでは行かないがセミスイートのようで茜の知っているホテルよりは断然に豪華だった。


「ちょっと・・・豪華過ぎない・・・?」


将太も少々ビビッていた。


「はい、ひ、広いね・・・。」


「神崎さん恐るべし・・・。」


「はい・・・・。」


荷物を置いてくつろぐことにしたがフカフカのソファーなどすべてが高そうなので小心者の茜は染みを作ったら困るかもとコーヒーすら飲めなかったのだった・



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