自殺未遂
初めてカミソリを手に取った。
リストカットだ。切ると気持ちいいらしい。
スッ
ポタポタと、血が流れた。
快感というより、開放感が凄いと思えた。こんな発散があったとは思わなかったのだ。
暇があれば、腕や足を切っていたが、バレない場所を切っていたので、母親は知らない。
しかし、死にたい気持ちは止まらない。死ねば楽になれる。生き地獄なんて耐えられない。
私は決行した、首を吊れば楽になれると。
用意したのは、母親が使っていたジーンズのベルトだった。
家にある洗濯物を干すポールにベルトをかける。遺書?そんなものどうでもいい。楽になりたいだけだった。
ベルトを首にかける、その時だった。
「何してんだよ!どうしたの!」
バレてしまった。死ねなかった。楽になれたはずなのに。
私は崩れるように泣いた。叫んだ。
「ママ、辛いんだ。死にたいんだ。
私ね、いじめられてるんだ。ネットに書かれてるんだ。
皆して避ける、喋ってもくれないんだ。
楽になりたい。でも…助けて。」
焦っているのか、冷静なのかわからなかったが、母親は身体が悪いのに私を抱えて車へ運んでくれた。すぐに市立病院へ車を走らせた。
まず内科へ受診することになったのだが、どうしてこうなったのか、と言われた時に「いじめられてて」と答えると、すぐに言われたのが
「ここでは診察出来ないので精神科を紹介します。」
精神科…?母親のところ…?
もう、助けてください。