prima prima:12 彩香
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汐里ちゃんってば、まだ唸ってる(笑
「これなんてどう──?」
「ん─…高いですょ…」
なかなか頑固ね───
「大丈夫だってばぁ──あたし、お金持ちなのよ??」
「でも──私なんかに…お金使ってたらもったいないですよ…」
「私なんか──って言っちゃだめよ?そうだ!!明日はあいてるかしら…?」
「一応、午前で学校は終わりです」
「そっか──じゃあ明日買いに行こうね?」
「で…でも…」
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汐里ちゃん、あれから一応約束は受けてくれたけど──まだ渋ってるわ
「さぁ、寝ましょか?」
「はっ、はい…」
「あの…いつもこんなツインのベッドに一人で?」
──…ん…鋭い質問…
「えぇ…だって広いじゃない!!」
だめね…汐里ちゃんも気づいてるわ…
「…あとは───」
─────どさっ───
──どさっ──────
「こうやって汐里ちゃんを押し倒したりできるからよ──♪」
「きゃぁ───!!」
ベッドのスプリングの反動で汐里ちゃんが上から押さえこむ体勢になる──…
「ち…ちょっと…久木さん!!」
可愛い…
「汐里ちゃんの…」
「…?」
「えっち─♪」
たぶん、めがとん級の雷が落ちたと思う──「ひっ…ひさ…久木さんが倒したんでしょうが────────────!!!!!!!!!!!」
ふふ──からかい甲斐があるじゃない(笑
汐里ちゃんは暴れたが、あたしも汐里ちゃんを抱きしめて離してあげなかったから、諦めてすやすやと寝こけてしまった──