美少女姉妹
「改めて自己紹介するわね。レイシア・ライハートよ」
「わ、私はライラ・ライハートです...」
レイシアがギルドで出会ったというか誘われた子だな。
整った顔に赤いロングで、自信満々といった表情で、腰に手を当てて平らな胸を張っているので、多分勝気な子なんだろう。偏見かな?でも美少女なので『何こいつ?ウザ』とはならない。お得だよな美少女って。
ライラって子はレイシアと全く同じ顔をしている。つまりこの子も美少女というやつだ。でも違いがとてもわかりやすい。まず髪の毛の色が違う。レイシアは赤色だったのに対してこの子は薄い緑色だ。それになかなか僕と目を合わせようとしてくれない。きっと人見知りでシャイなだけだろう。オドオドとしていて守りたくなるような子だな。
「タツキだ。ちなみについ最近登録したばかりの新人なのでいろいろ教えてくれると嬉しいです先輩」
「よ、よろしく、お願いします」
「任せて!この辺の地形ならほとんど覚えているわ!」
それは頼もしいな。
『私でも可能ですよ。感知系のスキルと連動し、さらに鑑定系のスキルとも連動させることで対象の物体を発見できます』
そうなの?じゃあサポートよろしくね。
『お任せを』
やけに嬉しそうな声で頼もしい答えを返してくれるメティス。ちょっと張り合おうとしてるどころが可愛いな。
『ま、マスター。やめてください。恥ずかしいです...』
おっとぉ?これは心の声がれてたのかな?うん、気をつけよう。メティスに『セクハラです。キモい』とか言われたら多分しばらく立ち直れなさそうだし。
「じゃあそこまで遠くないし馬車はいらないわね。歩いていきましょ」
「わかった」
というわけで昨日通った門へとやってきた。
「お、昨日のミスリル坊主じゃないか」
まるで頭がミスリルの坊主頭みたいな風に思われる。
「ミスリル坊主ってなんですか....。ていうかバレたらまずいって言ってませんでしたっけ?」
「なーに、ミスリル坊主じゃわからんだろう。それにギルドの試験に合格したんだろ?それなら多少は大丈夫さ」
「僕が合格したってこと知ってるんですか?」
「少し小耳に挟んでな。なんでもギルド内の冒険者に喧嘩売ってボコボコにしたそうじゃないか」
「あ、あはは」
「それより依頼だろ?頑張ってこいよ」
「えと、ありがとうございます」
いい人だったのかな?なかなかつかみどころのない人だったけど。
というか僕のことはどんな風に伝わっているのかすごく気になるなぁ。なんとなく嫌な予感がする。
「ほら、お前の仲間が待ってるぞ。それとも彼女か?」
「違いますよ。じゃ、行ってきます」
「おう、気をつけろよ」