表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
恋愛学習(宿題あり)  作者: Tui
2/36

師匠ができました

「っ・・・。」

何もいえない私に理沙先輩は最終宣告をした。


「このままだとあんた開花する前に腐るよ。」


漫画だったらドキューンと飛ばされ涙の洪水でタラリラ~ってなっていたと思う。

そうならなかっただけ自分偉いぞ!!!


「そうですよね・・・・。いや、恋愛したこと無いわけでもなんですけど、最近私生活枯れているんです。それにもう3,4年かな、恋愛していなくてもう何から始めたらいいか思い出せなくて・・・。出会いとか欲しいとかあんまり思わなくなっちゃって、でも、このまま一人でいるのも寂しいな~って思いながらも安めな分譲マンション見ちゃったりして、コレなら一人でも買えるかも~とか、本当にこのままじゃ一人街道まっしぐらなんです・・・・。」


今までの自分の中の不安がポロリポロリと出始めた。


「それに、最近太ってきたし、なんか流行の服もうまく着こなせないし、昔はもう少し可愛げがあった気がするんですけど、今は男の人と話していても素直になれないし。ああ、可愛くないなーって思っちゃうんです。」


どんどん暗くなってきた・・・・。なんか、自分でも嫌だ、もっと仕事だけじゃなく自分自身にも自信を持ってる先輩の様になりたい・・・。じんわり出てきた涙をこらえて俯いていると。


「Fake it till you make it」

先輩が突然綺麗な発音で英語を話した。普段英語なんか聞きなれていない私には何を言われたのかわからなかった。


「コレはね、達成するまでなりきれって感じかなの言葉なんだ。私が高校時代に留学してたの言ったけ?その時にね、言われた言葉なの。」


懐かしそうに話す理沙先輩がますますかっこよく思えて、私は「留学なんてかっこいいですね~。」なんて答えたら、先輩はいささか不機嫌になった。


「よし、決めた。強制的にあんたを私の弟子にします。私の師匠はオーストラリアのホームステイの娘さんよ。茜、このままじゃ、もったいないよ。どうする?スパルタの自己啓発恋愛講座受けてたちますか?」


先輩の目があまりに真剣で、心のどこかでこのままじゃ嫌だなって思っていた私は誘われるようにぼんやりとでもしっかりとした声で


「はい。」


と答えた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ