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18/19

prima prima:18 彩香

--------------------


あたしの目の前には今─────…

「彩香──さ──ん♪」





今────…




「ねぇ──手ぇ繋ごおよ──♪」






今──…





──────ふぎゅ──…


「ち、ちょっと!!

だきつかない!!!!」


「彩香さんが照れてるぅ──♪」


酔ってご機嫌な

汐里ちゃんが…いる……………


─もう…仕方ないなぁ──

「ちょっとよ─…?」


手を繋いであげたら

静かになった

───ぎゅぅ────…


「彩香さあん…」

「ど─したの??」


「わぁあ──────ん!!」


「ちょ、ちょっと!?」


急に大人しくなったかと思えば

びっくりだ──

急に泣き出してしまった。


────────────────────────────────────────

あたしは泣き出した汐里ちゃんを胸に抱きよせて、まぶたにキスをおとした────…


彼女が落ち着くように…彼女がもう泣かないように…そう願って──


そのうち、汐里ちゃんは泣き止んだ

「落ち着いたかしら…?」


「うん…落ち着いた…」

「どうしたの…?何か嫌なことでもあったのかしら…?」


グスン──…グスン─グスン─…

やばい、また泣き出しそうな雰囲気…

「う…あ、あたし…ね…

えぐ…あたし…不安だったの…


アパート追い出されて、

帰れる場所がなくなったら

どうしようかって…」


──うん


時折頷きながら抱きしめる……

「それで─…それで

彩香さんと会って…

凄く安心しちゃって…

それで…お酒飲んだら…

全部溢れて来ちゃって…」


──うん


「で…泣いちゃっ…て

あたし…あたし…

泣いてたら嫌われちゃうって…

彩香さんに嫌われたくないって…

それで…それで───」


─────ギュ────


大丈夫よ───


───嫌いになんか…なるもんか


そう言って汐里ちゃんを

抱きしめてあげた───


────────────────────────────────────────

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