異世界転移
イエエエエエエエエェェェェェイィ!
ひゃっほおおおおおおおおおおおおおおぉぉ!
ぬおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉおぉぉぉぉぉぉぉぉぉおぉぉぉぉお!
いや、まて、落ち着くんだ僕。落ち着け。いや、やっぱりもう一回。
いやっっったあああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!
、、、、、、、、そんな目で見ないで欲しい。別に頭がおかしくなったわけでもないし、ヤバイくすりをきめているわけでもない。まぁ、わけを話せば僕の気持ちもわかってくれるはず。 多分。
ほわん ほわん ほわわわぁぁん(←回想)
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僕の名前は、大河。睦敏大河。中学2年生です。サッカー部所属、特技はものの作り、好きな物は、ゲーム、小説、アニメなどの娯楽の至って普通の中学生です。、、、、、自分で「俺は普通の中学生だ」ってなんかあれだよね、本当はヤバイんだぜ?ってアピールしているみたいで、、、まぁやってみたけど、、、
置いといて。
さっきも言った通り2年生である。病にかかりやすいお年頃だ。今日も重いバックを背負い、登校していた。
「あ〜 学校めんどくせ〜」
と、僕が一人つぶやいていると、
「あ〜 確かに。学校なんか爆発すればいいのに、、、」
「うおっ タカ おはよう。えっ いつまに?」
藤本 たかのり。あだ名が「タカ」で、僕の友達の一人である。特長は、やはり頭だろう。そう、坊主だ。ただ、野球部員というわけではなく、お家が少々特殊なだけだ。お坊さんだ。もう一度言う、お坊さんだ。そいつが「爆発すればいいのに、、」だってさ。ダメだろ。いいのかそんなんで。
「おはよう。たった今だよ。、、、ねぇ、急がなくていいの?僕が出てきたの55分だったよ」
「えっ マジ?ヤバイじゃん。走らないと」
「うん。走ろ」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「「ゼェ ゼェ ゼェ」」
時計を見ると8時5分。ぎ、ギリギリまにあったーー!
「んじゃ」
「おう」
といいながら自分の席に座っていく。
「おはよう」
「ん? あぁ おはよう」
と幼馴染の愛香が話しかけてくる。愛香とは、それなりに顔のいい美少女であり、幼稚園からの友達だ。
「まったく。いつもギリギリじゃない。もっと早く来れないの?」
「ふ。あいにく僕には毎朝やるべき事があってね。」
「どーせまたゲームでもしてるんでしょ?」
「ちっちっち 僕はそんなことはしていない。そんなことしていたらカチャカチャ音が出て遊んでいるのが親にバレちゃうじゃないか。」
「じゃあなにしてんのよ。」
「優等生らしく小説を読んでいるよ」
「、、、それラノベでしょ」
「、、、、、、、、、そ、そんなわけないだろ?」
「ふふっ 目がおよぎすぎ」
「ぐっ」
くそっ 人と目を合わせると動揺して目をそらしてしまう。
「もう時間なんだから席につけよ!」
「ちょっと! まだ、大丈夫よ!」
「そんなわけないだろ!」
キーン コーン カーン コーン
「席付けー 朝の会するぞー」
と、いいながら先生が入ってくる。「ほらみろ」 と言おうと思って振り向くとすでにそこに愛香はおらず、席に座ってニコニコしていた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「連絡のある係、委員会はいますか」
『、、、、、、、、』
「それでは朝の会をーーーー
と、日直が言おうとしたところでーーー
ゴゴゴ
と地震がする
「ーーー終わります。」
が、別に大きな地震でもないため、ほとんどの生徒が気にせずスルーする。
「きりーつ きおつけ ありがとうございました」
『ありあーした』
ザワザワ ザワザワ
おわった瞬間クラス内が騒ぎだす。『久しぶりの地震だね〜』『ねぇ 昨日テレビみた?』 『何年ぶりの地震だ?』 と、耳をすませばいろいろな話題の話が聞こえてくるが、やっぱり地震の話が多い。なにしろ、2年ぶりだすごく珍しいわけではないが、まぁそれなりに久しぶりなので盛り上がっているのだろう。しかし、僕はそんなことは気にせずマスクをして読書を始める。まぁさっきも言われたとおりラノベなんだけど。ちなみに僕がマスクをしたのはいろいろな理由があるが、大きな理由がーーー
「ぷ、、、、くくく」
そう笑ってしまうからである。最初は別にみんな気にしないだろ。と思っていたが、友達に「お前気持ち悪いぞ」と言われた事があり、その時は、冗談かとおもっていたが他の友達にも「マジできもちわ気持ち悪いからせめてマスクして読め」と言われ、あげく話したこともない女子にも「大河君きも〜い」と言われマスクをし始めた。地味にそのことがショックで知らないひとや、あまり仲良くない人、女子と話すのが苦手になってしまい、目を合わせるのができなくなったり、軽度のコミュ症になってしまった。あっ でも、もとから仲のいいのりや幼馴染の愛香は全然大丈夫だな。
キーン コーン カーン コーン ハァ もうおわりか。続きがきになる。
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2時間目 社会
ゴゴゴゴゴゴゴ
また地震か今度は少し大きい。
「〜で、あるからしてーーー」
眠い。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
『今度は大きかったねー。』『また、くるのかな?』『怖かったねー。』など、やはり、地震の話しばかりだな。というか、今『怖かったねー』って言った奴!お前僕に「エロ本読んでニヤニヤするとかマジきも〜いwww」とか言ってた奴だろ! エロ本じゃねぇし!・・・エロ本じゃねぇし!(大事な事なので二回言いました)ぶりっ子ぶってんじゃねぇ!
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3時間目 英語
うわ〜英語だよ・・・別に英語は苦手じゃないんだけど、先生が嫌いなんだよなー。単語を発音する時に「みぅぃるく(ミルク)」って言うだよ、、、これが長文になると、「ぅあい ふぁぶ むぇにーみぅぃるく ぅあーんどぅ らいす」ってなる。聞き取りにくいっていうレベルじゃない。これが美人だったらかわいいですけど、ババアだ。ブサイクだ。みんなからチンパンジーって言われてる。他にも、意味分からんことでおこるし、授業内容もよう分からん。けど、一つ救いなのが今日がALTということだな!ALTというのは、簡単に言うと、外国の先生がきて正しい発音を学ぶということだ。それのなにが救いなのかというと、それは我々の担当が超絶美人だからである!しかも巨乳で天然という属性つき!
「He played soccer yesterday」
「エリー先生読む場所が違います!。」
「あぁ!スイマセン!ツギハキオツケマス、、、」
((((がんばれ先生!))))
「しっかりしてください!まったくもうあなたはいつもいつもーーー」
((((だまれチンパンジー!))))
いつものやりとり。これをするたびにチンパンジー、(名前は、、、なんだっけ?)の好感度が下がっていく。
ちなみにエリー先生の本名は坂道英里。これで『さかみちエリー』って読む。父が日本人で母が外国人なんだけど母が日本大好きすぎて、日本でも、外国でも使える名前にしたらしい。もうめちゃくちゃですね。
一応戸籍上は『坂道英里』にしてるって言ってた。
まぁ、そんなこんなでいつも通りの日常を過ごしていると、
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴコ!
とてつもなく大きな揺れが僕たちを襲う。そして、僕の足下を中心に青白く光る線が描かれていき、魔法陣をつくる。
これは、もしや!異世界t
なんてことを思っていると視界が真っ白な光で塗りつぶされた。
ーーーーーーー
『@#★¥□SP♪:*☂sた。』
ーーーーーーー
目が覚めるとそこは神殿のようなつくりで、異世界だという事を実感する。
イエエェェェーーー(冒頭にもどる)
やった!やったよ!異世界転移!夢に見た異世界転移!あこがれていた異世界転移!『学校では、なにをしたいですか?』と問われると『異世界転移or異世界転生するためです!』と自信満々に答えられる異世界転移!(もちろん先生相手にはいえない)
あれ?そういえば、僕なんにも伏線はってないけど?本当にとつぜんだな。まぁいっか!
いやーそっかー僕も勇者かー そっかーどんなチートがあるのかな?よっしゃ!いっちょ異世界すくってやりますか!
「ちょっとなにこれ!」
「あれ?何処だここ?」
「これって異世界転移?」
うん?あれ?僕だけじゃないの?あれ?僕の足下を中心にしてたよねぇ?あれぇ?えー僕が勇者だと思ったのに〜。めっちゃかずかしいじゃん。
「ちょっと、大河。なによこれ」
愛香が話しかけてくる。僕は恥ずかしいことを考えいたのを隠してはなす。
「あぁ 異世界転移じゃない?」
「異世界転移?」
「うん。多分だけど。おーい タカー」
「ん?おぉ大河!これって異世界転移だよな!」
「おぉ!やっぱりタカもそう思うよな!」
「ちょっと!結局異世界転移ってなによ!」
「うぉ!あぁごめんごめん。多分そろそろ説明してくれると思うけど、、、」
ぎぃぃぃぃぃ
嫌な音を出しながら扉が開く。そして、愛香と同レベル、いやそれ以上かもしれない美少女と、甲冑騎士、魔法使いっぽい人達が入ってきた。おぉ〜あの子すげー可愛い。ふと目を離すと男子の皆が見惚れていた。あれ?
皆のアイドル未来君まで見惚れている。へーほーふーん。なるほどなるほど。
「(ニヤニヤ)」
べしっ!
「いたっ!ちょ、なに?」
「べっつに、、、」
「ようこそおいで下さいました。勇者様方。突然の事で混乱するのは理解できますが、説明を致しますのでこちらへ。」
有無を言わさない感じで話しかけてくる。
『ど、どうする?』 『怪しくない?』 『いくしかないよ』『やっぱりドッキリじゃないの?』
「みんな!きいてくれ!」
みんなのアイドル未来くんが話し出す。『輝塔 未来』文武両道、容姿端麗という言葉がよく当てはまるリア充である。週2のペースで告られているらしい。滅べばいいと思う。滅べ!
「あの人は、説明をするって言ってた。だから先ず、聞いてみなくちゃ始まらないと思う。さぁ 行こう!」
みんなの反応を待たずに決めていく。けどまぁ、そうするしかないしね。
ついて行くと凄く豪華な通路に出て、更に進むと大きな扉に着いた。
「これから、皆様には、王様にあっていただきます。無礼の無いようにお願いします。」
ぎぃぃぃぃぃ
「おぉ お前達が勇者か。よくぞ召喚に応じてくれた。突然の事で混乱していると思うが今から説明しよう。ティアナ。」
「はい」
へーティアナっていうんだ。
要約するとこうだ。
まず
1、この世界の名前は決まって無いらしい。そりゃそうだろう。だって無くても困らないもん。
2、この国の名前は『ランティス』という。
3、世界をまたいだかなんだで神々から祝福されていて、加護がついている。さらに、人間の言語が完全に習得できている。
5、この世界には、魔王が何人かいて、その頂天に居るのが大魔王らしい。最近、魔王と戦っていてこのままだと人類が、激減してしまい、最悪滅ぶかもしれない。たすけて!
っと、大体こんな感じだった。助けてほしいと頼む時、王女様が
『どうか、どうか国と民をお救いください、、、!』
って頼んでいたのは、ポイントが高かったな。『私』では無く、『民』と言っていた。おそらくだけど、いい人だと思う。
「質問なんですけど、俺たちってもとの世界に帰れるおですか?」
「「「、、、、、、」」」
王様たちがだまる。
「すまない。お前達を帰す方法は、、わからん、、、」
「はぁ!ふざっけんなよ!」「これってただの誘拐ですよ!」「いやだ!いやだよぅ!」「う、そ、だろ」
お〜荒れてますな〜 えっ僕?気にしない気にしない。未練?まぁ強いて言えばまだやってないゲームと、、、、、親孝行できなかったことかな、、、、。
「すまない」
王様が頭を下げる。
「いえ。そちらにも、やむを得ない事情があるのは、分かりました。」
「して、返答は、、、」
「やろう、やってみようと思います。みんなもそれでいいよな!俺たちが呼ばれたのは、偶然なんかじゃなく、必然なんだと俺は思う。それに、困っているのなら手を差し伸べたい!だから!一緒に頑張ろう!」
『うぉぉぉぉぉぉ!』
王宮の中が歓声に包まれる。そして、
「助かる。本当にありがとう!」
ある程度静かになったところで、
「では、次は加護について説明させていただきます。加護が与えられると力を授けられます。」
いや、そんな漠然といわれても、、、
「例えば火の神に加護を与えられれば、火の魔法、スキル、耐性を獲得しやすくなります。さらに、神によって差はありますが、身体能力が上がります。また、レベルアップ時のステータス上昇率が上がります。」
おぉぉ なんか聞き捨てならない単語がたくさんでてきたぞ。
「あの、魔法?スキル?ステータス?って、なんですか?」
「?そちらの世界にはないのですか? 魔法というのは、、、いえ、聞かせるより見ていただいた方が早いですね。【ライト】」
そう唱えるとお姫様の指先が光る。
「これが魔法と呼ばれるものです。スキルも似たようなものです。詳しい事は、後ほど。次はステータスについの説明ですね。ステータスオープンと唱えれば出てくるはずです。ステータスを他人に見せる事もできますが、本人の了承が必要です。」
ふむ。なるほどなるほど。
【ステータスオープン】【ステー【ステータスオープン】【ステータスオープン】【ステータスオープン】
みんなが一斉に唱え始める。
す〜 は〜 深呼吸をする。チートがありますように、チートがありますように、よし!
「ステー「大河ー!」
言おうとしたところで、愛香が話しかけてくる。
「ねぇ!みてみ、、、、、、何よ」
「別に、、、」
せっかく覚悟を決めたのに邪魔され、不機嫌になっていると、にらまれる。
「まぁいいわ。それでね、これ見て、私のステータス。【ステータスオープン】。で、えーと他人への閲覧を許可?する」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
水原 愛香
種族 人間 天職:戦乙女
レベル 1
HP 110
MP 100
攻撃力 80
防御力70
魔力80
速力90
幸運25
レアスキル
聖剣術4
スキル
算術5 料理2 光魔法4 盾術3 魔力回復速度上昇3 光耐性6 体術5
称号
戦女神の加護 異界の勇者
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
うーん。これがいいのかどうか分からない。ただ、算術や体術があるのは、学校での授業のおかげだと思う。愛香の場合才能もあると思うけど。
「どう?」
「いやっ、ど、どうといわれても、、、比較対象がないしなぁ、、、あ、そうだ。ぼくのまだ、みてなかった。 、、、お、おいっ、そんな目で見るなよっ!忘れてた訳じゃないぞ!お前が話しかけてくるからっ!」
「はいはい。早くして」
「お、おま、、、!はぁ 【ステータスオープン】」
あれ?ステータスが出てこない。
「【ステータスオープン】」
あれ?Why?おかしい!何故だ!
「【ステータスオープン】!」
「ちょ、ちょっと、どうしたのよ」
「ステータスが見れない」
「えぇ?」
うーん。みんなこれで成功してるんだし間違ってるわけないよなー。
「皆様、ステータスが見れたでしょうか。では、食事の用意がしてありますので、こちらへ」
え、ちょ、待って!僕ができてない!
そんな僕の思いとは、反対にみんなどんどんと行ってしまう。
ええい!仕方がない!こうなったら!
「あの、す、すいません兵士さん、、、。僕、見れなかったんですけど、、、」
兵士さんは、一瞬驚いたがすぐに冷静になって、
「分かりました。では、そのように伝えておきます。」
「あ、ありがとうございます、、、!」
兵士さんが去っていく。
「ふう」
「なにやりきった顔してんのよ」
えぇ!今、結構頑張ったんだけど!
「は、はやく行こう。待たせても悪いし。」
そう言って、愛香の手を掴み、早歩きでみんなの方へと行く。
「、、、誤魔化せてないわよ」
うっ!それは、分かっていても言わないでほしい!
「(いつまで手を繋いでいるのよ、、、//)」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「ーーーて、乾杯」
『かんぱーい!」
丁度今から食べ始めるようだ。
「おう、二人ともどこ行ってたんだよ。探したぞ〜。、、、3秒」
「最後の聞こえてるぞ。いや、それがさーきいてよー。ステータスが見れないんだよー」
「ぶふぅ!げほ!ごほ!マジで?」
飲んでいたジュースっぽい何かを軽く吹きながら、むせるタカ。ざまぁ
「うん」
「ねぇステータスが見れないと何かまずいの?」
「えっ うーんどうだろうなあ。大河は別にどうもないだろ?」
「ぐっ!み、右腕が!うz「あるの?ないの?」、、、ないよ」
「じゃあとりあえず、いいんじゃないか?考えたって仕方がないし、今は料理を楽しみたいしな」
「それもそうね」
「じゃあ いただきます」
「「いただきます」」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「では、食事も済みましたので、部屋に案内させていただきます。」
あー食べたら眠くなってきた。
どんな部屋だろう、と思っていると
「あぁ、大河様は私と一緒に来ていただきます。」
え!なんで?!、、、、、はっ!もしや一目惚れされたか?!
「では、こちらへ」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「それで、ステータスの件ですが、、、」
だろうと思ってたよ!そりゃそうですよね!一目惚れなんてありえないですよね!
「大河様?」
「え、あ、すいません。そ、そーなんですよ。ステータスが見れないですよ、、、どうしましょう?」
「念のため確認させていただいてよろしいでしょうか」
「あぁ全然。【ステータスオープン】他人への閲覧を許可、、、だっけ?」
「確かに見えませんね。では、この玉に手を添えてください。ステータスがわかりますので」
「そ、そんなのあるんですか。わ、わかりました。」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
睦俊 大河
種族 人間 職業
レベル1
HP10
MP10
攻撃力5
守備力5
魔力5
速力5
幸運5
そうぞう
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
うーん。低いのかな?
「こ、これは、、、、!」
あれぇ?様子がおかしいぞ?
「た、タイガ様、、、。落ち着いて聞いて欲しいのですが、これは村人のステータスの平均とほぼ同じです」
「えぇ!」
「しかも加護がなく、称号すら付かないのは、おかしいです、、、。まさか召喚の失敗?そんな、、、他の勇者は成功したのに?いえ、、、でも実際にこうして、、、いえ、でもーーーーーーー」
な、なんか自分の世界に入っていったぞ、、、。いやーしかしチートがないとは、、、。いや待て、ステータスに気を取られていたが、なんか変なのがあったぞ。【そうぞう】?なんだそれ?『創造』ならチート確定だと思うが『想像』だったら酷いぞ。いや、漢字が分からないから『送像』とか、よくわからないのかもしれない。
「あ、あの、えーと、、、ひ、姫様。この【そうぞう】ってなんですか?」
「ーーこうなったら責任を、、、えっ?あっはいなんでしょう?」
「この【そうぞう】なんですけど、、、」
「【そうぞう】?いえ、聞いたことがありませんね、、、想像?いえ、創造でしょうか?」
だといいんだけどなぁ。
「とりあえず使ってみたら分かると思うんですけど、どうやったらいいのでしょう?」
「魔法の場合は、魔力を込めながら詠唱をし、イメージしながら魔法の名前をいえば出来ます。スキルの場合は詠唱はいらず、魔力を込めながらスキル名を言えば出来ます。無詠唱スキル持ちの場合は詠唱を必要としません」
「わ、分かりました。【そうぞう】!」
、、、、、、、、、、、、何も起こらない。当然だ。だって魔力の込め方なんて知らないもん。
「そ、そんな、、、やはり召喚の失敗、、、、」
な、なんかすごく落ち込んでるけど、、、
「タイガ様、、、。どんな事でも言って下さい!私にできる事ならなんてもします!」
「急にどうした!?」
しまった。素で喋ってしまった。
「はっ!いえっあの、こんな事になってしまったのは私の、私達の責任です!こちらの都合で勝手に呼び出してしまったのですから、不自由なんてさせません!ですから!どんなことでもお申し付け下さい!」
「えっえ〜と、その、あの、え〜」
ヤバい!パニックになってる!急にどうした!本当にどうした!落ち着け僕、状況はかんたんだろう?!
僕 お願い 叶えてもらう
よし、オッケーだ。願い、そう僕のお願い。それを言えばいいだけだ。
「えーと、それじゃあ、、、まず、図書館みたいなところを使わせてもらえませんか。ほら、僕って戦えないんだろうし、知識をつけたいです。次に僕が特殊だからといってあまり見下したり変に扱わないで欲しいです。できるだけみんなと同じように接して下さい。」
「分かりました。任せてください。そのように伝えておきます。」
「最後に、僕にある程度訓練させてもらえませんか。さっき【そうぞう】を使えなかったのは、多分魔力をうまく使えなかったからだと思いますし。それに一人でも生きていけるような強さがほしいです。」
「わかりました。全て私が責任を持ってタイガ様の望みを叶えます。ただ、私は剣術や体術が得意ではないので、それは他の者に頼みますが、、、。けど!魔法は得意なので任せてください!」
「え!姫様が教えてくれるんですか?!」
「もちろんです。それに私以上に魔法が上手い方はそうそういませんよ?」
「え、えーと、、、じゃあ、よろしくお願いします。」
「はい!それでは今日はもう遅いので、部屋に案内します。」
「あ、お願いします」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「それではタイガ様、おやすみなさい」
「はい。おやすみなさい」
その後さっさと歯を磨いてすぐに寝た。
ちなみにずっと異世界の歯ブラシってどうなってるんだろうと長年気になっていたけど、意外と進歩していて使いやすかった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「知らない天井だ。
くぅ〜!一回言ってみたかったんだよね!いやー朝から気持ちのいい目覚めだ」
朝からバカみたいなこと(一応自覚してる)をやっていると。
「おはようございます。タイガ様。朝ご飯の用意ができています。用意ができたらお越し下さい。ぶふ」
「あ、はい、、、」
うわー!?聞かれてた!?しかも笑われたよ?!うごぉぉぉぉはずかしいーーーー!!!
朝から最悪の目覚めだ!
しばらく悶絶してから顔を洗い着替えて食堂に行く。
「あら、大河。遅いじゃない」
「あーごめん。ちょっとね、、、」
「っ!もしかして昨日姫様と何かあったの?!」
「え、あぁ違うよ。朝からバカな事やって、自滅しただけだから」
「そ、そう」
「おーう、大河。おはよう」
「ん、おはよう」
「、、、お前昨日あの後、どうした?」
その瞬間、男子生徒が一斉にこっちを向く。うわ!なに?この一体感!
「いやさー聞いてよー。あの後どこかに連れてかれて、なんかよくわからない占いに使う水晶みたいなのに触らせられて、ステータスを見たんだけど、もう本っ当にゴミみたいなステータスでさぁ。あっはっはっは。はぁ、それでなんか責任感じたみたいでさ。叶えられる事ならなんでもかなえてくれるってさ」
「はぁ?!なんでも!?えっ、それってつまりエロいことでも、、、?」
「はぁ?!ちょっと大河!どういうことよ!最っ底!」
「えぇ!いや、そんな事出来るわけないじゃん。相手お姫様だよ?普通のお願いをしたよ」
「へ、へー。どんな?」
「えーと確か、、、図書館を使わせてもらうのと、みんなと同じように接してもらうのと、訓練してもらう事かな。」
「本当に普通だな」
「だからそう言ってるだろ」
「そ、そうよね。よかった」
「なんで?」
「うぇ!?いや別に、、、」
「???まぁいいや。そんな事より、朝ご飯だ。早くしないと冷めちゃうぞ」
とても美味しかった。
ーーーーーーーーーーーー
「ご馳走様。これからどうしよう?」
「訓練まで結構時間があるしなぁ」
「一回誰かの部屋に集まるとかどうかしら」
「うーんそうするか」
そう思い、立ち上がろうとした時、
「タイガ様ー!」
お姫様が呼んでくる。あれ?なんか連絡とかあったっけ?それとも何かしたかな?
「タイガ様。早速やりましょう」
ん?やるって、、、あぁ訓練か。
「え、あさから?、、ですか?」
危ない、敬語を忘れるところだった。
「もちろんです!どんどん行きますよ!」
「え、僕は嬉しいですけど、朝からいいんですか?」
「もちろん!タイガ様のお願いですし、他人に教えると、自分も復習できて、勉強になります」
「では、早速行きましょう」
「分かりました。それで、何処でやるんですか?」
「私の部屋です」
「ん?」
「私の部屋です。」
「そ、そうですか。」
「はい。じゃあ行きましょうか。時間は有限です。」
「ちょ、ちょっと待て大河。や、ヤルって朝から姫様と、姫様の部屋でヤるのか?」
「そうらしいぞ。ですよね姫様」
「はい」
「いつの間に、そんな関係になったんだ?!」
こいつうるせえな。何をそんなに慌ててるんだ?
「んー、お前らがいない時に色々とな、、、」
「はぁ?!おい、愛香!お前はそれでいいのか、、、って愛香!?」
「た、大河と、、、ひ、姫様が、、、そ、そんな、、、か、関係、、、?」
「お、おい。愛香?」
「朝からやる、、、ドンドン、、イ、イク?大河に教える?なにを、、、?あわわわわわ」
「???あ、ああ!なるほど、そういう事か!!あっははははは!」
なるほど。確かに今の会話だと、エロい様にとられなくもない、、、かな?てゆーかお前らむっつりかよ。
ニヤリ
「じゃあ姫様。行きましょう!いやー楽しみだな。姫様と(勉強)出来るなんて!僕は幸せです!」
「そ、そんな、、、私なんかでよろしいのなら、いくらでも、、、」
姫様が若干頰を赤くしながらいってくる。いいねーその顔!
「そ、そ、そんな、、、ば馬鹿な事有り得ない、、、!」 「そんな、一目惚れだったのに、、、」「うそだろ、、、姫様と大河が、、、?」
男子生徒達まで早とちりしだす。ヤバい、楽しくなってきた、、、!
「ちょっと大河!なんで姫様なのよ!わ、私じゃ、、、」
「だってー、、、僕には、姫しかいないからさ!」
「そ、そんな、、、」
またも赤くなる姫様。
「「「「うそだろーーーーーー!!!?!?」」」」
「勉強を教えてくれる人が」
「「「「、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、」」」」
「ん?あれ?どうしたんですかぁ〜?」
「で、でさーあれがさーーーー」「た、たしかにーーーー」「そ、それな!ーーー」
あまり交流のない人が知らんぷりし始める。まぁいいだろう。見逃してやる。どうせ上手く話せないし。
「で、たかのりく〜ん?愛香さ〜ん?君らーーー」
たっぷりと溜めそして、、、
「ーーーむっつりスケベか、、、」
「「っ!!?!?!!!?!?!!ち、ちがっ!!!」」
「あー分かってる。分かってるぞー。それじゃあ僕達はこれで」
「「待てーーーーーーーー!!!」」
後ろから何か聞こえてきたが気のせいだな、うん。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
in姫様のお部屋
「そ、それじゃあ、姫様。よろしくお願いします。」
「はい。、、、でも、その前に、、、あの、私の事を姫様では無く別の呼び方で、そして態度もいつも通りの態度にして下さい。」
「え、いいんですか?そ、それじゃあ、、、、あーごほん。ほんじゃあ、よろしく。ティアナさん。」
「はい!こちらこそ!」
満面の笑みで返事をしてくれる。ありがたいね。この方が楽だし。
「では、授業を始めまちゅ、、、」
噛んだ。ノリノリで噛んだよ、ティアナさん。
「で、では授業を始めます。」
あ、誤魔化した。いや、それは、無理だろ。しかも、誤魔化そうと、するのがよ、よけいに、、、
「ぶふぅーーー!」
「あー!た、タイガ様!」
「ご、ごめん、で、でも、、、、ぶふぅーーーーーーーー!」
「うー」
顔を真っ赤にしながらこっちをを睨んでくる。
「ヤバい、そんかわいい顔で、顔を真っ赤にしながら睨まれても全然怖くない」
「うぇ!そんなかわいいなんて、、、」
あ、ヤバいこれは、口に出しちゃってるやつだ
「い、いや。笑うのは、失礼だね。ごめん。」
そう言って頭を下げる。
「え!い、いえ。もう怒ってませんし、顔をあげてください!タイガ様!」
「うん、そっかありがとう」
「あれえ?!」
「あ、そうそう。僕の事もタイガ様なんかじゃ無く、呼び捨てで呼ぶ事を許してしんぜよう」
「あ、ありがとうございます、、、?あれ、なんでお礼なんて言ってるんでしょう?」
「まあまあ。ほら、呼んでみて。」
「え、あ、はい!、、、た、タイガ、、、//」
「うん」
「少し恥ずかしいですね」
「まぁ最初はそんなもんでしょ。それより、魔法、魔法の勉強を!」
「それでは、改めて、、、授業を始めます」
そうして、僕の異世界での生活が始まった
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
あれから一週間たった。一応みんなと一緒に勇者コースの訓練にも参加したが、全くついていけず、やめさせやれた。悔しかったね。だが、その分時間がとれたので、知識をたくさんつけた。図書室で、歴史や世界の事、ティアナさんとの訓練で魔法やスキルを。ちなみに僕のステータスはこうなっている。
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
睦俊 大河
種族 人間 職業
レベル1
HP10
MP10
攻撃力5
守備力5
速力5
魔力5
幸運5
そうぞう
ーーーーーーーーーーー
変わっていない!
おかしいだろ!そろそろチート!チートをください!
ステータスは何も変わらない。
しかし、現実は変わっていく。
あれから色々と変わった。特に人間関係。僕が無能と知られ、いじめてくるようになった。すれ違う時にわざとぶつかってきたり、影で笑われたりする。しかも、どのクラスにも嫌な奴は必ずいて、そいつらは魔法の特訓、守備力を上げるためと言い、暴力や魔法を使い、痛めつけてくる。城の人もよそよそしくなった。
僕担当のメイドだって最近あつかいが、適当になってる気がする。
もう、泣いていいかな?
だが、それでも僕に優しくしてくれる人はいる。タカに愛香はもちろん、ティアナさんだって、変わらずにいてくれてる。
泣きそうになる。
それはそうと、今日も姫様の部屋に勉強に行く。
ん?あれは、、、
「あれ?大河じゃないか」
「、、、輝塔君」
「どこにいくんだ?」
「ティ、、、姫様のところに。」
こいつは、僕がティアナさんと呼ぶと怒る。失礼だろ!?って。そのくせ
「またかい?ティアナだって暇じゃないんだ。君は訓練をサボってなにを遊んでいるんだ!」
自分は呼び捨てなんだもんな。その時、
「どうかしました、、、タイガ、、、!と、キトウ様、、、」
「やあティアナ。今日も綺麗だね。」
「こんにちは、キトウ様。お褒めいただき光栄ですわ」
おい、ちっとも嬉しくなさそうに言うんじゃない。
「ティアナ、君は優しいか言えないかもしれないけど、嫌な事はハッキリ言うんだ。『私だって忙しい、タイガにかまってる暇なんてない』ってね。大丈夫、俺がついている。何があっても俺だけは、お前の味方だからっ!」
「「は?」」
2人揃って間抜けな声をだす。何を言ってるんだこいつは?
「いえ、あの、私は嫌でやってる訳ではないですし、仕事も終わらせてから来ていますので。」
「いや、でも!、、、分かった。今日は引くよ。これから訓練だしね。でも、ティアナ。苦しくなったら、いつでも頼ってくれ!それじゃあ」
そう言い残して去っていく。変化のうちの一つ、輝塔未来の変人化。
多分、あいつは、ティアナさんに惚れている。恋はひとを狂わせると言うし、異世界転移やら、勇者のプレッシャーとかで、疲れているんだろう。きっとそうだ。、、、そうであってほしい。
「あー、じゃあティアナさん。今日もよろしく」
「あ、はい!」
そう言って部屋に入り授業の準備を始める。
「それでは、今までの復習をしてみましょう」
「分かった
まず、魔法とスキルの違い。それは、詠唱を必要とするか、否かである。ほぼ、同じものと考えていいだろう。また、耐性系の物もあるが、これは言葉通りなので、必要ないだろう。
スキルは、努力次第で取れるもの。レアスキルは複数のスキルの統合、もしくはそのスキルの上位版である
統合の場合は、剣術+光魔法5以上or聖魔法1以上で聖剣術となる。そして、スキルの進化の場合、火魔法から、炎魔法、そして火炎魔法などが例である。こういった物は、レアスキルに分類される。また、エクストラスキルと、ユニークスキルと呼ばれる物があり、エクストラスキルとは、生まれ持っている所謂才能と呼ばれる物であり、スキルの成長率を高めたりもする。過去に、エクストラスキル火魔法を所持した物の中で
伝説の魔法、焔魔法まで育てた者がいるとの、記録がある。そして、ユニークスキル。それは、世界でたった一人だけ持つと言われる物であり、ユニークスキルには、ユニークスキルでしか対応できない。確認されている中で、最も有名な物が勇者のもつ【神撃】。圧倒的な力で道を切り開いたと言われている。ハアハア
つぎに、スキルの意味についての考え方を述べよう。スキルとは、必要な工程を代わりにするシステムだと私は考察する。例えばスキルが進化した途端に、急激に強くなる。そんな事が現実的に考え、ありえるだろうか?ゼェハァこの仮説を正しいと証明する理由の一つとして、〜〜〜ティンダー。この様に僕の様にスキルを持たない者でも、生活魔法くらいの者なら扱える。ゼェハァゼェハァ、ど、どうでしょう、、、」
「なるほど、とりあえず息を整えて下さい」
「ハアハア、ハア、ふう。落ち着いた」
「とりあえず、復習の内容を言って頂ければよかったのですが、、、、なるほど、スキル在り方。考えた事もありませんでした。とても面白いですね。」
「ありがとう」
てれくさいな、、、。てゆーかノリノリで、話しちゃったよ。すごく恥ずかしい。
あ、そうそう。今のを分かりやすくノートにまとめてある。
1、魔法とスキルは、ほぼいっしょ。
2、スキルは、努力次第で取れる。
3、レアスキルは、スキルの上位交換。
4、エクストラスキルは完全なる才能。
5、ユニークスキルは世界で一人だけ持つ事が出来る、強力なスキル。
6、あくまで僕の仮説だが、スキルとは、魔法などを放つ時に必要な工程を肩代わりしてくれるシステム。
こんな感じ。
僕は、ステータスに変化が無くとも、しっかりと変わっていっている。知識だってすごく増えたし、簡単な魔法だって使える様になった。時間がかかったし、大変だったけど、やめようとは思わなかった。面白いし、何よりティアナさんがこんなに頑張ってくれてるんだから。
「ありがとうティアナさん」
「ふぇ!急にどうしたんですか?」
「いや、僕がこうして魔法が使えたり、知識をつける事が出来たのはティアナさんのおかげだから。」
「いえ、あの、私がしたかっただけですし、、、」
「だから、何かお礼をしたい。僕にできる事なら何でもする」
「な、何でも、、、」
ゾクリ
な、なんだ!?今獲物を見つけた肉食獣みたいな目線を感じたぞ、、、
「いえ、、、一国の姫たる私がそんな破廉恥な、、、!」
ん?なくなった。何だったんだ?
「あ!、、、タイガ、決めました。、、すぅー、わ、私の事をあだ名で呼んで下さい!」
「え?」
「その、例えばたかのり様の『タカ』みたいな感じで、、、」
「ちょっと待って、そんなことでいいの?」
「はい!それがいいんです!」
「えと、じゃああだ名は僕がつけていいの?」
「ぜひ!!!」
「んと、『ティア』でいいかな?」
「っ!ハイ!」
「ティア」
「は、はい。なんでしょう」
「いや、呼んでみただけ」
「!!!!!!」
うん、呼びやすくていい。それに親友って感じでいいね。
「それでは、今日はこれで終わりです」
「え、もう?まだ何にもーーー」
「いえ、あの、スキルについて検証しますので、今日はこれで、、、」
「分かった。じゃあまた。ティア」
「!!!っはい。また」
んー図書室でも行くか。暇だし。
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
「よーう、タイガ。こんなところで何してんだよ」
言いながら僕に肩をぶつけてくるのは、、、来るのは、、、えと、あれ?そういえば名前知ら無い、、、。
「お前また姫さんのところで、サボってたらしいじゃねぇか。体力余ってんだろ?ちょっと訓練に付き合ってくれや」
こいつは名前は知ら無いけど最近よく僕に絡んでくる奴だ。訓練と言いながら魔法を僕にぶつけて来る嫌な奴だ。地球じゃそんなこと無かったけど、スキル【双剣術】【火魔法】を手にした時から調子に乗り始めていた。
あぁ、またかと思いながら人目につか無いところに連れてかれる。しかもお友達と一緒に。
「へへ、葉山の誘いを断らねえとはわかってんじゃねえか」
「おれたちも訓練に付き合ってやるから、へへ」
「代わりに愛香と上手くいくようになんとかしてくれや」
「うん。分かった」
嘘に決まってるけど。
「嘘つけ!おら、ーーー【ファイアーボール】」
毎度思うけどひどい。
「熱!」
「【ウォーターボール】」「ぐぁ!」「【エアボール】」「がは!」ーーーー
「今日はこれで勘弁してやるよ。けっ」
そう言いながら去っていく。
「いつつ」
なんで僕がこんな目に、、、
「はあ」
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sideティアナ
今、私達人類は、危機にさらされています。魔王が現れたためです。しかも、その影響で魔物も強くなっている。
なので、私達は、勇者を召喚することにしました。召喚といっても、異世界から勝手に呼び寄せる事になるので、立派な誘拐です。けれどなりふり構っていられなくなりました。
そして、勇者が召喚されました。ステータスを見ると、勇者にふさわしいステータスやスキルを持っていました。とてもホッとしました。しかし、その中に、一人だけステータスも低く、強力なスキルもない人がいました。申し訳ない気持ちでいっぱいでした。私は、どうにかしなければいけないと思いました。ただ、その時の行動を思い出すと、今でも赤面ものです。『お前の体で償ってもらおう』とか言われたてたらと思うと、、、。
次の日、タイガ様との約束を守る為に朝から呼びに行きました。その時のタイガ様がとてもイキイキとしていて、私といる時でもそうする様にお願いしたら、すぐにそうしてくれました。私とこんな風に話してくれる人は、なかなかいないので、新鮮でした。その後タイガ様のことを呼び捨てで呼んでいいと言われた。何だか、友達みたいで嬉しかった。
あれから一週間が経ちました。タイガと一緒にいる時間は、とても楽しくて、幸せです。タイガはよく、図書室に来るので待ち伏せたりします。そして、オススメの本を紹介したり、あれのここが良かったなどと、言い合ったりします。本当に楽しいです。
しかし、タイガのステータスが全く変わりませんでした。その事を理由にタイガの事を悪く言う人達が、出てきました。無能、役立たず、穀潰しなど、酷い言われ様でした。けれど、タイガは諦めませんでした。口では、『疲れたー』『もう無理ー』などと、言っていますが一日もやすんた事がありません。私は、タイガの事をいつしか、カッコイイと思う様になり、そしてもっとタイガと一緒にいたい、いつの間にかそう思う様になっていました。
今日もタイガと勉強です。ただ、外か騒がしいと思ってドアを開くと、
「タイガ、、、とキトウ様、、、」
何故か、2人が言い合いをしていました。そして、キトウ様が、わけのわからない事を言い出しました。
「ーーー『私だって忙しい。タイガに構っている暇なんてない』ってーーー」
「「は?」」
タイガと声が揃った//、、、では無く何を言ってるんでしょう?私がそうしたいからそうしているだけですのに。
私が戸惑っているとタイガが、何もなかった様に話し出します。少し気になりますが、今はそれより勉強です。早速今までの復習をしようと思ったら、タイガがすごい勢いで、話し出します。しかも、分かりやすくノートにまとめてありました。一人感心していると急にお礼を言われました。
そして、何でもお願いを聞いてくれると言いました。
「な、何でも、、、」
はっ!、、、私は何て事を考えていたのでしょう。だ、ダメです。そんな事は、、、!
えーとお願いですか。それではーーー
「そんな事でいいの?」
い、いえ、出来れば、、、いやいやいやいや
「それがいいんです!」
「ーーーんと、『ティア』でいいかな?」
っっっっ!!!!
こ、これは、、、!いいです!すごくいいです!!
「っ!ハイ!」
「ティア」
「は、はい。なんでしょう」
「いや、呼んでみただけ」
▪️#@%♪☆¥!*n?×~%♪!!!!!!きゃーーー!まるで恋人みたいじゃないですか!!!!
ハアハア、これはいけません、、、主に私が。
堪えられそうにないので、タイガには、帰ってもらいました。
「、、、ふう」
、、、誰もいませんよね?
きゃーーーーーーーーーー!!何でしょう!すっごく胸がドキドキします。どうしていいか分からずベットの上を転がります。はしたないですが、どうすればいいかわかりません。
日が落ちて、やっと落ち着きました。もう寝ましょうか、やることもやりましたし、もう寝てーーー
「ティアーーー」
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sideタイガ
ティアとの勉強を終えた後、僕は図書室で本を読んでいた。ちょうど、三代目勇者の英雄譚を読み終わったところだ。
「ふー」
読み終わった後の心地よい疲労感。
たっぷりと5、6分余韻に浸る。面白かった。
次なに読もっかな〜
「おっ」
何やらボロボロで汚い、、、ゴホン、歴史を感じさせる本があった。
『文字魔法〜もう一つの魔法の使い方〜』
、、、面白そう。すごく面白そう。手に取って椅子に座る。
第1章
『まず、君達は、どれほど魔法を理解しているだろうか。魔法というのは、MPを消費し、なにもない空間から、火や、水を出し、攻撃するものである。
魔法には、ステータスの魔力値が深く関係してくる。魔力が高いほど魔法が強くなる。魔力10のファイアと魔力50のファイアでは、威力が違う。だが、そこまで圧倒的なまでに違うという訳ではなない。
他にも、消費MPを多く使ったり、魔導具を使ったりするなど、威力を上げる方法は、沢山ある。』
第1章は、よくあるラノベと似た内容だった。次からが、大事っぽい。
第2章
『一般的に使われている魔法。この全ては、詠唱をして発動させているだろう。だが、もう一つ魔法を使う方法がある。それが、文字魔法である。これは、詠唱をせずに文字を書いて使うというものである。これはあらかじめ、紙などに文字を書いておき、戦闘になったら、最後の一文字を書き、発動させるという風に使われている。ーーー』
第2章には、文字魔法についてと、使い方が書かれていた。とても、便利そうだが今は、使われていないのだろうか?
第3章
『これを聞く限りでは、とても便利だと言えよう。しかし、文字魔法には欠点がいくつもある。
ひとつめは、文字魔法は、詠唱するより、威力が弱くなってしまう。理由は、まだ分かっていないが、詠唱には、言霊が宿っており、それが魔法を強くすると言われている。
ふたつめは、発動するのに時間がかかりすぎてしまうという点である。『こんにちは』を言うのと書くのでは、全くスピードが違うだろう。文字魔法は詠唱するよりはるかに時間がかかるため、文字を書いている間に攻撃されてしまうだろう。
三つめは、第2章で紙などに文字を書いておく、という方法があると書いたが、それは、魔導具があるので全くもって使えないのである。
他にも、魔法文字を覚えるのが、大変であったりするなど、がある。
一般的な考えでは、文字魔法よりも詠唱。文字魔法よりも魔導具、付与魔法。などと考えられている』
文字魔法デメリット多すぎない?使いにくすぎだろう。
、、、けど、すごくいい事思いついた。出来るかどうか分からないけど、やってみる価値はある。早速部屋で、練習しよう。