prima prima:17 彩香
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ふぅ───────終わった…
「お疲れさま!!」
「えぇ…ありがとうございました…」
汐里ちゃん──
だいぶ顔も疲れてるみたい
結局、家具はシックなデザインにまとまった──彼女も気に入ってくれたみたいだ。
「たぶん、明後日までに
運んでくるからね」
「あ、はい!!
今日は楽しかったです!!」
良かった──嬉しい…
「そう──良かったわ
疲れたでしょ──?」
「はい…ちょっとだけ…」
「じゃぁ車に戻ろっか♪」
結局二人とも手は車まで離さなかった──
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「汐里ちゃん…?」
ス───…、ス───…
疲れたのね…
「おかげで、
あたしも楽しかったよ…」
あたしはそう呟いて
静かに車を出した───
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家に到着──もう6時半だ…
あたしの肩で眠る汐里ちゃんを
なんとか優しく起こして、
二人で家に入っていった──
「お腹は空いたかしら?」
今日は歩きまくったから、
小柄な汐里ちゃんは疲れただろう。
「…あ、少し…」
目を擦りながら答えてくる
「そうね…今から晩ご飯
作る元気はないわよね……
今日はじゃあ外食しましょ♪」
「え…でも──」
「いいの、いいの──」
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そして今──家から一番近い、ファミレスに二人で入っている。