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9/19

prima prima:09 汐里

--------------------


今日は長い一日だったなぁ

でも──これでなんとか、居候という形ではあるけれども──住む場所ができたよ…


良かった──この家の人も優しそうだし…


どうなるかと思ったもん…バイトしてた居酒屋も急に潰れたし──来月(今週末)あと2日からは家賃があがるだなんて…仕送りもらっても結構きついのに…!!



たあっ、ハンバーグ!!焦げる…!!


────────────────────────────────────────

「ふぅ…せーふ───!!

ソースかければ大じょ…う…ぶ……」


「何がせーふかしら?」


ぐ…!この声は…!!


「あら、焦げてるわよね」

にっこり笑ってるけど…怖いですよ!!久木さん!!


前言撤回!!優しそうじゃない!!


「いえ…気のせいで…はぐ!!」

久木さんに脳天チョップをくらった…!!



「このフライパン、焦げるととれにくいから──気をつけてね?」


また、さっきの優しい顔だ。にしても綺麗な顔…みとれそう…


久木さんはとても背が高くて…スレンダーで、羨ましい。顔もとても整っていて…飾らない感じがどこか中性的な印象を受ける──


当の本人は、あたしに変わってハンバーグのソース作り…

あたし…出番ないじゃん…


────────────────────────────────────────────────────────────

久木さんがきたら、ことがすいすい運ばれてった。──結局あたしは座っておとなしくしていた…うぅ、惨め…


しばらく久木さんの優雅な動きにみとれていて、料理が揃ったことに気づいていなかったらしく──


「食べましょ──」


と言われて、つい舌をかんでしまった。

「あっ、は、…はい」


…あぁ─恥ずかしい…

赤面してうつむいていたら美味しいよこれ、と言われて、また赤面してしまった。


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