prima prima:01 汐里
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※百合小説です──
嫌いな方はお避けください
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頭がくらくらする…慣れない酒を飲みすぎたせいかな──
三木 汐里は夜道を一人歩いていた。彼女の通っている大学では、年に一度冬木祭というものを催している。
ここ、冬木町になぞらえて行われた、所謂大学の創設記念祭のようなものだ。
今日はその祭の打ち上げがあったのだ。汐里自身乗り気ではなかったが、同じサークルのメンツがたたないということで参加を余儀なくされた。
普段はお酒は飲まないのだが、隣に座った嫌にハイテンションな男の先輩にすすめられ、結局は味もわからぬままにたくさん飲まされてしまった。
ふぅ───酔ってほてった顔に夜風が当たって気持ちいい。
─────ガサ──
気のせいだろうか…今後ろから変な音が…。急に怖くなって少し早歩きにした。
──コツ─コツ──
また聞こえた、それも今度ははっきり─足音が。一気に酔いがさめて背筋からぞくぞくして走り出した。
──コツコツコツコツ
怖い…怖い、怖い!!!!!!
走っても、走ってもまだ聞こえてくる。怖くて涙が出てきた。
ガバッ────
急に草影に引き込まれた。